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ニュース見出し
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2011-4-27 0:00
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日本政府の「安全」という言葉を信じていいのか?(日本と韓国の交差点)
3月11日に発生した東日本大震災から1カ月半が過ぎようとしている。韓国でも連日トップニュースとして取り上げられてきた震災は、福島原発事故による放射能汚染問題へと焦点が替わった。
韓国メディアは、東京電力が福島原発の汚染水を海に流したことや、韓国の大気中からも放射性物質が検出されたことが報道している。このため韓国ではパニック状態が続いている。小さい子供は、雨の日は学校を休ませる。放射性物質が濃縮されやすいと理由で牛乳も飲まないほど恐怖に怯えている。
韓国でも全国の放射線数値を確認できるアプリケーションが人気を集めている
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震災直後はセンセーショナルな報道が相次いだ
震災直後は、日本の被災状況を実際以上に、センセーショナルに報道する新聞記事やテレビ番組が相次いだ。
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2011-4-25 0:00
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「無気力なリーダーシップをこれ以上許している余裕はない」(オバマと戦争)
311大震災から一カ月以上が経過した。この間、世界は未曾有の大災害に見舞われた日本の行動を注視し、世界中のメディアが東日本大震災を連日のように取り上げた。当初は地震と津波の破壊力の凄まじさや、これほどの被害を受けながら、大きな混乱も起こさず秩序だった避難所暮らしを続ける被災者に対する驚嘆と尊敬の意を表す報道が目立っていた。
しかし、福島原発事故の対処がはかどらず、放射能汚染が止まらない中、真相を迅速に伝えない東京電力の隠ぺい体質や、原発事故対処でリーダーシップを発揮できず危機管理能力の欠如した菅政権に対する批判の声が海外でも次第に強くなり、今や「世界経済における日本リスク」に対する懸念が表明されるようになった。
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2011-4-25 0:00
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放射能の危険性は本当?(大竹剛のロンドン万華鏡)
ガーディアン紙に掲載されたモンビオ氏のコラム
福島第1原子力発電所の事故をきっかけに、英メディアが放射能による健康被害を巡る異説を取り上げたことで、議論が巻き起こっている。
環境問題の報道で定評のある英ガーディアン紙は3月21日、著名環境ジャーナリストのジョージ・モンビオ氏のコラムを掲載。同氏は原発に中立的だったが、「私たちが知る限り、(フクシマでは)まだ1人も致命的な被曝をしてない」と書き、福島原発事故を契機に原発支持へ転向したと告白して読者を驚かせた。
「反原発ロビーの主張に異議あり」
さらにモンビオ氏は同紙に4月5日、「不愉快な真実は反原発ロビーが私たち全員をミスリードしてきたことだ」との寄稿を掲載し、反原発で有名な医師ヘレン・カルディコット氏を批判。
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2011-4-21 1:32
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対日強硬派の中国紙が“親日”特集を掲載(加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ)
前回コラム「中国は日本の被災を望んでいるの?」において、震災に見舞われた日本に対して中国政府が援助をする際、中国国内の対日世論がどう影響しているか、当局の人間がそれをどう認識しているかを考えた。
日本の被災を自業自得であるとして嘲笑ったりするコメントもインターネット上に見られたが、それは極めて少数であることを指摘させていただいた。500万人の中国人が、日本の被災を喜ぶかのようなネット上のイベントに署名した、という情報がある。しかし、人口比で考えれば、日本で50万人程度が署名したのと同程度の話にすぎない。一方、中国政府は、莫大な援助をすることで、国内にたまった「反日感情」が爆発しないだろうかと懸念している。
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2011-4-20 0:22
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どうして日本人は泣かないのかしら(中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス)
東日本大震災から1カ月が過ぎた頃、私はちょうど香港、広州を旅行中だった。地元の記者、編集者らと会うと、自然に大震災取材の話となった。
今回ほど各メディアが勢力的に現地に記者を派遣したケースはまれだと言う。日本大使館の発表では3月11〜14日の間、記者を対象に臨時で発行した緊急取材ビザは60件以上で、中国メディアの東京特派員やちょうど別件で東京出張取材を行っていた記者なども含めれば初期段階に100人以上が被災地入りし取材したと聞いている。
CCTV(中国中央テレビ)は私が聞いただけでも地震発生後2日目から5組のカメラクルーが入っている。聞けばヘリコプターをチャーターして最前線取材を行ったそうだ。
