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ニュース見出し
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2009-1-21 13:31
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ブッシュの“置き土産”? それとも国家戦略?(資源ウォーズの世界地図)
去る1月7日、BBCワールドニュース・ヘッドラインを見ていて驚いた。
「米国が太平洋の島々とその周辺海域に漁業と資源採掘を禁止する区域を設けようとしている。それは“世界最大の保護海域”になる」というものである。
この件について、同日のロサンゼルス・タイムズは、次のように詳しく報じている。
「ブッシュ大統領は本日太平洋において、米国が領有している3カ所の島嶼の周辺にナショナル・モニュメントを設定することを決めた。その海域は世界で最も生態系が豊かで、珊瑚、魚など多様な海洋生物が生息しているとともに、地質学的にも特異なところで、世界最深の海溝もある。ブッシュはペンをちょっと走らせてサインするだけで、歴史上世界のどのリーダーよりも広い範囲の海洋保護区を設定することになる。
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2009-1-21 1:07
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第21話「利益しか見ていない銀行が間違っている」(「熱血!会計物語 〜経理部長、団達也が行く」)
◎前回までのあらすじ
資金繰りに窮していたジェピーだったが、経理部長の団達也の果敢な行動で当面の危機は回避した。達也の旧友で英国の投資ファンドに務めるジェームスから、半年で結果を出すという条件付きで融資を得ることができたのだ。
ジェピーのメーンバンク、関東ビジネス銀行の佐古田五郎・融資部長は、ジェピーの再建計画をひとまず聞き入れた。計画の柱は、2つあった工場を長野工場1カ所に集約し、独自技術を持つマイクロスイッチに資源を投下することだった。
佐古田はジェピーの資金が尽きた時点で、米投資ファンドにジェピーの債権を売る約束をしていた。その投資ファンドの日本支社長リンダは、達也のかつての恋人でもあった。
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2009-1-20 0:35
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強い国を作った「人を切らない」思想(この国のゆくえ)
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(前回から読む)
数人の男たちが熱心にメモを取っていた。
2008年4月、サムハルが受託している民間郵便会社の配送所には、トヨタ自動車の社員がいた。2008年5月、トヨタループスという特例子会社を作ったトヨタ自動車。トヨタの社員がサムハルを訪ねたのは、2万人の障害者をマネジメントするノウハウを学ぶためだった。
障害者の専用工場を造るトヨタ自動車
トヨタループスは今春、トヨタの本社敷地内に障害者のための専用工場を造る。そこで障害者を雇用し、社内向けの郵便物の仕分けや印刷業務などを手がけていく。
事業開始は今年の5月。初年度にはサポートのための健常者50人を加えた80人体制を、5年後には、障害者70人、健常者30人の100人体制を目指すという。
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2009-1-19 16:28
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日経ビジネスが描いた日本経済の40年()
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2009-1-19 1:13
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弱者を変えた冷徹な合理性(この国のゆくえ)
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(前回から読む)
顔に刻まれた深い皺が、その人生がいかに濃密であったかを物語っていた。
ゲハルト・ラーソンは28歳の時に、保健社会省の事務次官になった
(写真:Niklas Larsson)
彼の名前はゲハルト・ラーソン。前回、前々回とリポートした“障害者団体”、サムハルの生みの親である。
1980年の設立以降、19年間にわたってサムハルの経営トップの座にあった。99年に退任した後は、昨年までスウェーデン中部のヴェステルノールランド県の知事を務めた。63歳になった今も「食品安全対策委員会」や「薬物乱用対策委員会」の議長など政府の要職を占める。
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2009-1-19 1:13
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オバマが変えるスポーツ界(上)(鈴木友也の「米国スポーツビジネス最前線」)
2008年5月、米インディアナ州エルクハートで、バスケットボールをするバラク・オバマ氏
(c)AFP/Emmanuel DUNAND
