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ニュース見出し
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2010-12-10 0:18
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2011年の中国経済は“複雑+困難”(中国発 経済観察報)
「明年増長目標不変 貨幣政策転向穏健」
経済観察報記者 孫健芳 席斯
2010年の「中央経済工作会議」がまもなく召集される。同会議は毎年12月上旬に開催され、今年の経済情勢の総括と来年の経済政策の方向性を策定する。経済政策を討議する政府の定例会議としては最も権威あるものだ。
これに先立ち12月3日に開催された中国共産党中央政治局会議では、2011年の経済政策に関して以下の方針が示された。
「積極的な財政政策と穏健な金融政策を実施し、マクロ経済政策の的確性、柔軟性、有効性を高める」
不確実性が増し、課題も山積
過去2年間の経済政策の基調を振り返ってみると、2009年は「経済成長を維持し、発展を促す」であり、2010年は「経済発展モデルの転換を促す」だった*。
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2010-12-7 0:08
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反日デモの背景には何があったのか(後編)(中国の対日外交を読み解く:カギは「網民」の民意)
(前回から続く)
前回、中国で起きた反日デモに対する「ヤラセ論」が根拠とした推論にはいくつかの共通点がある、と書いた。以下の3点だ。
(1)五中全会で次期国家主席の座を約束する軍事委員会副主席を選出することになっているので、習近平・国家副主席を選任すべく胡錦濤政権に圧力を加えるため、反胡錦濤側あるいは軍部側が仕掛けたものだ。
(2)その証拠に、デモの現場に居る警官はデモの経路を知っていてあらかじめそこに武装警官を配備していた。また警官は決してデモを強引に阻止しようとはせず、若者たちを見ているだけだった。
(3)08憲章の起草者である劉暁波がノーベル平和賞を受賞したので、それに対する国民の関心をそらすために政府が仕掛けたものだ。
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2010-12-6 0:49
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王妃も虜に、宝飾品ネット販売(時事深層)
世界の宝飾品デザイナーを発掘、その作品をネットで販売。レディー・ガガからサウジの王妃まで多数のセレブも顧客に。米イーベイでの経験から、安全で高品質の宝飾品取引を実現。
今年8月、サウジアラビアの王妃が総額2000ドル(約16万円)の宝飾品をインターネットで購入した。カルティエやブルガリといった、有名ブランドの商品ではない。イスラエルに住む、あるイタリア人デザイナーの作品だ。
世界的に有名なデザイナーではないが、目の肥えた王妃を虜にした。取引を仲介したのがロンドンに本社があるボティッカだ。2009年3月に創業し、宝飾品専門の販売仲介サイトを運営する。
同社が紹介するデザイナーの作品は、歌手のレディー・ガガからビクトリア・ベッカムまで多くのセレブが身に着ける。
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2010-12-3 0:45
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国家「絶秘、機密、秘密」3分類の闇(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
尖閣諸島で発生した中国漁船衝突事件は、現場のビデオ映像が2010年11月4日夜に動画共有サイトYouTubeに掲載されたことで「国家機密の漏洩」問題に発展した。当該ビデオの投稿者sengoku38氏の身元を割り出すための捜査が進む中、11月10日に神戸海上保安部主任航海士が名乗り出たことで、事態は国家公務員による秘密漏洩に議論の焦点が移った。諸外国には国家機密の漏洩を防止するための「国家機密保持法」があるが、日本にはこの種の法律は存在せず、これを補うものとして「国家公務員法」第100条に国家公務員の「秘密を守る義務」が規定されているだけらしい。
それはさておき、ここで問題となるのは、中国漁船衝突のビデオ映像が国家機密に該当するか否かである。
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2010-12-3 0:45
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北朝鮮による延坪島砲撃:私が見た仁川の光景(後編)(日本と韓国の交差点)
前回から続く
北朝鮮の延坪島攻撃で、海兵隊の若い兵士17人が負傷した。そして、徴兵で軍に入ったばかりの2等兵が1人、徴兵を満了し除隊するまであと1カ月だった兵長が1人、戦死した。亡くなるのはいつも、徴兵で入隊した20歳そこそこの青年である。
海兵隊の工事現場で5カ月も家族の元を離れて働いていた民間人も2人亡くなった。12月2日には工事を終えて、郷里に帰るはずだった。「砲弾の音が聞こえるけど大丈夫」という電話が最後だったという。「犠牲者は砲弾の破片によって出血多量で亡くなった」という発表に、砲撃のすごさを知った。民間人の犠牲者は遺体の損傷が激しくDNA鑑定する予定だという。
住民が撮影した写真や動画が次々にネット上に公開されている。
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2010-12-3 0:45
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吉利のボルボ再建に早くも暗雲?(中国発 経済観察報)
「李書福与沃尓沃的分岐与妥協」
経済観察報記者 魏黎明
中国の吉利汽車が、スウェーデンのボルボ・カーズを米フォード・モーターから買収して100日余り。吉利の創業トップで会長の李書幅は、彼とボルボ経営陣との間に意見の相違があることを自ら暴露した。この異例のふるまいの背後には、ボルボが数年以内に実現しなければならない“再建計画”のプレッシャーがある。
問題の発言は11月11日、英フィナンシャル・タイムズが上海で開催したフォーラムでの講演で飛び出した。李書幅は、新車開発の方向性についてボルボ経営陣と意見が一致していないとし、次のように語った。
「自分は中国市場向けに大きめのクルマを作ってもらいたい。
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2010-12-1 0:24
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北朝鮮による延坪島砲撃:私が見た仁川の光景(日本と韓国の交差点)
頭が真っ白になるとはこういうことだったのか。
ニュースを聞いた瞬間は何が何だか分からなかった。
戦争が始まるのか?
