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ニュース見出し
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2008-4-11 0:53
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吹雪の中で44人を救助した国民的英雄(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
2008年1月中旬から1カ月間にわたって中国中南部を襲った雨雪と異常低温は、各地に深刻な被害をもたらした。1月25日、湖南省の各地は吹雪と異常低温で路面が凍結し、各種車両の正常運行は不能な状態となった。当日の午前中は公共バスの運行も停止されたことから、多くの人々が徒歩で出勤することを余儀なくされた。これは湖南省にとって50年ぶりの異常気象の襲来であった。
高速道路「京珠高速道路」で自動車事故が発生
湖南省の省都、長沙市から130キロメートルほど南下した所に衡陽市衡東県大浦鎮農庄村がある。その農庄村の傍を走る北京市と広東省の珠海市を結ぶ高速道路「京珠高速道路」で、1月25日の早朝5時過ぎに、路面凍結による自動車事故が発生した。
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2008-4-11 0:53
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第5回 <A女>の影に潜む「隠婚族」の女たち(中国“A女”の悲劇)
中国には「隠婚族」という言葉がある。意味は「隠れ結婚」。実は結婚しているが、職場には「未婚」として届け出ている者たちのことである。
「剰女」(売れ残り女)だの「大齢未婚白領女士」(高齢未婚ホワイトカラー女史)だのと、いま「結婚できない<できる女>たち」=「A女」が社会問題化している中国において、なぜ結婚しているというのに、結婚してないような振りをする必要があるのか。この「隠婚族」の話題も「不婚セレブ族」や「大齢未婚白領女士」同様、中国の悩ましい現象として、ネットを賑わしている。
2007年5月、「中国寧波網」(網はネット)というウェブサイトが、不特定多数の網友(ネットユーザー)に対して行った調査結果が報道された。
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2008-4-8 0:23
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中国「消費革命」最前線!(2)上海のメイドカフェに行ってみた【後編】(2007→2010 上海マーケティングツアー )
(前回から読む)
前回、上海のメイドカフェを実況報告した。そこは、日本のアキバとはまったく別物のオトボケ脱力スポットだった。バイトをしているのは地元の女子大生で、彼女らにとってはコスプレを楽しむ期間限定おたわむれの場所、生きた日本語を学べるほとんど学習塾みたいな世界だった。
「ニャオハイ」オープン時のチラシ。きわどい煽り文句が笑える
彼女らの中には上海で名門と呼ばれる大学の学生もいた。一般に中国では大学の序列がきわめて厳格に階層に反映される。だから、日本の大学の教壇に立つ学者や気鋭のジャーナリストを輩出したことで知られ、中国でもトップクラスの大学の学生がメイドにいることを知った際は、いろいろ考えさせられた。
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2008-4-8 0:23
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侮れない湾岸産油国の民間成長力(世界鑑測 田中保春の「サウジ・新潮流」)
湾岸産油国と言えば、原油。そう連想される読者がほとんどだと思う。確かに、これまで湾岸産油国の経済成長の原動力は石油やガス収入だった。しかし実は、今後は民間セクターが成長の原動力になると期待されている。世界経済の持続的な成長にとっても、中東の企業部門の成長は大きな要素になってきている。
経済成長を支える民間セクター
例えば、サウジアラビアの2007年のGDP(国内総生産)成長率(名目:7.1%、実質:3.5%)は、前年より鈍化したが、今年からは民間部門が経済成長の原動力となる公算が大きい。サウジアラビアを代表するジャドワ・インベストメントのエコノミスト、ブラッド・ブールランド氏は、今年1月の経済リポート「Feature: Saudi Arabia's economic outlook for 2008」の中で、サウジアラビアの製造業、運輸、建設など非石油部門は、1980年初頭以来の最高の実質成長率(7.6%)を達成するだろう、と大胆に予測している。
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2008-4-8 0:23
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“景気後退”と“救済”を言葉にできない(BusinessWeek)
Peter Coy (BusinessWeek誌、経済担当エディター)
米国時間2008年4月2日更新 「What Bernanke Didn't Say」
米連邦準備理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長がなかなか口に出さない言葉が2つある。“景気後退(リセッション)”と“救済”だ。
バーナンキ議長は4月2日、上下両院合同の経済委員会で証言原稿を読み上げ、米経済について「2008年前半は経済成長率の大幅な伸びは見込めず、わずかに収縮する可能性もある」との見通しを示した。だが「米国が景気後退入りしている」とは言わなかった。