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2011-4-20 0:22
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サムソン系五つ星ホテルが、韓国伝統衣装の女性に“入店拒否”(日本と韓国の交差点)
日本ではこの春、震災に配慮して、卒業式も入学式もしない学校が多かった。私が留学している東大は毎年、安田講堂で卒業式、武道館で入学式を行う。今年は学生代表だけが参加する形で行った。去年の卒業式では、留学生も袴を着て、日本の卒業式を思う存分楽しんだ。大学や大学院の卒業式では、ほとんどの女性が袴を着る。こうした伝統がまだまだ続いていることにとても感動した。
韓国でも10年ほど前までは、修士や博士の学位授与式で韓服を着ていたが、今では誰も着なくなった。「韓服」は伝統衣装で「ハンボク」と読む。「チマチョゴリ」は「スカートと上着」という意味。「ハンボク」の砕いた言い方だ。
そういえば、韓国ではお正月やお盆でもない限り、韓服を着た人をあまり見かけない。
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2011-4-18 1:57
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今のチェルノブイリを歩いてみた(大竹剛のロンドン万華鏡)
福島原発事故の国際評価尺度が「レベル7」に引き上げられた。これで福島原発事故はその深刻さにおいて、これまで史上最悪とされてきたチェルノブイリ原発事故と並んだことになる。
4月26日、チェルノブイリ原発事故は25周年を迎える。その1月前の3月26日、事故から25年が過ぎたチェルノブイリをこの目で見ようとウクライナを訪れた。そこには、今も事故の記憶を抱えながら原発と共存していかなければならない、苦悩する人々の姿があった。
観光バスで行くチェルノブイリツアー
ウクライナの首都キエフを訪れる観光客の間で、ここ数年、ちょっとした人気を集めている観光ツアーがある。チェルノブイリ原発の事故現場を訪れる日帰りツアーだ。
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2011-4-18 1:57
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「日本を反面教師に」中国は冷徹に評価(熊野信一郎のクロス・ボーダー)
中国では「大事をなす」という表現がよく使われる。「力を集めて」と枕詞を置くことも多い。皆で一体となって大きな成功を収めよう。要は社会主義の優位性を示すスローガンで、共産党のリーダーも多用する語句だ。
北京五輪や上海万博といったイベントでは、こうした国家総動員の姿勢が鮮明になる。それは危機対応でも同じだ。2008年5月に発生し9万人近い犠牲者を出した四川大地震ではこの「大事をなす」が強く押し出された。
持ち前の指導力によって難局を乗り越える、または乗り切ったと見せることは、共産党一党独裁体制の正当性をアピールする機会になる。反対に失敗すれば、政治体制そのものの信任を失いかねない。
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2011-4-15 0:26
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春のお彼岸「清明節」に提起された問題の数々(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
唐の詩人“杜牧”(803〜853年)の有名な七言絶句に『清明』がある。“清明時節雨紛紛、路上行人欲断魂、借問酒家何処有、牧童遙指杏花村”これを現代語訳すると、「清明節の時期で雨がしとしと降っている。道行く旅人はうんざりして、酒が飲めるところはどこかと尋ねると、牛飼いの少年が杏の花の咲く村を指さした」となる。のどかな春の情景を彷彿(ほうふつ)とさせる名詩であるが、この詩からも分かるように、「清明」あるいは「清明節」という言葉は唐代には既に存在していたし、その起源は2500年前の周代にさかのぼる。
1年の季節の移り変わりを示す「二十四節気」は「立春」から始まるが、「清明」はその4番目の「春分」に続くもので、本格的な春が到来して新たな息吹に満ちた清々(すがすが)しい季節、それが「清明」である。
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2011-4-15 0:26
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日本製の紙おむつを買いだめる母親たち(日本と韓国の交差点)
EU、オーストラリア、台湾、中国、シンガポール、インドなどで、福島原発の周辺で採れた野菜や食品の輸入を規制する動きが広がっている。ところが韓国政府は、「放射性物質が検出された食品は日本政府が出荷を禁じている。そのため韓国が輸入規制をしなくても、そういう食品が韓国で売られることはない。安心してほしい」という立場を表明している。
この政府の対応に対し、以下のような批判的が上がった。なぜ他の国は規制するのに韓国は規制しないのか? なぜ自分の手で検査せず日本任せにするのか? 国民の安全より日本企業を心配するのか? これを受けて農林水産食品部は、日本から輸入する畜産、水産物の精密検査を始めた。
汚染水が海に流れたという報道があって以降、韓国では、産地に関係なく魚を食べなくなった。
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2011-4-14 1:34
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「中国は日本の被災を喜んでいるの?」(加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ)
