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ニュース見出し
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2008-6-6 0:21
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「僕と婚約してくれたら高級車を1台贈呈しよう」(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
才色兼備の女性求む
山東省済南市の新聞「済南時報」は2008年4月26日付で“花嫁募集”に関する冗談のような馬鹿げた話を報じた。
4月26日の正午過ぎ、済南時報に済南市内に在る山東大学の女子大生から同大の東校区内の女子学生寮区に変な人がいると情報提供の電話が入った。記者は早速に山東大学東校区へ急行、12時25分に現場である女子学生寮区に到着した。女子学生寮の傍らにある1本の大木の下に1台のボルボが止まっていたが、その車体には大きな文字で“花嫁募集”と書かれた垂れ幕が掛けられ、さらにそこには“家有り車有りの金持ち、結婚相手募集、才色兼備の女性求む”と書かれていた。また、そのボルボの横には3人の男が折りたたみ椅子に腰かけて並んでいた。
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2008-6-6 0:21
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第9回 私が出会った<A女>たち(2)~「漢民族の男とは結婚したくない!」(中国“A女”の悲劇)
彼女は会うやいなや、いきなり、「漢民族の男とだけは結婚したくないわ!」と宣言した。
大きな切れ長の目に、真っ黒で量が多い髪の毛。それをクレオパトラのように、やや長めのおかっぱで決めている。そういえば、まつ毛の濃さとか、上がり目の目じりの強い線とか、分厚く真っ赤な唇など、クレオパトラを髣髴とさせるものがないでもない。その割りにポロシャツのようなセーターとジーパンというスポーティな姿が、なんとも良い。手首には大粒の瑪瑙(めのう)に糸を通した腕輪と赤い糸を結んでいる。
彼女の名は金香(ジン・シャン)。年は36歳。不動産会社を経営している女傑だ。
「どうしてまた、漢民族の男がいやなの?」
「だって、彼らはいつでも、同時に数名の女の子と付き合っているんですよ。
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2008-6-5 1:02
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農業を日本の先端産業にする(山崎養世の「東奔西走」)
先週までに日本の農業が今どんな状態であるのか、私なりのスケッチをお見せしました。なかなかに複雑な対象ですから、全体をお見せすることは大変です。
確かに食料自給率の低下、後継者不足、耕作放棄地の増加、高齢者が半数以上を占め、集落としての機能を維持するのが困難となっている限界集落の増加、日本人の米離れ、日本食離れ、生活や買い物の変化と地元の農産物が手に入りにくい仕組み、農業よりも土木事業に力を入れてきた農政、などの様々な問題が浮かび上がってきます。
戦後の“社会安定装置”、農村の役割は限界に
その一方で、日本人の知恵やしたたかさも見えてきます。農地解放により自作農になり、土地を手に入れた農家から、戦後日本の中流社会は生まれました。
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2008-6-2 0:14
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日本もアフリカ資源争奪へ(FINANCIAL TIMES)
日本政府は5月末、アフリカ45カ国の首脳を招き「第4回アフリカ開発会議」を横浜市で主催する。日本にこれだけ多くの国家元首が集まるのは1989年の裕仁天皇の葬儀以来のことだ。
日本はこの取り組みに大層力を入れている。5月、国会対策に追われた福田康夫首相は、ゴードン・ブラウン英首相ら欧州首脳との会談予定を撤回せざるを得なかったが、アフリカ開発会議では、参加する首脳全員と会談するという。仮に20分刻みで会談しても15時間の長丁場になる。
今年1月には、外務省は予算不足をよそにボツワナとマラウイ、マリに大使館を開設した。また7月に主催する主要8カ国首脳会議(洞爺湖サミット)では、アフリカ開発を議題の1つに据える。
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2008-5-30 0:51
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四川大地震のテレビ報道で敵前逃亡した記者(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
2008年5月12日14時28分、四川省の省都・成都市から北に約100キロメートルの距離にあるアバ・チベット族チャン族自治州“ブン川県”(ブン=さんずい+文)を震源とするマグニチュード8の地震が発生した。この地震を日本では“四川大地震”と呼んでいるが、中国では“四川ブン川地震”あるいは“ブン川大地震”と呼ぶのが一般的である。
温家宝は自ら被災地に乗り込み最前線で指揮を執った
地震が発生した時、国務院総理の温家宝は河南省での農業及び食糧備蓄状況の視察を終えて北京へ戻ったばかりで、市の中心部の中南海にある総理執務室へ向かう途中であった。地震発生後間もなく、中国共産党総書記の胡錦涛は文書で緊急指示を発し、これを受けた温家宝は一息つく暇もなく、四川省の被災状況を視察すべく北京を出発する。