その恐怖だけでニュースに集中することもできないほどだった。
まさか、北朝鮮が軍事的に攻撃してくるとは想像もしなかった。
休戦状態ではあるが、韓国人の多くは「同じ民族同士で殺し合う戦争はもうしないだろう」と信じ、ずっと平和ボケしていた。しかし、北朝鮮にとって韓国は同じ民族ではなく、敵でしかなかった。世襲を守るため、体制を守るため、いつでも攻撃できる相手だったのか。「韓国は北朝鮮を攻撃することない。何があっても戦争を避ける」との確信から攻撃を決めたのか。
北朝鮮の爆弾が韓国の領土内に落ちたのは朝鮮戦争以降これが初めてだという。
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2010-11-30 1:07
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グローバルビジネスを揺らした北朝鮮(コリアン・グローバル・カンパニー 〜韓国企業に学ぶな!)
北朝鮮が、11月23日に韓国の延坪島(ヨンピョンド)を砲撃し、韓国軍兵士2人と民間人2人の計4人が死亡、10数名が重軽傷を負うという、あってはならない大惨事が起きた。砲弾は、延坪島から13キロメートルほど離れた対岸にある北朝鮮の海岸砲から発射されたと見られている。北朝鮮が韓国の陸上に砲弾で攻撃したのは、1953年朝鮮戦争休戦協定の締結以降初めてのことだ。
北朝鮮が砲撃した理由は、韓国の軍事演習に対する反発、北方限界線問題の尖鋭化、朝鮮戦争休戦協定の平和体制への転換要求、後継者の金正恩(キム・ジョンウン)氏の体制固め、米国の対北朝鮮敵対政策の解消要求などが考えられる。北方限界線(NLL)とは、韓国と北朝鮮の実効支配地域を示す黄海上の南北境界線。
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2010-11-30 1:07
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米国版・荒野の西部劇「テレビ酒場の大乱闘」(Tech MomのNew Wave from Silicon Valley)
ベタな西部劇といえば、誰が誰を殴っているやら分からない酒場の大乱闘の場面がおなじみ。米国では最近、それがテレビで放映されるのではなく、テレビ業界自体が大乱闘状態になっている。
“新参者”の参入で入り乱れる米国の有料映像サービス市場
米国では、何らかの有料映像サービスを利用する世帯が全体の85%(FCC=米連邦通信委員会,2006年調べ)に上り、その大半がケーブル放送と衛星放送のどちらかを利用している。
有料映像サービス:ユーザーから月額視聴料を受け取る。ただし、大半のチャンネルは広告も流して広告収入も得る「ハイブリッド」型のビジネスモデルを採用している。
ケーブル放送:コムキャスト、タイム・ワーナー、ケーブルビジョン、コックスなどがある。
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2010-11-29 11:04
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韓国は「非正規大国」って本当?(知られざる韓国経済)
韓国の非正規雇用者の比率は50%を超えるという記事や論文を日本で見かけることがあります。多くの人が参照するウィキペディアを見ても、韓国の非正規比率は一時期55%となったとされています。
日本の非正規比率は33.7%(労働力調査=詳細調査、2009年)ですから、韓国の50%を超える非正規比率は日本と比較してもとても高く、韓国は非正規大国と考えている人も多いのではないでしょうか。
また、この非正規比率を踏まえて、韓国が通貨危機以降に急速に回復した理由は、非正規化を進めて企業のコストを一気に下げたからである、と論じられることもあります。
しかし結論から言えば、韓国の非正規比率は日本と比較しても大きく上回っていることはなく、それほど高い数値ではありません。
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2010-11-29 11:04
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なぜ北朝鮮は危機を煽り続けるのか?(オバマと戦争)
北朝鮮の行動の動機:国内的要因と対外的要因
11月23日に、北朝鮮が韓国西方沖の延坪島に砲撃を行い、韓国軍兵士2名、民間人2名の死者を含む大きな被害を出した事件で、韓国政府は防衛体制の強化に動き、アメリカと米韓合同軍事演習を実施することで合意。朝鮮半島の緊張が高まっている。
北朝鮮が韓国領の陸地に対する攻撃を実施したのは、1953年に朝鮮戦争休戦協定が締結されてから初めてのことであり、なぜ北朝鮮がこのような行動に出たのかについてさまざまな憶測が飛び交っている。