4月7日の午前中、ある女性から「中国人は、本当は日本人をどう思っているのか?」とテーマで、面と向かって質問を頂いた。多くの示唆に富むやり取りがあったので、その内容を読者の皆さんとシェアーしたい。
「中国は日本の被災を喜んでいるの?」
「加藤君、ずうっと聞きたいことがあったんだけどさ、2つ質問があるの。一つは、中国のインターネット上で『祝日本大地震』みたいなキャンペーンがあって、そこに500万ものユーザーが署名したらしいの。日本が震災に遭ったことを喜ぶというか、あの戦争と関連づけて「自業自得だ」みたいに主張する運動。これって、今の中国社会ではどう受け止められているの? 中国人たちはみんなそう思っているの?」
「2つめは、今回、中国政府も救援物資や救援隊とかを送ってくれたと思うんだけど、国家の規模の割には、その額も人数も決して多くないよね? もちろん援助してくださることは日本人としてうれしいけれど、何でこんなに少ないのかなと思って、何か政治的な理由があるの?」
明確かつ率直な質問だ。
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2011-4-13 1:15
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「中国は今、ファシズム化一直線だ」(中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス)
約3カ月ぶりに訪れた北京は、いつにもましてピリピリしたムードだった。まず空港の税関で呼び止められ、荷物を開けて見せるように言われた。荷物の中までチェックされることなどめったにない。
荷物の中に2月末に上梓した拙著を見とがめられ、「これはどんな本か」と不審そうに尋ねられた。あわてて全国政治協商委員という政治的地位の高い人物のインタビューページを開いて、「中国の女強人(女傑)を私がインタビューしました。いやあ、明後日の便で行く香港大学の研究会で発表する予定があって、その資料として配るんです」などと、まったくの嘘でもない言い訳をして、なんとか事なきを得て通過した。
翌日、全人代(全国人民代表大会=国会に相当、3月5〜14日に開催)期間中は自宅軟禁状態で不自由な目に遭っていた評論家の友人Aと食事をしたとき、彼は笑いながらも、冗談とは言い切れない口調で、こう打ち明けた。
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2011-4-13 1:15
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代替エネルギーによる発電も“巨人の国”流(Tech MomのNew Wave from Silicon Valley)
日本は今、東日本大震災に伴って起きた原子力発電所の事故によって、深刻な電力不足に陥っている。そのため、地球温暖化問題などで注目され始めていた太陽光や風力などの再生可能な代替エネルギーに対する関心が一段と高まり、原発に代わって安全な再生可能エネルギーによる発電を求める声も強まっていると聞く。
ここアメリカでは日本よりも先に再生可能エネルギーが注目された。シリコンバレーでは2006年ごろから、いわゆるクリーンテックのベンチャー企業への投資が増え始め、2008年のピーク時の投資総額は20億ドル弱(約1700億円)に上った。石油で潤うテキサス州の出身でオイル業界に甘いと言われたブッシュからオバマに政権が代わって以降、再生可能エネルギー産業は全体的に勢いを増している。
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2011-4-12 0:17
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グランドデザインよりは地域ごとの最適化を目指せ(復興への道)
東日本大震災からの復興計画について議論が続いている。この震災をどのようにとらえ、どのように被災地を立て直していくのか、様々な意見が出ている。復興計画を進めるうえでの前提条件と、日本がこれから目指すべき方向について、今回と次回(4月19日予定)にわたり、前東京大学総長で、現三菱総合研究所理事長の小宮山宏氏による提言を掲載する。
小宮山 宏(こみやま・ひろし)氏
三菱総合研究所理事長
1944年12月15日生まれ。67年東京大学工学部卒業、72年東京大学大学院工学系研究科にて博士課程修了。
88年より東京大学教授、同大学院教授などを経て、2005年に同大学総長に。2009年4月に同大学総長顧問に就くとともに、現職に就任した。
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2011-4-11 0:26
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アメリカ人よ、なぜ鶴を折る(東日本大震災)
地震から1カ月がたった今も、アメリカでは各地で日本支援の催し物が行われている。私の住む人口1万6000人あまりの東海岸の町、ニュージャージー州プリンストンでも同じだ。小学校から大学、カフェや教会などに募金箱が設置され、チャリティーコンサートが開催されている。
町を挙げての支援活動に感心していた私であったが、ひとつ理解しがたい現象があった。それは、地元の小学校、中学校、大学などで次々と鶴を折ろうという企画が立ち上がっていたことである。
どれだけ鶴が折られているか。プリンストンの様子を、私の1カ月間で紹介したい。
そして私は「折り鶴先生」になった
3月17日、地震から1週間がたった。
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2011-4-11 0:26