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2008-5-29 0:46
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米・イラン関係はレッドゾーンに接近(世界鑑測 菅原出の「安全保障・インサイド」)
「今ワシントンで流れている噂は、ブッシュ大統領が政権の任期が終わる前にイランを軍事的に叩くのではないか、ということです」
全国イラン系米国人評議会の会長で米・イラン・イスラエル関係に関する優れた研究者でもあるトリタ・パーシー氏は深刻そうな表情でこう語った。ワシントンの大手ロビイング会社や法律事務所が並ぶKストリートにあるオフィスで、パーシー氏はひっきりなしに入ってくるEメールを横目で気にしつつ、現在の米・イラン関係に関する分析を披露してくれた。
「現在の米・イラン関係が緊張してしまう根本的な原因は、タリバン政権とフセイン政権の崩壊によって失われてしまった中東地域の地政戦略上のバランスを、米国とイランがどちらにどれだけ有利な形で築き直すかという競争をしていることにあります。
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2008-5-29 0:46
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このままでは日本は食べていけない(山崎養世の「東奔西走」)
先週は、これからの世界経済の変動によって、食料を輸入に頼るこれまでの日本経済のあり方は大変危険であることを説明しました。欧州諸国が1970年代の米国による大豆の禁輸をきっかけに食料自給率を高めたのに比べて、60年代に6割だった日本の食料自給率は、今では4割を切るところまで低下しました。
日本に農地が足りないためではありません。度重なる減反政策や耕作放棄や裏作の停止で、日本の作付延べ面積は、ピークであった1960年代の半分にまで落ちました。
しかも、このままでは、日本の農業は衰退することが確実です。担い手となる農家の高齢化がさらに進み、後継者が激減するからです。掛け声ばかり食料安全保障や自給率向上を訴えても、流れを変える現実の政策はいまだに実行されていません。
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2008-5-27 0:08
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中国「消費革命」最前線!(7)~日本のドラマ・アニメはこれからも支持されるだろうか(2007→2010 上海マーケティングツアー )
(前回「上海の若者がアキバへ社会科見学/宿題は『なぜ中国でアニメの産業化が進まないか?』から読む)
前回、「80後」世代(1980年代生まれ)の上海人女性Oさんと日本の動漫のメッカ、秋葉原を訪ねた。彼女は膨大な動漫キャラが商品化され、産業として成立している日本の現場を目の当たりにし、中国の消費市場との成熟度の「違い」を知った。
こうした「違い」がどうして存在するのか。その理由について彼女がどこまで考えをめぐらせたのか、正直わからない。あの国の「規制」がネックになっていることは確実だが、業界関係者からして疑うそぶりすら見せないのだから、どうしようもない話だ。そこをいたずらに突いてみても「答え」を持たない彼らの反発を買うだけだろう。
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2008-5-27 0:08
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夢の電気自動車がショート?(FINANCIAL TIMES)
米テスラ・モーターズが待望の電気自動車「ロードスター」を発売した。地球に優しい低燃費とスーパーカー並みの馬力はドライバー垂涎の組み合わせ。停止状態から3.9秒で時速60マイル(約96km)に達する加速性能はポルシェの「911カレラ」以上だが、燃費はガソリン換算で1ガロン当たり135マイルと、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」の2倍を超す。
早くもこれを手に入れた人は、音の静かさと「ロータス・エリーゼ」をモデルにしたデザインを絶賛する。だが、カリフォルニア州サンカルロスに本拠を置くテスラが実現した夢のクルマは最近、知的財産の盗用や外注先とのトラブル、報酬不払いなどの訴訟に見舞われ、評判を落としている。
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2008-5-26 2:02
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米ウォール街の実力者(FINANCIAL TIMES)
米大手資産運用会社ブラックロックの創業者で、会長兼CEO(最高経営責任者)のローレンス・フィンク氏(56歳)は、常にポケットの中に分厚い紙幣を入れている。今、それはユーロ、中国の人民元、日本円、香港ドルと湾岸諸国の紙幣で占められている。
そうする理由は、1カ月内にこれらの通貨を使う可能性があるからでもあるが、どんな金融資産であれ価値が急変し得るということを肝に銘じておくという意味が大きい。実際、ドルがポケットの中のすべての通貨に対してどれだけ下げたか、フィンク氏は次々と説明してみせる(もっとも、彼は最近、ドルにやや楽観的になった)。
フィンク氏は金融市場における逆風の影響を強く認識している。
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2008-5-23 0:12