今月20日、バラク・オバマ氏が第44代アメリカ合衆国大統領に就任します。首都ワシントンDCで開かれる就任式では、1861年にエイブラハム・リンカーン大統領が用いた聖書を使って宣誓するそうです。リンカーン大統領は、オバマ氏と同じイリノイ州から第16代大統領となり、奴隷解放宣言を行いました。イリノイ州の偉大な先人にあやかろうというわけです。
そのイリノイ州とオバマ氏は、世界最大のスポーツイベント招致を目指しています。州最大都市のシカゴが、2016年のオリンピック開催都市に立候補しており、東京やリオデジャネイロ(ブラジル)、マドリード(スペイン)とともに熾烈な招致合戦を繰り広げています。
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2009-1-19 1:13
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「驕るなよ 月のまるきも ただ一夜」(泥亀サバイバル〜金ぴか偉人伝・2)
(イラスト:茂本ヒデキチ)
(前回から読む)
瀬戸内の海風が、山下亀三郎の黒光りする額をなでている。
山下は、得意満面であった。
石炭商売と御用船の貸し出しで、日露戦争が終わると150万円もの純益を手にした。大バブルの恩恵に浴した。前回も紹介したが、当時の総理大臣の年俸は1万円少々(現在は約4000万円)。荒っぽく換算すれば、現代なら60億円以上のカネを儲けたことになる。
山下は、故郷に錦を飾ろうとしていた。
門司で妻と長男を伴って喜佐方丸に乗り込んだ。船は、関門海峡から瀬戸内海に入り、南下した。佐田岬をかすめ、針路を東へ。澄み切った宇和海を進む。入り組んだ海岸が亀三郎の眼前に迫った。
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2009-1-19 1:13
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サントリー、逆張りが奏功(時流超流)
1963年の参入から46年。サントリーのビール事業が2008年に初めて黒字に転じた。黒字額も当初予想を上回る20億円前後となった模様だ。ビール系飲料(ビール、発泡酒、新ジャンル)のメーカー別シェアは12.5%で、サッポロビール(同11.8%)を抜いて3位に浮上した。
1000万箱(1箱は大瓶=633ミリリットル=20本換算)──。ビール業界で、単一銘柄が定番として市場に定着し、“ドル箱”として利益面でも貢献する目安の販売数量だ。2007年にサントリーが持っていた1000万箱超え銘柄は新ジャンルの「ジョッキ生」だけだった。2008年にはそこに、プレミアムビール「ザ・プレミアム・モルツ(プレモル)」と新ジャンルの「金麦」を加え、ドル箱が3つに増えた。
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2009-1-17 1:02
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第11講 やる気にもリバウンドがある(本気が作る「やる気」人間)
「先生、ボクの変わる姿を見てください。今日から物語は始まります」
2008年11月13日、早稲田大学国際教養学部教授のカワン・スタントは「デジタル基礎技術」7回目の講義後にある男子学生が書いた感想文に、涙した。
「決して成績が優秀でもなく、授業の遅刻や欠席も多かった彼が、人生の主人公として『今日から物語が始まる』という素晴らしい言葉を書いてきた。諦めずに、投げ出さずに彼と向かってきたことは無駄ではなかった」。スタントは心の中で言葉を震わせていた。
毎回の講義の後に必ず学生に「3行感想文」を書かせるのが、学生の心に火をつける「スタント・メソッド」の1つだ。学生が講義で何を感じ、どう変化していくのかを自分の言葉で書かせる。
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2009-1-16 1:30
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“異分野読書”のススメ(御立尚資の「経営レンズ箱」)
時々、時間が取れる折に、心がけて実行していることがある。ぶらっと本屋に行き、“土地勘”がない分野の本、特に、その領域を深く深く掘り込んだような雑誌を何冊も買ってきて読んでみるのだ。
よくクリエーティビティに関する書籍に、「普段と全く違う通勤経路を取ったり、通ったことのない道を歩いてみたりする」ことの重要性が書かれている。脳の違った部分を刺激することで、新しい発想がわくことがあるということなのだろう。
これと似たような話だが、私自身、全く関係のない異分野の事柄を組み合わせることで、自分の専門領域で思いあぐねていた課題について、ぱっと明かりが差すという経験をしたことが何度もある。
余談ながら、永らく続けさせていただいているこのコラム自体、振り返ってみると様々なトピックについて、普通とはちょっと違う、いわば「補助線」を引くことで新しいアングルから見てみよう、というテーマのものが大半を占めている。
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2009-1-16 1:30
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厳しい数値目標が国営企業を鍛えた(この国のゆくえ)
