正午のドルは前日ＮＹ市場終盤の水準から小幅安の１１３円前半。週末に注目の米中首脳会談を控え、午前は様子見ムード一色だった。値幅も上下１９銭にとどまった。

前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比０円６８銭安の２万２２６１円９２銭となり、ほぼ横ばいながら６日ぶりに反落した。今週末の２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会議に合わせて行われる米中首脳会議を前に投資家は様子見姿勢を強めた。外部環境にも手掛かり材料が乏しい中、前日終値付近の狭いレンジで方向感なく推移した。さえない中国統計が重しとなったほか、連日上昇の後で利益確定売りも出たが、出遅れ株を物色する動きがみられ、下値は限定的だった。ＴＯＰＩＸは前場プラス圏で引けた。

欧州中央銀行（ＥＣＢ）のデギンドス副総裁は２９日、イタリアが財政赤字を抑制し欧州委員会と合意する兆しを見せていることに市場が見返りを与えているとの見方を示した。

総務省が３０日に発表した１１月の東京都区部消費者物価指数（生鮮食品を除く、コアＣＰＩ）は１０１．３となり、前年同月比１．０％上昇した。上昇幅は３カ月連続で同じだった。引き続きエネルギー価格がけん引したほか、生鮮食品を除く食料なども寄与した。ロイターがまとめた民間予測はプラス１．０％だった。

総務省が３０日発表した１０月の完全失業率（季節調整値）は２．４％で９月（２．３％）から上昇した。厚生労働省が発表した同月の有効求人倍率（季節調整値）は１．６２倍で、前月から低下した。

＜為替＞　ドルが小幅高。前日のパウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長の発言を引き続き消化する展開となった。

米国株式市場は小幅下落して取引を終えた。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が公表した１１月７─８日の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の議事要旨で、利上げの打ち止め時期を巡る議論が始まったことが分かり、一時は上昇していたものの、テクノロジー株や金融株が売られ、下げに転じた。

ニューヨーク外為市場ではドルが小幅高。前日のパウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長の発言を引き続き消化する展開となった。

米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が２９日公表した１１月７─８日の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）の議事要旨で、追加利上げが「かなり早期」に正当化される公算が大きいとの見解で当局者らがおおむね一致したことが明らかになった。また利上げの打ち止め時期やその伝達方法を巡って議論が始まったことも分かった。

米商務省が２９日発表した１０月の個人消費支出（季節調整済み）は前月比０．６％増と、７カ月ぶりの大幅な伸びとなった。市場予想は０．４％増だった。一方で米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が物価の目安としているコア物価は２月以来の小幅な伸びにとどまり、基調的な物価の上昇ペースが鈍化したことを示した。