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第8回 私が出合った<A女>たち(1)~年収2000万円相当、人柄最優先、でも結婚は“怖い”(中国“A女”の悲劇)
上海にあるアメリカ(米国)系企業で働く美蘭(メイラン)は、今年35歳になる典型的な<A女>だ。収入は年収で40万元(日本円で600万円)というから、日本における生活に置き換えれば、少なくとも年収2000万円以上に相当すると考えていいだろうか。マンションを二つも持っている。車は危ないから買わないそうだ。というか、車など安いもの、さほどの価値があるとは思っていない。
メイランは、その名のごとく実に美しい顔の持ち主でもあり、しかも女性的な魅力にも満ちている。
その彼女が、なぜ結婚できないのか。
いや、できないのではない。躊躇しているのだ。
今まで<A男>は何人か彼女の前に現われたが、しかし、そのたびに「これは私が待っている白馬の王子様ではない」と思って躊躇し、それを重ねているうちに今日までに至っている。
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2008-5-23 0:12
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四川大地震で浮上した“2008年例外説”(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
北京オリンピックは2008年8月8日の現地時間夜8時に開幕する。中国で吉祥を表す数字である「8」は、広東語では「発」と同じ発音なので、「発財」(=金持ちになる)を意味する。ちなみに、香港や広東省などの広東語地域では新年の挨拶は「恭喜発財」(=お金が儲かりますように)である。この吉祥の「8」を4つも並べたところに、北京オリンピック開催に懸ける中国政府の並々ならぬ意欲が示されている。北京オリンピックを通じて国威を発揚し、世界の一等国の仲間入りを果たそうと考えている中国にとって、2008年はその礎となる重要な年なのである。
重要な2008年は年初から波乱万丈の様相
ところが、その重要な2008年は年初から波乱万丈の様相を呈した。
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2008-5-22 0:01
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迫り来る“危機”に気づかない日本(山崎養世の「東奔西走」)
サブプライムローン(米国の信用力の低い個人向け住宅融資)問題が悪化して、マーケットは暴落し、金融機関の破綻が相次ぎ、世界経済は崩壊に向かう、という説が今年の流行でした。経済崩壊、大不況、大恐慌といった言葉が飛び交いました。
日本だけではありません。フェルドシュタイン、スティグリッツ、といった世界的な経済学者が、1929年以来の大不況が来る、いや戦後最悪の不況だ、といった悲観論を声高に唱えました。
そんな中、筆者は全くの少数派でした。今年の1月7日には「高成長に戻る世界経済と取り残される日本」をお届けしました。さらに、1月30日には「バーナンキ暴落は終わりに向かう」、3月26日には「世界経済悲観論に踊るなかれ」をお届けしました。
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2008-5-20 0:17
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中国「消費革命」最前線!(6)~上海の若者がアキバへ社会科見学(2007→2010 上海マーケティングツアー )
(前回「本物を愛する目を「日本のフィギュア」で培って/すでに日本と同時発売。「アルター上海」に聞く、中国アニメビジネス事情」から読む)
今年の桜が満開だったころ、上海からひとりの「80後」世代(1980年代生まれ)の女性が東京に来た。その日、ぼくは仕事仲間との花見の予定があった。日本の文化を知ってもらういい機会かなと思ったので、彼女にも参加してもらうことにした。そして、宴もたけなわ、仲間に飛び入り参加者として紹介すると、彼女はいきなり日本語でこんなことを言ってみんなを笑わせた。
「私、“萌え萌えジャンケン”やってみたいんです」
なんでもついこないだ見た日本の報道番組の秋葉原特集で、メイドカフェをレポートしていたそうで、そこでやっていたのが“萌え萌えジャンケン”。
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2008-5-20 0:17
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ガソリン高騰で消費激変(BusinessWeek)
米フロリダ州パームビーチ郡では過去20年間、郡内の要所要所に設置されたセンサーで、全長4000マイルに及ぶ道路の交通量を計測してきた。それによると、交通量はほぼ毎年2%以上増え続けてきた。
ところが昨年、道路を走るクルマの数がわずかながら減り、今年1~3月には前年同期比7.5%も減少した。
「状況が大きく変わり始めたようです」とパームビーチ郡のエンジニア、ジョージ・ウェッブ氏は言う。「その理由が何なのか、みんなで憶測を巡らせて楽しんでいますよ」。
米国人、ついに目覚めたか
今や1ガロン当たり3.4ドルを突破したガソリン価格
パームビーチに限った話ではない。今、全米で道路の交通量が減少傾向にある。
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2008-5-19 0:22