過去数週間、「北朝鮮が核実験の準備をしている」兆候のあることが広く報じられたり、また米国の核専門家を北朝鮮に招聘して新たなウラン濃縮施設を見せるといった行動に出るなど、北朝鮮が何か新たに危機感を煽るような行動に出るのではないか、という観測が専門家の間から出ていたが、北朝鮮がこの日に延坪島に攻撃を行い、しかも民間人に死傷者を出すような行為に出ることを事前に予測できた人はおそらく皆無であろう。
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2010-11-26 1:11
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「緑豆詐欺」で足が付いたニセ名医(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
中国で名医の名前を挙げてみろと言われると、誰もが最初に思い浮かべるのは“華佗(かだ)”である。“華佗”が活躍したのは2〜3世紀の後漢末であり、陳寿が編纂した歴史書「三国志」の「魏書」には華佗の事績を記した「華佗伝」が含まれ、華佗の施した医術の奇跡が列記されている。華佗はその卓越した医術により民衆から「神医」と呼ばれ、その噂を聞いた魏の曹操によって召抱えられて御典医となったが、後に曹操に逆らったとし獄死させられた。ところが、曹操は子供の“曹沖”が華佗の治療を受けられずに病死したため、華佗を殺したことを深く悔んだと言われている。
わずか3カ月間に約30人に患者が死亡
さて、現代の中国にも名医と呼ばれた人物がいた。
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2010-11-26 1:11
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中国の“ニンニクバブル”が崩壊か(中国発 経済観察報)
「“大蒜華尓街”的両張面孔」
経済観察報記者 種昂
11月17日午前10時、陳福林は新しく買ったマイカーを運転して山西省金郷県の南店子卸売市場に駆けつけた。金郷県は中国有数のニンニク産地で、南店子卸売市場は「ニンニクのウォール街」の異名をとる。陳福林はニンニクの仲買人で、市場に到着した時は既に600〜700人の同業者が集まっていた。
今年の収穫期はとっくに過ぎており、市場内では同業者たちが所在なげに歩き回っている。陳福林は早速その中に入り、情報交換を始めた。彼は今日こそニンニク相場が下げ止まることを期待していたが、結局失望に終わった。
ニンニクの価格は昨年から急騰し、農産物の価格上昇の先駆けになった。
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2010-11-25 0:42
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2010年、韓国で最もはやった言葉は「世界がみつめています」(日本と韓国の交差点)
2010年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補に、「iPad」や「〜なう」などと一緒に、「K-POP」が選ばれたことが韓国で話題になっている。K-POPとはKARA、少女時代、Bigbangなど韓国のアイドルグループが歌う歌謡曲のことをいう。
1980〜90年代、韓国ではJ-POPが大ヒットした。英語を混ぜた歌詞、歌手の衣装、振り付けなど、韓国の歌謡市場に大きな影響を与えた。植民地支配のわだかまりがまだ強く残っていた時代なので、「日本の歌が好き」なんて言おうものなら「親日家」とレッテルを貼られ、ものすごいバッシングを受ける時代だった。韓国では、「親日家」と呼ばれることほど恐ろしいことはなかった。
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2010-11-24 0:39
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第3の翼、欧米線参入の波紋(時事深層)
好業績に自信を深め、世界展開に乗り出すスカイマーク。選んだのは成長市場のアジアでなく、国内勢が敵の欧米線。それは日本の航空業界の国際競争力の低さを反映している。
「運賃を既存の航空会社の半額にし、初年度から黒字を確保したい」
2014年度にも国際定期便に参入すると表明したスカイマーク。11月12日、欧州航空機製造大手のエアバス関係者が見守る中で、記者会見に臨んだ西久保愼一社長は自信に溢れていた。
スカイマークは大型機の導入で、従来のLCCのセオリーを覆す(写真:毎日新聞社/アフロ)
第1弾として成田空港とロンドン、フランクフルト、ニューヨークを結ぶ3路線に、世界最大級の旅客機であるエアバス「A380」を就航させる。
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2010-11-24 0:39
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「正攻法」で売り上げは前年比4倍になる(「モンゴルと日本」懸ける!駆ける!賭ける!)