(前回から読む)
*本文中の写真はクリックで拡大表示します。
ストックホルム中央駅。「サムハル(Samhall)本社へ」と行き先を告げると、アクセルを踏んだタクシーの運転手は、寒そうに首をすくめる日本人に同情したのか、ため息をつくように、こう言った。「あなたも最低な時期に来たわね」。
11月のストックホルムは雨が多い。この日も、今にも落ちてきそうな鉛色の雲が空を覆っていた。人を陰鬱な気分にさせる暗い朝。だが、ごく稀に雲の切れ目から光が差すことがある。鉛色の空から差す一条の光は、心を覆う陰鬱さを吹き飛ばす力を持つ。サムハルも、不透明な時代に差す一筋の光なのかもしれない。
ストックホルムの秋は雨が多い。
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2009-1-16 1:30
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Final:あなたの正解はいくつ?(NBonline的 会計ブートキャンプ)
最終日の今日は答え合わせ。隊員は、答え合わせに当たって、結果だけではなく、なぜ自分がそう考えたかまでさかのぼって、考えてほしい。なお、トラックバックで回答を公開してくださった隊員の皆様、ありがとうございます。すべて貴重なご意見として拝見しました。ここでお礼を申し上げます。
■Day 1 (難易度 やや難しい)
以下に挙げてある4つの企業の連結財務諸表を見て、それぞれがどの会社であるか、考えてください。どうしてそう考えたかの理由も書きとめてみましょう。
なお、勘定科目は適宜変えてあります。
答: A社 ソニー
B社 日産自動車
C社 セブン&アイ・ホールディングス
D社 ソフトバンク
財務分析を行うと答えがクリアになる。
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2009-1-15 9:04
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年長者の理解を得て、組織を改革するには(品川女子学院・漆 紫穂子校長の やる気を高め、人を育てる(秘)メソッド)
前回に続き、今回は企業でお仕事をされている方からの、組織に関するご質問を中心にお答えします。すべての方にお返事できず心苦しいのですが、ほかの方からのご質問の答えとしても参考になるよう、内容をふくらませてお話しします。
質問1 品川女子学院の学校改革の初期の頃について、お聞きします。漆さんはご自分よりも年上の先生方の意識や既存システムを改革していく時に、どのようにして新しい提案を取り上げ、そして実行していったのかお教えください。
質問2 33歳、私立高校の教員をしています。高校での教員経験は2年目です。私の勤務校は、トップダウン方式というかワンマンで、会議も行われず、すべての指示が上から来ます。
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2009-1-15 7:04
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真の「常識人」こそがこの危機を克服する(渋澤 健の資本主義と道徳)
「オマエは、常識がないな」と言う時、私たちは普通、「そんなことも知らないのか」という意味で使っています。親が子供に向かって「常識がない!」と叱る時は、その子の騒々しい行動は世間が受け入れない、それを子供自身が知るべきだという指導です。また、友達を「常識がない」と言ってからかう時は、その友達が世間で共有すべき知識を持っていない時でしょう。
ところが、渋沢栄一は、常識とは知識の有無ではない。知、情、意の3つの要素のバランスの結果であると述べています。たとえ高いレベルの知識があったとしても、それだけでその人に常識があるとは言えません。真の常識とは、高いレベルの知識、情愛、そして意志が共存し、これら3つがバランスしていることなのです。
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2009-1-15 7:04
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東芝があえて問い直す「人間力」(出でよ!“超”国籍人 脱・人材ガラパゴス)
日経ビジネスは2009年1月12日号で「人減らしに潜む真の危機 人材ガラパゴス」と題する特集を掲載する。近視眼的で閉鎖的な日本の人事・雇用戦略が企業の競争力を蝕むことに警鐘を鳴らすとともに、具体的なグローバル人材の育成・活用策を提示する。これに連動して、国際競争の最前線に立つ人材のあり方を探る企業の取り組みや、経営トップらの考え方をご紹介していく。
1回目は2008年度からの中期経営計画に「グローバル人財の育成」を掲げた東芝のチャレンジを追う。
欧州のグループ会社幹部を招いた研修。この日は日本の文化と歴史がレクチャーされた。写真:都築雅人
「経営方針の柱に『グローバル人財の育成』を盛り込むから、新年度からきちんと動けるように準備しろ」。
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2009-1-15 7:04
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Day 5: 売り上げと費用は「対の鏡」(NBonline的 会計ブートキャンプ)
