［東京　１９日　ロイター］　政治の機能不全を背景に福井俊彦総裁の後任が決まらず、戦後初の「総裁空席」が確実な情勢となった。日銀法に基づいて１９日中にも総裁代行が置かれる予定だが、米欧金融市場を中心に資金繰りに懸念が生じるほどの信用収縮現象が起きている中で、総裁空席リスクの危うさを懸念する声が日銀内で出ている。今後、欧米市場で混乱が生じ、邦銀や国内企業の決済に支障が出るような事態に直面した場合、政府・日銀は米欧当局と密接に連携し、迅速に対応することになるが、その陣頭指揮は総裁代行が取ることになる。

　［東京　１９日　ロイター］　福田康夫首相は１９日夜、官邸で記者団に対し、日本銀行の総裁が空席となったことに関して「本当にこういう結果になってしまい、責任を痛感している」と語った。

　［東京　１９日　ロイター］　日銀は１９日、福井俊彦総裁の退任にともなって空席となる総裁の代行に白川方明新副総裁を任命したと発表した。１９日に政府は日銀副総裁として白川氏と西村清彦氏の任命を決定したが、総裁については政府案が不同意となり、空席が確定した。

　［ロンドン　１９日　ロイター］　イングランド銀行（英中央銀行）が１９日発表した３月５―６日の金融政策委員会議事録によると、金利据え置きは７対２の賛成多数で決定された。

　［アムステルダム　１９日　ロイター］　米プライベート・エクイティ、カーライル・グループ[CYL.UL]傘下のカーライル・キャピタル（ＣＣＣ）は、同社の清算手続きを監督するために裁判所が指名した管財人が、同社株式の取引停止を要請したと発表した。

　［ニューヨーク　１８日　ロイター］　歯止めのかからないドル安は、リスクを嫌う投資家に巨額な米経常赤字の穴埋めをやめさせてしまう可能性をはらんでいる。米経済が直面している危機は深刻さを増しているといえよう。

　［香港　１９日　ロイター］　中国交通銀行が１９日発表した２００７年決算は、純利益が６５％増加した。手数料ベースの収入が急増し、アナリスト予想をわずかに上回った。

　［パリ　１９日　ロイター］　仏銀行大手ＢＮＰパリバは１９日、不正取引で巨額の損失を出したソシエテ・ジェネラル（ソジェン）との提携を目指さないことを決めた、と発表した。

　［東京　１９日　ロイター］　民主党の直嶋正行政調会長は１９日、同党の「次の内閣」の閣議後の記者会見で、政府が１８日に提示した田波耕治・国際協力銀行総裁（元財務事務次官）を日銀総裁とする国会同意人事案が１９日の参院本会議で不同意となり、日銀総裁の空席が確実になったことについて「政治の責任で、できるだけ早く（日銀総裁を）決めることが必要だ。内閣は総裁候補の新たな指名を急いでほしい」と訴えた。

　［ベルリン　１９日　ロイター］　独ハンブルク世界経済研究所（ＨＷＷＩ）は、０８年の独国内総生産（ＧＤＰ）伸び率見通しを１．７％から１．５％未満に引き下げる。研究所のエコノミスト、ミヒャエル・ブロイニンガー氏が１９日、ベルリーナ・ツァイトゥング紙に明らかにした。