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湾岸産油国がクリーンエネルギー開発に力を入れ始めた(世界鑑測 田中保春の「サウジ・新潮流」)
ひと昔前なら想像できなかったことだが、近年、湾岸産油国が代替エネルギーへの関心を強め、開発・投資が相次いでいる。グローバルな環境意識の高まりや、国の持続的発展をにらんだエネルギー保障の観点から、「単品経営」からの脱却を図ろうとしているのだろう。アラブ首長国連邦(UAE)のように、国家として戦略的に取り組む国も出ている。世界最大の原油確認埋蔵量を保有するサウジアラビアも、地球環境問題、国内のエネルギー問題など諸般の理由から代替エネルギー活用に向けての新たな模索が始まっている。
グローバルな環境政策との強調
2006年にサウジアラビアは、「石油は『特定の先進国により選択された』環境政策の被害者」になるかもしれないとの懸念を表明し、クリーンエネルギーと経済発展のバランスが必要だとの声明を出した。
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2008-5-16 0:14
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「パンダ貸与」の意味するもの(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
日本が唯一所有権を持っていた上野動物園のジャイアント・パンダ(以下「パンダ」)のリンリン(陵陵)が2008年4月30日に死亡した。1985年に北京動物園で生まれたリンリンは、日中国交回復20周年を記念して、日本生まれのパンダと交換する形で1992年に上野動物園へ寄贈されたものだった。現在のところ日本には合計8頭のパンダ(神戸市立王子動物園2頭、和歌山アドベンチャーワールド6頭)が飼育されているが、これらはいずれも研究目的という名目で中国から有償で貸与されているものであり、日本に所有権はない。
笹を食べるパンダ(北京動物園)
リンリンの死亡時期が折しも中国の胡錦涛国家主席の訪日直前であったことから、日本政府は中国政府に対して胡主席の訪日土産の意味合いを込めてパンダ2頭の借り受けを要請した。
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2008-5-13 0:13
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包囲された韓国サムスン(BusinessWeek)
李健煕会長ら経営幹部10人が起訴され、大揺れする韓国サムスン。
経営権の世襲を巡る不正疑惑は、ついに会長辞任にまで発展した。
一連の捜査で明らかになった、李一族によるサムスン支配の構造とは。
それは韓国の財閥サムスングループにとって、新時代の幕開けとなる出来事だった。同財閥の経営は時代遅れで硬直化しているという日本人顧問がまとめた報告書を読んだ李健煕(イ・ゴンヒ)会長(66歳)は1993年6月7日、幹部100人を独フランクフルトのホテルに集めた。
公の場に出ることの少ない李会長は怒りもあらわに、サムスンは世界に通用し、流行を生むような製品を開発せねばならないと説いた。そしてサムスンの洗濯機のお粗末な生産工程を記録したビデオを見せ、「妻子以外はすべてを変えろ」と命じたのである。
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2008-5-12 0:22
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欧州委員が日本批判(FINANCIAL TIMES)
日欧首脳協議のために来日した欧州委員会のピーター・マンデルソン委員(通商担当)は4月21日、東京都内で講演し、日本が諸外国の開かれた市場を利用する一方で、国内では外国企業に対して貿易、投資上の障壁を設けていると激しく非難した。「日本は先進国で最も閉鎖的な投資市場だ」。マンデルソン氏はこう述べ、日本政府の対内投資拡大計画は「具体化していない」と指摘した。
同氏の発言は、英投資ファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド(TCI)によるJパワー(電源開発)株買い増し計画を日本政府が安全保障上の理由で中止勧告した後のものだ。
「先進国で最も閉鎖的な市場」
マンデルソン氏は、TCIの一件を個別に指すものではないとしつつ、対日直接投資が総じて低いと指摘。
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2008-5-9 0:31
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第7回 「アルナイ(二号さん)村」が生まれてしまう“悲劇”(中国“A女”の悲劇)
「アルナイ」表記についての注 : アルは「二」、ナイは「女へんに乃」。「二号さん」あるいは「妾」のこと。ナイの字がネットで表記できない環境がありますので、記事中はカナを用います。以下、同じ理由で漢字をカナ表記とさせていただいた個所がございます(編集部)
今回は、実際に会って取材した<A女>のお話をさせていただく予定だったが、編集部から質問のメールが届いた。最近新聞やテレビが報じた、中国の「中華全国民間反アルナイ同盟」についてだった。「先生は“結婚できない<できるA女>たち”を描く中で、いまの中国には男尊女卑的な視点があり、むしろ封建的感覚が戻ったと書いておられますが、新聞報道にある愛人という存在と、バリバリ活躍する<A女>が結婚できないという現象とが並存しているというのは、どう解釈すればいいですか」というものだった。
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