米銀大手JPモルガン・チェース(JPM)による米証券大手ベアー・スターンズ(BSC)の買収を支援する融資については、「ベアー・スターンズが突如破綻すれば、関連市場で無秩序な持ち高調整が発生し、市場の信頼感を大きく揺るがしかねなかった」と述べた。
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2008-4-7 0:48
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世界を揺るがす食糧危機(FINANCIAL TIMES)
穀物や牛乳をはじめとした農産物の価格高騰が止まらない。
各国政府は食糧安保を確保するため、輸出禁止や価格凍結に動き出した。
だが、価格高騰は構造的な問題で、政治的な解決は容易ではない。
英国政府主席科学顧問のジョン・ベディントン氏は3月、就任2カ月にして新しい雇い主を狼狽させるシナリオをまとめた。「世界は大問題に直面している。気候変動に匹敵する問題なのに、政策立案者がろくに対処していない食糧安全保障の問題だ」──。
小麦から牛乳まで、あらゆる農産物の価格が前代未聞のペースで高騰する中で、世界各地で社会不安と飢餓の問題が持ち上がった。この問題は富める国も貧しい国も同様に悩ませ、各国政府は価格抑制策を検討せざるを得なくなった。
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2008-4-7 0:48
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BusinessWeekが選ぶ優良企業50社(BusinessWeek)
2008年4月7日発行号カバーストーリー 「The BW 50」
製薬会社は長年、HIV(エイズ)治療薬の開発を、必要だが儲からない公益事業ととらえてきた。これには一理ある。HIV患者は発展途上国に多く、高い薬は売れないため、ほかの薬ほど儲からないと見られていたのである。
しかし、米バイオ医薬品会社ギリアド・サイエンシズ(カリフォルニア州北部、社名は聖書に登場する古代の薬用油に由来)の見方は違った。標準的なHIV治療では、患者は数十種類の薬を1日中飲まなければならないが、それより服用が簡単で安価な薬を開発すれば、儲けを出せると踏んだのだ。
化学博士号を持つジョン・マーティンCEO(最高経営責任者)は、こうした煩わしいHIV治療の簡素化を自社の研究者に命じた。
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2008-4-7 0:48
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米コーチ、景気後退をはね返す強さの秘訣(BusinessWeek)
Judith Crown (BusinessWeek誌、シカゴ支局上級記者)
米国時間2008年3月27日更新 「How Coach Defies the Odds」
米高級皮革製品アクセサリーの製造販売を行うコーチ(COH、本社:ニューヨーク)が今春の新作バッグを発表した。中でも人気なのが。青緑や紫など鮮やかな色の光沢のあるエナメル革製バッグ「フランシーン」。価格は798ドル。シカゴのミシガン通りやニューヨークのマジソン通りの旗艦店だけでなく、ジョージア州バフォードやミネソタ州エディーナでも売り上げは好調だ。
コーチは女性のニーズを把握し、購入頻度や客単価を引き上げることで並外れており、売上高を26億ドルに伸ばしている。
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2008-4-4 0:17
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「暴利業界ランキング」に見る中国社会の変化(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
「暴利業界ランキング」とは耳慣れない言葉だが、中国では2002年から毎年「暴利業界ランキングトップ10」が発表されている。暴利業界であると名指しされて不名誉なトップ10入りしたからといって、何かが起こる訳ではない。しかし、ランキングの発表は毎年の恒例行事となっており、ランキングは新聞、雑誌、インターネットに転載されて大きな話題として取り上げられる。ランキングの順位を見た庶民はそれで憂さが晴れるということではないのだが、自分の体験を基に“やっぱり”と納得するという仕組みである。
2002年に最初のランキングが掲載されたのは広州市政治協商会議が創刊した雑誌「共鳴」であり、著名な経済評論家の魏雅華が独自の分析によって暴利をむさぼっている業界を順位付けしたものであった。
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2008-4-2 0:05
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米投資事情:好機逸すべからず(BusinessWeek)
Aaron Pressman (BusinessWeek誌記者、ボストン支局)
米国時間2008年3月20日更新 「Once-in-a-Blue-Moon Bargains」
著名投資家のピーター・リンチ氏は1982年、暴落したクライスラー株を大量に買い込んだ。ウィルバー・ロス氏は2002年、競争力を失った鉄鋼会社を買収。今年2月、ウォーレン・バフェット氏は債券保証事業を営む子会社を設立した。これら偉大な投資家は、他の人間なら足を踏み入れるのを恐れる領域に、敢然と踏み込むという性癖の持ち主だ。
