東京株式市場で日経平均は続落となった。前日の米国株の急落でリスク回避ムードが強まり、朝方は幅広い銘柄が売られた。寄り後間もなく３００円超える下落となったが、中国商務省から米中通商交渉に関して前向きなコメントが出ると下げ幅を縮小させた。その後、大引けにかけて安値圏でもみあった。

アルパインは５日、臨時株主総会でアルプス電気との経営統合案を可決したと発表した。アルパインが１株１００円の特別配当を行う案も承認された。２０１９年１月１日付でアルプス電を完全親会社、アルパインを完全子会社とする株式交換を実施し、アルプスは商号を「アルプスアルパイン」に変更、持ち株会社体制に移行する。

正午のドルは前日ＮＹ市場終盤の水準から小幅高の１１２円後半。海外市場の流れを引き継いで、下落して取引が始まった日本や中国株が次第に下げ幅を縮小したことで、ドルも前日の下げから小幅に切り返した。一時１１３．０２円をつけた。

欧州連合（ＥＵ）は４日の財務相会合で、ユーロ圏救済基金である欧州安定メカニズム（ＥＳＭ）の役割拡大で合意したが、ユーロ圏共通の予算や預金保険制度については合意に至らず、決定を先送りにした。

前場の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比８９円１１銭安の２万１９４６円９４銭となり、続落した。米国株の急落でリスク回避ムードが強まり、幅広い銘柄に売りが先行。寄り後まもなく下落幅は３００円を超えたが、米中通商交渉に関して中国商務省から「米国との合意は履行できると確信」などとする前向きなコメントが出ると下げ幅が縮小した。米株価指数先物の上昇や上海株の下げ渋りなども支えになった。

国際決済銀行（ＢＩＳ）のカルステンス総支配人は４日、米アマゾンや中国の支付宝（アリペイ）などビッグデータを扱うインターネット企業が、従来からの金融機関に対し存続にかかわる脅威になるとの懸念を示した。

トランプ米大統領は４日、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン（ＶＷ） 、ダイムラー、ＢＭＷの首脳と会合を開き、米国への投資を拡大するよう求めた。

独自動車大手フォルクスワーゲン（ＶＷ）の戦略責任者は４日、ＶＷブランドとして燃焼機関技術を利用した最終世代の自動車を２０２６年から開発する意向を明らかにした。

ニューヨーク外為市場でドルが小幅安。米中通商交渉を巡る根強い不透明感がドル相場の下支えとなる一方、景気後退の兆候とも捉えられる長短金利の逆転（逆イールド）への警戒感からリスク回避の動きが広がった。

米国株式市場は急反落し、主要指数が３％超下落して取引を終えた。米国債利回りの動向を受けて景気への懸念が広がったほか、貿易摩擦を巡る不安も再燃し、金融株や工業株を中心に売られた。