ムニューシン米財務長官が短期金融市場における資金逼迫の可能性に対処するため、大手銀行に対する流動性規則の緩和に前向きだと、ブルームバーグの記者が２９日報じた。

米自動車大手ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）は２９日、先週まで４０日間続いたストライキによる費用が重しとなり、通年の業績見通しを下方修正した。ストでほぼすべての北米の操業が影響を受け、ＧＭは年間利益が約３０億ドル押し下げられると試算。ただ第３・四半期決算が堅調だったことで、午前の取引で株価は５．１％高となっている。

かんぽ生命保険は、２０１９年度下期の資産運用計画で、徐々にリスクテークを行う方針を示した。景気の底割れは回避され、ドルも強含む展開を見込んでいる。オープン外債や国内株を積み増す一方、ヘッジ外債は減少させる予定だ。円金利資産についても減少予定だが、金利上昇局面では追加投資を行う。

イングランド銀行（英中銀）が発表した９月の消費者向け融資（無担保）は前年同月比６．０％増と、２０１４年７月以降で最低の伸びとなった。

野村ホールディングスが２９日発表した２０１９年７―９月期連結決算（米国会計基準）は、純利益が前四半期比１４８％増の１３８６億円となった。情報漏えい問題で資本関係を見直しした野村総合研究所（ＮＲＩ）の一部株式を売却し、７―９月期決算で７３３億円の売却益を計上した。

東京株式市場で日経平均は７日続伸し、連日の年初来高値更新。前日の米国株式市場が強い流れとなり、為替が１ドル１０９円近辺と円安基調で推移したことが支えとなった。一時２０１８年１０月１１日以来約１年ぶりに２万３０００円を回復したしたが、その後はいったん達成感も出て高値圏で小動きが続いた。

日立金属は２９日、２０１９年４─９月期決算で磁性材事業について減損損失４２５億８１００万円を計上したと発表した。主に希土類磁石事業でＦＡ、ロボットなどの産業分野の大幅な需要減少が想定以上に長期化していることなどを踏まえたもので、今後は拠点の統廃合などで事業の効率化を推進する。

ＡＮＡホールディングス は２９日、２０２０年３月期の連結業績予想を下方修正した。売上高予想は前回発表の２兆１５００億円（４月時点）から２兆０９００億円（２．８％減）に、営業利益予想は１６５０億円（同）から１４００億円（１５．２％減）に見直した。

半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）と同業米グローバル・ファウンドリーズ（ＧＦ）は２８日、特許に関して相互に提起していた訴訟を取り下げることで合意した。

東京株式市場は強気の相場展開を続けており、日経平均株価は２９日、約１年ぶりに一時２万３０００円を回復した。外部環境も追い風だが、とりわけ目立つのは、業績悪化銘柄が上昇する物色動向だ。反対に好業績銘柄が売られるなど、市場は現在の状況を「石が浮かび木の葉が沈む」と例える。その背景には「今が業績の底」という期待感があり、株価上昇の原動力になっている。