そして今、米ベアー・スターンズ(BSC)からアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)に至るまで、あらゆる場に厄介で予想もしないサブプライム問題が突然顔を覗かせる状況とあっては、市場に恐怖心が行き渡るのも無理はない。
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2008-4-2 0:05
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インド・タタが英ジャガー再生に挑む(BusinessWeek)
Ian Rowley (BusinessWeek誌、東京支局特派員)Nandini Lakshman (BusinessWeek誌、ムンバイ支局記者)
米国時間2008年3月26日更新 「Can Tata Rev Up Jaguar?」
9カ月に及んだ交渉が実を結んだ。昨年末の“幻の合意”を経て(BusinessWeek.comの記事を参照:2007年12月20日「Report: Tata Wins Jaguar, Land Rover」)、ついにインドのタタ・モーターズ(TTM)が米自動車大手フォード・モーター(F)傘下の英高級車ブランド「ジャガー」と「ランドローバー」を23億ドルで買収することが決定した。
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2008-4-2 0:05
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ジャガーとランドローバー、タタに売却(BusinessWeek)
David Kiley (BusinessWeek誌、デトロイト支局上級記者)
米国時間2008年3月26日更新 「Jaguar: Finally Ready to Roar?」
米自動車大手フォード・モーター(F)は3月26日、傘下の英高級車ブランド「ジャガー」と「ランドローバー」をインド自動車最大手タタ・モーターズ(TTM)に売却することに合意した。売却額は約23億ドル。ジャガーを1989年、ランドローバーを2000年にそれぞれ買収した時の半分にも満たない額だ。両ブランドの凋落を如実に表すもので、今後はタタが立て直しを図る。
フォードは今回の売却で、最後まで軌道に乗せることのできなかった事業から撤退する。
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2008-4-1 0:09
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中国「消費革命」最前線!(1)上海のメイドカフェに行ってみた【前編】(2007→2010 上海マーケティングツアー )
(前回「レジャー超大国、中国(11)〜中国人は、東京ならここに行きたがる!」から読む)
オリンピック開幕が近づきながら、このところスポーツ以外の話題ばかりが先行し、「世界に歓迎されない五輪開催国」の様相を見せ始めている中国。ところが、当の本人たちはメゲるどころか口をそろえて「そんな問題、たいしたことじゃない」。やる気満々である。
統治者の思惑はともかく、この国で暮らす人々の日常では何が起こっているのか。大見得を切ってひとことで言うと、それは「消費革命」である。
誰もが「消費」する“自由”を手にしたことで堰を切って落とされた熱狂と奔走。政治的な制約が常に大きすぎるこの国では、社会が変わる可能性をひたすら旺盛な「消費」のエネルギーに賭けているかのように見える。
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2008-4-1 0:09
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カルロス・ゴーンの勝算(BusinessWeek)
アフトワズのトリアッチ工場では、今も40年前の機械が使われている (写真:Lisa Alissova)
ロシア中部トリアッチ市にあるアフトワズの工場では、時間が止まったかのようだ。老朽化した工場は40年前、ソビエト連邦時代にイタリアの協力を得てフィアット工場そっくりに建てたもの。ここでは今も当時の機械を使ってセダン「ラーダ」を生産している。
2月のある朝、吹雪で部品の納品が遅れたため、ラインが1つ停止。ほかのラインも動いたり止まったりで、広大な施設の一角に組み立て途中のクルマが数十台置かれていた。「部品が到着次第完成させるさ」と工場監督のヴァレリー・シェンジャピン氏は言う。
仏ルノー・日産自動車のCEO(最高経営責任者)、カルロス・ゴーン氏のような人物がこんなところに望みを託すとは考えにくい。
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2008-4-1 0:09
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新銀行東京に見る“お上”の甘さ(山崎養世の「東奔西走」)
新銀行東京のずさんな実態が明らかになってきました。それにもかかわらず、東京都は新たに400億円の追加出資を決めました。
都民や国民の負担をこれ以上拡大することなく、即刻、業務を停止し、清算すべきです。
戦後これほどまで失敗した銀行はない
それにしても、新銀行東京の経営実態はお粗末そのものです。2003年に石原慎太郎都知事が「東京発金融改革」を高らかに宣言し、2005年4月に開業しました。
会社設立(2004年4月)からわずか4年間の累積損失は、公表されているだけで、なんと1260億円にも上ります。収益を稼ぐはずの貸出金は、昨年9月中間期の決算短信によればわずか2218億円しかありません。