11月7〜14日、日本で開催されたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)では、日本がEPA(経済連携協定)基本方針に盛り込んだTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加の是非が大きく問われた。この場では、TPP交渉に参加していない国とも2国間の経済連携を進める政府の方針が表明された。
モンゴルと日本は、以前より日蒙外交樹立40周年に向けてEPAの締結を目指すことで合意している。世界最大レベルの鉱山が今まさに次々と開発されようとしているモンゴルだけに、資源に乏しい日本にとっては有望なパートナーと言える。
こんな中でモンゴルと日本をつなごうと奔走しているのが、バットサイハン・バータル・ジャミチョイ氏(以下、バット氏)だ。
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2010-11-24 0:39
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アジアの空を「KISS」が覆う(大竹剛のロンドン万華鏡)
前回の記事では、欧州最大の格安航空ライアンエアーのCEO(最高経営責任者)に、「立ち乗り運賃」など更なるコスト削減を実現するためのアイデアと、その現実味を聞いた。今回は、世界の格安航空会社の設立に関わっているコンサルタント、コナー・マカーシー氏に話を聞く。
マカーシー氏はライアンエアーのCOO(最高執行責任者)だった人物で、2000年にコンサルタントとして独立。アジア最大の格安航空エア・アジアの共同創業者となり、現在もディレクターとして経営に関わる。オーストラリアのカンタス航空傘下の格安航空ジェットスターにもアドバイザーとして関与しているほか、メキシコの格安航空ビバ・エアロバスの株主で創業に加わった。
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2010-11-24 0:39
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海外でも「日本的経営」が強みに(うちのエースはアジア人)
急激な円高が日本企業を直撃。新市場を求める、生産拠点を拡大するという2つの意味で、事業の国際化は待ったなしである。企業自らが「金の卵」となる外国人を積極的に採用して、育て上げるためにはどうしたらいいのか。
その障壁としてしばしば挙げられるのが、日本の人事制度や雇用に関する慣習である。外国人社員の「やる気」を受け止め、そして、火を付ける。つまり、企業や経営者自身の内なる改革も求められるだろう。
日本企業の人事組織問題について数々の提言をしてきたのがリクルートワークス研究所の大久保幸夫所長だ。グローバル人材を日本企業が生かすために何が必要なのかを、じっくりと語ってもらった。
(聞き手は佐藤紀泰=日経ビジネス編集委員)
グローバル人材を生かすために日本企業はまず、何から取り組むべきでしょうか。
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2010-11-22 0:26
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四角いケーキが友を呼ぶ(時事深層)
おいしいケーキが少ない中国で高級宅配ケーキ事業を展開。知名度はないが、味を重視し、口コミで潜在顧客を掘り起こす。2010年の販売は、昨年の倍以上である50万個を見込む。
北京市内のあるオフィスの会議室。昼休みに女性従業員が集まり、うれしそうに色とりどりのケーキを次々と平らげていく。ケーキはすべて無料で、おいしいと思ったら友人に勧めればよい。その友人が後日、自分の勤務先でも試食会の開催を希望すれば、同様に無料ケーキが振る舞われる。こうして顧客の輪が広がっていく。
口コミのネットワークを生かして新しい潜在顧客を次々と獲得、売り上げを急拡大させているのが「21cake」というブランドでケーキの宅配事業を展開する廿一客食品(ニェンイーカァシーピン)(北京市)だ。
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2010-11-22 0:26
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「立ち乗り」「ワンマン操縦」「トイレ有料」格安航空の現実味(大竹剛のロンドン万華鏡)
今年の夏、欧州で「立ち乗り運賃」の導入を検討しているとして、物議をかもした格安航空会社がある。その名は、ライアンエアー。既に乗客数では独ルフトハンザを上回り欧州最大となり、数週間先のチケットなら欧州各都市を結ぶフライトが片道5ユーロ(565円:1ユーロ=113円)程度で手に入ることも珍しくない。
そのCEO(最高経営責任者)であるマイケル・オリーリー氏は、“お騒がせ発言”をする航空業界の異端児として知られる。立ち乗り運賃のほかにも、機内トイレを有料化すると言ってみたり、副操縦士の存在意義に疑問を投げかけ、「ワンマン飛行機」の可能性に言及してみたり。オリーリー氏に、発言の真意を聞いた。(日経ビジネス11月22日号の企業研究「ライアンエアー 挑発する究極の安さ」も合わせてお読みください)
ライアンエアーは大胆なコスト削減を実施することで知られてるが、そもそも、コスト削減の発想はどこから来るのか。
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