寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は前営業日比１３１円１０銭高の２万４２４２円０６銭となり、反発して始まった。米ダウが連日で最高値を更新したほか、為替も１ドル１１４円台半ばまで円安に振れており、これらを好感した買いが先行している。米長期金利の上昇を背景に金融セクターが上昇。石油関連も高い。半面、医薬品が軟調に推移している。ＴＯＰＩＸも反発。足元で上昇率は日経平均を上回っている。

＜為替＞　終盤にドルが６週間ぶりの高値に上昇した。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長が米経済は「際立って良好」と述べ、利上げ継続の必要性を指摘したことが背景。

メスター米クリーブランド地区連銀総裁は３日、長期国債利回りの上昇は差し迫った懸念ではないが、米国と他の諸外国との間に目立ったかい離が見られれば注意を要するとの認識を示した。強い経済指標を手掛かりに米１０年債<US10YT=RR>利回りはこの日上昇し、２０１４年以来の高水準を付けた。

米国株式市場は、ダウ平均株価が２日連続で最高値で取引を終えた。経済指標を受けて国債利回りが上昇し、金融株が値上がりした。この日発表された９月のＡＤＰ全米雇用報告は民間雇用者数が２３万人増と市場予想を上回り、今年２月以来の大幅な伸びとなった。９月のＩＳＭ非製造業総合指数も約２１年ぶりの高水準を記録した。

＜ロンドン株式市場＞　反発。イタリア政局への不安が後退する中で欧州株が買われ、ロンドン株式相場も連れ高となった。

イタリアのサボナ欧州問題担当相は３日、イタリアはギリシャと大きく異なるとし、イタリアが債務不履行に陥ることはないと述べた

イタリアのコンテ首相は３日、２０２０年から財政赤字目標を引き下げ、今後３年間で債務を圧縮する方針を明らかにした。

ホンダと米ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）は３日、自動運転分野で提携すると発表した。ホンダがＧＭの自動運転車部門ＧＭクルーズの株式５．７％を取得し、今後追加投資も行う。

米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は３日、米金利は経済に対し緩やかに制約的となる水準まで上昇した後は、当面は頭打ちとなる可能性があるとの考えを示した。

欧州連合（ＥＵ）統計局が発表した８月のユーロ圏の小売売上高は、前月比０．２％減と、２カ月連続の減少となった。