＜為替＞　ドルが下落。米中首脳が週末の会談で新たな関税を一時的に見送り、貿易戦争を悪化させないことで合意したことを受けリスク選好が高まり、人民元など関連通貨が値上がりした。

米国株式市場は続伸して取引を終えた。株式市場の見通しに影を落としていた米中貿易戦争が「一時休戦」となったことを好感した。

ドイツ自動車大手のフォルクスワーゲン（ＶＷ）とダイムラーの首脳が４日、米ホワイトハウスで４日、トランプ政権の高官と会合すると関係筋が明らかにした。

米上下両院の合同経済委員会は３日、連邦準備理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長が５日に行う予定だった証言を延期すると明らかにした。日程については後日、改めて設定する。

米連邦準備理事会（ＦＲＢ）のブレイナード理事は３日、米国債の瞬間急騰（フラッシュ・ラリー）が発生してから約４年が経つものの、米債市場が時に明確な理由なく急激に変動することをＦＲＢはなお懸念しているとの見解を示した。

中国の李克強首相は３日、消費のグレードを上げ、主要投資プロジェクトを加速させて内需を「適切に」拡大する方針を示した。

日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者の後任となる会長候補の選定について、社外取締役からなる委員会が４日に初会合を開く。この委員会は候補者の選定を一任されており、同日の会合、あるいは今後、複数回にわたり協議の場を持ち、１７日の取締役会で候補を提案する見通しだ。関係者が明らかにした。

午後３時のドル／円は、前週末ニューヨーク市場の午後５時時点とほぼ変わらずの１１３円半ば。米中首脳会談が追加関税の見送りで合意したことを受け、東京市場はリスクオンムード。円とドルがともに軟化し、クロス円が軒並み高となった。

東京株式市場で日経平均は７日続伸した。米中首脳が追加関税を一時的に見送ることで合意したことを受け、貿易戦争に対する懸念が和らいだ。ショートカバーが誘発され、日経平均は一時３００円を超す上昇。取引時間中としては１０月１８日以来、１カ月半ぶりの高値を付けた。

米中首脳会談での交渉決裂という最悪シナリオは避けられ、週明け３日の東京市場は、株高のリスクオンとなっている。しかし、あくまで問題先送りであり、グローバル景気の改善見通しが開けたわけではない。米中が「一時休戦」している間に、トランプ政権による日本への攻撃が厳しくなる可能性があり、安心できないとの指摘も出ている。