これまでの会計ブートキャンプのDay 1とDay 2では、高レバレッジのビジネスモデルの危うさと、キャッシュフロー経営に関して講義を行った。
会計上では売り上げが立っても、実際にお金が入ってこなければ、よく言われる「黒字倒産」になってしまう。キャッシュに目を向けていないと、安定した会社経営はできないことを学んだ。
その一方で、どんなビジネスでも、「売り上げ」が立たなければ、経営が永続しないのも事実だ。売り上げを上げるには、「費用(原価)」がかかる。Day 5の今日は、キャッシュから少し頭を離し、基本に戻って売り上げと費用の関係をもう一度見つめてみよう。
基本中の基本だが、ここ最近、たびたび問題になる不正会計や不適切な会計の多くは、売り上げや費用の操作から生まれている。
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2009-1-15 7:04
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Day 6: 不況をチャンスに変える内部統制(NBonline的 会計ブートキャンプ)
Day 5では売り上げと費用に対する理解を深めることは、循環取引など不正な会計処理に巻き込まれることを防ぎ、また自社の収益力や効率性を正しく把握できるようになることで適切な経営や事業戦略を構築できるようになることについて学んだ。
経営者そして社員一人ひとりが会計処理に対する意識が高ければ、不正な会計処理は生まれない。しかし、米エンロンの破綻の背景にあるように、行き過ぎた収益至上主義が社内にはびこると、適切な会計処理が行われず、経営者の逮捕や会社の破綻まで追い込んでしまう。米国に限らず、日本でもカネボウや西武鉄道などが不正な会計処理を行い破綻や上場廃止に追い込まれている。
こうした状況を放置すれば、投資家の不信を招き、健全な資本市場が育たなくなるとして、米国では2004年から、日本では2009年3月期決算から主に上場企業に対して財務報告を適切に行わせるため、内部統制報告を義務化した。
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2009-1-15 7:04
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「外部の血」がイノベーションを生む(出でよ!“超”国籍人 脱・人材ガラパゴス)
社内の国籍は皆日本人、いわゆる純血主義へのこだわりが多い日本企業。だが、新しい価値やイノベーションは、均質な組織の中からは決して生まれない。いち早くその事実に気づいたベンチャー企業2社を紹介しよう。
「率直に言うと人が足りなかったんです。外国人を受け入れることに抵抗感は全くなかった」
1997年設立のデータセンター運用会社、クララオンライン(東京都江東区)の家本賢太郎社長は創業当初のことをこう振り返る。現在、約50人いる社員の3割強は外国人で、「内なる国際化」を果たしているが、意図してそうしたわけではないというのだ。
創業時、家本氏の年齢は15歳。脳腫瘍の手術をして車いす生活を余儀なくされていた頃で、一念発起して起業したものの、無名の会社に集う日本人の若者はほとんどいなかった。
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2009-1-15 7:04
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第20話「正社員か派遣かは関係ない。従業員が価値連鎖の要だ」(「熱血!会計物語 〜経理部長、団達也が行く」)
◎前回までのあらすじ
ジェピーは資金繰りに窮していた。20億円を手当てしなければ立ち行かない状況だった。
追い込まれた経理部長、団達也はロンドンに飛び、シンガポール留学時代の旧友、ジェームスに一縷の望みを託した。
「半年で業績を上向かせることができなければ、特許権を差し押さえる」という条件をつけて、ジェームスは達也の求めに応じた。そこには同じく特許権を狙う米投資ファンドの日本支社長、リンダを牽制する意図もあった。
達也から資金繰りのメドが立ったという知らせを受け、東京・大手町のジェピー本社の社長室に集まっていた一同は胸をなでおろし、自力での会社再建に向けての具体策を話し合おうとしていた。
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2009-1-15 7:04
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まず異文化との対話から始めよ(出でよ!“超”国籍人 脱・人材ガラパゴス)
日経ビジネス1月12日号の特集「人減らしに潜む真の危機 人材ガラパゴス」に連動したこのコラムの最終回は、グローバル人材のあり方や育成策を追求し続ける企業トップや識者ら3人の見解を紹介する。
1人目はスイスの製薬大手、ノバルティスの日本法人ノバルティスファーマの三谷宏幸社長兼CEO(最高経営責任者)。三谷社長は川崎製鉄(現JFEスチール)を振り出しに、ボストンコンサルティンググループや米ゼネラル・エレクトリック(GE)など国内外の企業を渡り歩いてきた。グローバル人材を育成し、適切に処遇するには、「世界共通の価値観を打ち立て、それを全世界の社員が共有する必要がある」と説く。
日本企業はまず、「均質文化」から脱する必要がある。
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