前場の東京株式市場で、日経平均は前営業日比２９０円６３銭高の２万３２６８円３８銭となり急反発。一時前日比４００円を超す上昇となった。前日の米国株式市場が世界保健機関（ＷＨＯ）の国際的緊急事態を宣言したことをきっかけに切り返しに転じたほか、外為市場でドル／円が円安方向に振れたことも好感され買い戻しが活発化している。懸念は完全に拭われていないながらも、新型肺炎の収束期待で安心感が広がった。寄り付き前に発表された１２月鉱工業生産指数速報が予想を上回ったことも注目されている。

Ｓ＆Ｐグローバルは３０日、中国人民銀行によるストレステストを昨年受けた中国の銀行について、テストの結果を分析したところ、その一部は「かなりの資本増強」が必要になる可能性があると指摘した。

リフィニティブのＩＢＥＳデータによると、米Ｓ＆Ｐ総合５００種採用企業の第４・四半期決算は、前年同期比で０．７％の増益になる見通しだ。

日銀は３１日、国際局長に福本智之氏を充てる人事を発表した。同日付。前局長の中田勝紀氏は国際決済銀行（ＢＩＳ）に出向する。

経済産業省が３１日発表した２０１９年１２月鉱工業生産指数速報は９８．９と前月比１．３％上昇し３カ月ぶりのプラスとなった。液晶製造装置や半導体などの生産増が寄与した。

米電気自動車大手テスラが２０１６年に実施した太陽光発電会社ソーラーシティの買収を巡る株主代表訴訟で、テスラの役員らが和解した。これによりイーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）のみが、テスラは価値のない太陽光発電システム設置会社に２６億ドルを支払ったとして起こされた訴訟における唯一の被告人となる。裁判所文書によって明らかになった。

アルゼンチン中央銀行は３０日、政策金利を５０％から４８％に引き下げたと発表した。昨年１２月以降で５度目の利下げとなる。

米アマゾン・ドット・コムが３０日発表した第４・四半期決算は、配送時間の短縮やプライム会員の増加を背景に、年末商戦時期の売上高が大幅に増加し、利益がアナリスト予想を大きく上回った。

＜為替＞　ニューヨーク外為市場では、米経済成長率が２０１９年は３年ぶりの低水準になったことを受け、新型肺炎の感染拡大を背景にこれまで安全通貨として買われてきたドルが下落した。

米ジーンズメ−カー、リーバイ・ストラウスは３０日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を受け、中国で展開する店舗の約半数の営業を停止したと発表した。短期的に業績に影響が及ぶ見通しだ。