政府は５日夕に経済財政諮問会議を開催し、新内閣において重点的に取り組むべき今年後半の課題について議論した。

安倍晋三首相は５日の経済財政諮問会議で、民間議員から「来年の消費税率引き上げを控え、経済状況を見据えた機動的な経済財政運営に万全を期すべき」との指摘が出たことに触れ、「まさにその通りだ」と述べた。

ドイツ連邦統計庁が発表した８月の鉱工業受注指数は前月比２．０％上昇し、ロイター調査のアナリスト予想（０．５％上昇）を上回った。自動車セクターのボトルネックが解消され、欧州地域外の顧客との取引が増加した。

野村証券は５日、国内全上場企業の２０１８年度上期（４─９月）の自社株買い実施額は２兆４２００億円となり、前年度の上期と比べ２４．２％増加したと発表した。好調な企業業績を反映し、１７年度下期に続き２半期連続で実施額は前年同期を上回った。

金融庁は５日、スルガ銀行に対し、銀行法に基づき新規の投資用不動産向け融資を６カ月間停止するよう命じたと正式発表した。立ち入り検査などを通じ、投資用不動産向け融資で不正が横行し、スルガ銀のガバナンス（企業統治）も機能不全に陥っていたと判断した。金融庁は、経営責任の明確化や創業家の関連企業との取引を適切に管理する体制の構築などを求めた。

内閣府が５日公表した８月の景気動向指数は、一致指数が１１７．５（２０１０年＝１００）と前月比で１．４ポイント上昇し、４カ月ぶりに改善した。自動車の出荷が伸びたほか猛暑によりコンビニで飲料や惣菜の販売が伸びたことが寄与した。

欧州中央銀行（ＥＣＢ）のドラギ総裁は３日にイタリアのマッタレッラ大統領と会見し、同国の新予算案に対する市場の後ろ向きな反応から生じるリスクについて指摘した。同国の新聞２紙が報じた。

イタリア政府は、２０１８年の経済成長率予測を１．５％から１．２％に下方修正した。政府の経済財政文書の改訂版で明らかになった。

日銀が５日発表した９月の「生活意識に関するアンケート調査」（第７５回）によると、１年後の物価について「上がる」との回答が７６．０％となり、前回の６月調査の７７．４％から低下した。「１年後の物価は現在と比べて何％程度変化すると思うか」との質問に対する回答では、平均値が４．４％上昇、中央値が３．０％上昇となった。

正午のドルは前日ＮＹ市場終盤の水準からほぼ変わらずの１１３円後半。注目の９月米雇用統計の発表を今夜に控え、値動きは限られた。午前の値幅は上下２６銭だった。