麻生太郎財務相は２１日、閣議後の記者会見で、日経平均株価急落に対する質問に対して「年初来安値を下回っているのは承知している」としつつ、「株価は様々な要因で決まるので、コメントしない」と答えた。

正午のドル／円は、ニューヨーク市場午後５時時点とほぼ同水準の１１１．２３／２５円。一時１１１．０９円まで下落したものの、午前の取引では、目先の下値めどとなる前日海外市場の安値１１０．８１円を下回らなかった。

前場の東京株式市場で日経平均は前営業日比３６３円２８銭安の２万００２９円３０銭となり大幅続落。取引時間中の年初来安値を下回った。前日の米国株市場で主要３指数が続落し、地合いの悪さが意識された。為替が１ドル１１１円前半まで円高に振れたことも重しになった。朝方にマティス米国防長官が退任を表明したことで、米政治の先行き不透明感が強まり、主力株中心に海外勢の売りが加速。薄商いの中、下げ幅が拡大した。

◎全世代型の社会保障制度への転換に向け、消費税増税分を活用した幼児教育の無償化、社会保障の充実

政府は、消費増税対策を盛り込んだ２０１９年度当初予算案を閣議決定した。「臨時・特別の措置」として計上した消費増税対策２兆０２８０億円を盛り込み、一般会計の歳出総額は１０１兆４５６４億円に膨らんだ。７年連続で過去最高を更新し、当初予算案で初めて１００兆円を超えた。

総務省が２１日発表した１１月の全国消費者物価指数（生鮮食品を除く、コアＣＰＩ）は前年同月比０．９％の上昇となり、前月の１．０％からプラス幅が縮小した。足元の原油安により、ガソリンなどのエネルギー関連の伸び率が低下したため。プラスは２３カ月連続となる。指数は１０１．６。

レオス・キャピタルワークスは２０日、２５日に予定していた東証マザーズ市場への上場を延期すると発表した。

米電気自動車（ＥＶ）大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）は２０日、ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）が来年の閉鎖を考えているオハイオ州の工場について、テスラが取得して雇用を守る可能性があると改めて示唆した。

米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は利上げ打ち止めがそう遠い先ではないことを示唆し始め、形だけでも金融政策を正常化する取り組みを終えようとしている。

ニューヨーク外為市場では、ドルが対円で約３カ月ぶり安値を付けた。米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が前日、２０１９・２０年の利上げ見通しと米成長率予測を引き下げたことが引き続き材料視された。主要６通貨に対するドル指数も１カ月ぶり安値を更新した。