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米原発業界を守るオバマ大統領の事情(水野博泰の「話題潜行」from NY)
やはり、バラク・オバマ米大統領には原子力発電業界を見捨てられない。福島第1原子力発電所事故の深刻化、リビアなど中東情勢の緊迫化を受け、オバマ大統領が3月30日に行った米国のエネルギー安全保障に関する演説に、関係者はほくそ笑んだかもしれない。
オバマ氏は、原油輸入を2025年までに現在の3分の2まで削減するとの目標を掲げ、沖合油田、天然ガス、バイオ燃料などの開発・利用を推進するとともに、自動車のエネルギー効率向上といった方針を示した。もちろん、最大の注目は原発をどうするかで、演説からその部分を引用しよう。
「日本での原発事故を踏まえて原子力についてつけ加えたい。米国は既に電力需要の5分の1を原子力で賄っており、原子力は温暖化ガスを排出することなく電力供給を増やせる選択肢だ。
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2011-4-11 0:26
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大学は出たけれど…人気企業どころか4割が非正規職に(知られざる韓国経済)
韓国では、大学に入学するまで、小中高と塾に通い、加えて高校では学校での補充授業に自律学習と勉強漬けの日々を送ることを前回と前々回のこのコラムで見てきました。
韓国の学生も、大学に入れば一息つけます。大学生の平均学業時間は4時間3分と、高校生の9時間10分の半分以下、小学生の6時間13分よりも短くなっています。しかしゆとりある生活は長くは続かず、大学生活も後半にさしかかると就職の準備を始めなければなりません。
大学生の就職は年々厳しくなっていますが、理由として、大学卒業の価値が年々下落していることと、大学卒業生が希望する就職先の採用人数が減少していることが挙げられます。
下落する大卒者の価値
大学進学率は1990年代初頭の30%前後から2000年には80%を超えるなど急激に高まりましたが、これとともに大学の卒業生数が急増しています。
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2011-4-8 1:33
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「新世代・出稼ぎ農民」に悲哀はない(世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」)
2011年の春節(2月3日が旧正月元旦)休みが終わって以降、中国のメディアは継続して“用工荒(求人難)”を報じている。中国語で“○○荒”というのは「○○不足」を表す言葉であり、“用工荒”を直訳すると「労働者不足」となるが、本稿では意訳して「求人難」とする。ただし、ここで言う「労働者」の主体は“農民工(出稼ぎ農民)”であり、基本的に工場労働者を指すと考えてよく、“用工荒”とは彼らを雇おうと募集をかけても応募者が集まらない「求人難」を意味する。
この“用工荒”という言葉は決して目新しいものではなく、さかのぼると2004年頃から東部沿海部や発達した地域で“招工難(労働者募集難)”という言葉とともに使われるようになり、その後は毎年春節休みが終わると、労働集約型の製造業を中心に叫ばれるようになったものである。
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2011-4-8 1:33
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中国の民衆は「原発危機」をどう見ているのか(加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ)
「絶対に止めたほうがいい! 今すぐ計画、建設、稼働のすべてのプロセスを停止すべきだ!」
「中国が経済発展していくために原発は必要なんだ。石油は限られているし、石炭は環境に悪い。太陽や風は不安定だ。14億人が食っていくには仕方ないんだ」
「国民一人ひとりが節制した生活を送ればいいじゃないですか。少しくらい貧しい生活だって、安全で平和な方がいいですよ」
「別にどっちだっていいよ。俺たちが議論して変わるものでもないんだから」
「どんな発電でもリスクを伴うだろ! リスクを背負えない、受け入れられないなら国民なんて止めろ!」
「日本のケースは示唆に富んでいる。中国国内では鉱山、地下鉄、オフィスビルなどの公共の場において、低レベルの建設事故が毎日起きている。
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2011-4-7 1:47
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原子力発電所は“死との約束”(インド発 Business Today)
「 An appointment with death 」
ヒロシマは人災で、フクシマは天災だというのは軽薄な発言だ。自然は、銃ではなく引き金にすぎなかった。原子力を考え出したのは人間だ。それは戦争中の発明だった。既に前例のない水準にまで分断され、虐殺が起こっていた対立の時代に、米英の科学者が究極の大量破壊兵器を作り出すために共同で行った「マンハッタン計画」の成果である。
原子力は、フランスや日本、マハラシュトラ州ジャイタプールへの電力供給のために創造されたものではない。これは人を殺すために生み出された。そして、定期的にその冷酷な牙を剥く。
売り込まれた「コントロール可能な人喰いトラ」というイメージ
我々は自ら生み出した怪物に心を奪われる。
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