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2008-3-28 1:57
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第4回 「不婚セレブ族」の誤算住宅制度激変が招いた「結婚の自由」とその結末(中国“A女”の悲劇)
(前回から読む)
中国ではいま、男であろうと女であろうと、結婚しようとしないセレブな若者たちが増えている。若者といっても結婚適齢期を過ぎたセレブ族だ。中国語ではこれを「不婚族」と称することもある。ここでは「不婚セレブ族」とでも定義しておこうか。
実はその背景の一つに「中国の住宅制度の変化」がある、と申し上げたら、日本人の中には「はて?」と首をかしげられる方もおられるかもしれない。もう少し具体的に申し上げると、お金さえあれば自由に家を購入することが許される時代になったことが「不婚セレブ族」を増やす原因の一つになったのである。
そこに中国の社会制度の特殊性があるので、今回は、中国の「住宅」という概念に関する変革がもたらしたものを、お話ししたい。
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2008-3-28 1:57
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トラ、カモシカ、ハト、続発する写真の捏造事件(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
「野生の“華南トラ”が生存」 2007年10月12日、陝西省林業庁が発表したこのニュースは、中国国内で注目を集めるとともに大きな反響を呼んだ。“華南トラ”、別名“厦門(アモイ)トラ”は中国固有のトラで、中国中南部に生息し、体長1.6〜2.9メートル、体重180〜200キログラム。1950年代初頭には4000頭以上いたとされるが、長年にわたって害獣として捕殺され、1981年には150〜200頭にまで減少したのだが、何故か中国の国家1級保護動物リストに加えられたのは1989年であった。しかし、その後30年間に野生の華南トラは一部の目撃談を除いてその生存は確認されておらず、ほぼ絶滅したのではないかと考えられていたのである。
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2008-3-27 0:15
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5年目のイラク戦争〜石油をめぐる攻防は「クライマックス」(世界鑑測 菅原出の「安全保障・インサイド」)
2008年3月19日、イラク戦争が開始されてから5年目を迎えた。
世界のメディアは、4年が経過した現在のイラクがどのような状況にあるのか、この4年間でイラクや中東がどのように変化したのか、そしてこのイラク戦争が米国の世界戦略や国際的な地位にどのようなインパクトを与えたのかなどについて、様々なルポ、解説、分析を披露した。
大詰め迎える「イラク石油」めぐる暗闘
そうした数多くの記事やリポートの中でも際立って興味深かったのが、英「ファイナンシャル・タイムズ」紙が掲載した「禁じられた油田:イラクの広大な埋蔵量という獲物を追いつめる石油企業群」という長文の分析記事であろう。
「ロイヤル・ダッチ・シェルは過去2年間にわたり、2つの油田をどのようにして増産させるべきかについて、イラク石油省に対して密かにアドバイスを続けてきた。
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2008-3-26 0:14
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世界経済悲観論に踊るなかれ(山崎養世の「東奔西走」)
「私は世界一幸せ」「オレほど不幸なやつはいない」「世界の中心で愛を叫ぶ」。
こんなふうに、自分を中心に世界が回っていると思うのは、人間の特権です。だから美しい誤解や恋が生まれるのであり、おかげで人類は増え続けたのかもしれません。
自分中心の強い思い込みだけで世の中を語るというのは、人間の特性なのでしょう。今年に入ってからの世界経済悲観論を聞いていると、そう思えてなりません。
ノーベル賞受賞者も悲観論にお墨付き
経済の実態を冷静に観察すれば、悲観論が過大であり、世界恐慌もスタグフレーションも起きていないことは明白です。
ところが、日本のメディアはしきりに不安を煽り立てます。
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2008-3-25 0:42
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現代自、対米戦略の野望と現実(BusinessWeek)
米国市場で急成長を遂げてきた韓国の現代・起亜自動車グループ。
ところが、その米国で、文化や戦略を巡る相違が大きな軋轢を生んでいる。
高級車部門への進出を目指す野望は実現するのか。
カリフォルニア州アーバインにある韓国・起亜自動車の米国法人。2月4日の朝、凍えるような寒さの中で幹部約20人が玄関前に整列した。彼らが待っていたのは、韓国本社の安秉模(アンビョンモ)社長。到着したのは15分後のことだった。
いくら寒くても、屋内に戻るのは不作法に当たる。お偉方を並んで出迎えるのは、起亜の親会社、韓国・現代自動車の慣例だからだ。アーバインで1週間過ごした安氏は、これまた恒例行事と化したことをした。
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