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ニュース見出し
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2011-8-2 0:00
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グローバル化の中での「偶然の出会い」(なでしこ姫はアジアをめざす)
日本人女性とアジア人男性の国際結婚を調査していると話すと、必ず聞かれるのが、「どこで知り合ったのか」という質問である。
出会った場所は、グローバル化を反映して、日本国内、相手の国内、そして、第三国、その他とバラエティーに富んでいる。その他に分類されるのは、お互いの国にいながら、スカイプで出会って親しくなったというまさに現代的なケース、そして、相手はヨーロッパ人のため今回の対象者ではないが、たまたま国際線の飛行機で隣同士の席で、という話も聞いた。このように、例外的と思われる出会いが生まれるのも、国際結婚ならではである。
偶然の出会いから始まる交際
出会うきっかけは、日本人同士の場合とそれほど変わらない。
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2011-8-1 0:00
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まもなく「日本を追い越す」米国の電子書籍市場(Tech MomのNew Wave from Silicon Valley)
グーグルの電子書籍販売サービス「Google eBooks」に対応した韓国アイリバー製の電子書籍端末「Story HD」(写真:iRiver.com)
アメリカの電子書籍市場が順調に拡大している。
アマゾンでは、既に電子書籍の販売数が紙の書籍を上回ったとされる。出尽くし感のある電子書籍リーダーでも、7月17日にグーグルの電子書籍販売サービス「Google eBooks」に初めて対応した電子書籍端末が、韓国のデジタル機器メーカーのアイリバー(iRiver)から発売された。
日本では、大騒ぎの割になかなか普及の進まない電子書籍だが、米国ではなぜうまくいったのか。なぜいまだに、電子書籍端末が次々と出てくるのか。
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2011-8-1 0:00
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私の資産は「商品と外国通貨」(金と世界経済)
今年2月と5月に、日経CNBCの番組収録のため、シンガポールに住む著名投資家のジム・ロジャースの自宅を訪れた。外国人投資家として日本をどう見るか。株、債券、通貨、商品のうちで何に一番魅力を感じているのか。欧米先進国が抱える公的債務という悩み、新興国市場をどう見るか。そして震災後の日本の展望は…。2人で語りつくした。
ジム・ロジャース(Jim Rogers、右)1942年生まれ。米国出身の投資家。イエール大卒、オックスフォード大修士。1970年代にジョージ・ソロスと共に設立したクォンタム・ファンドが10年間に3365%ものリターンを得て大成功。80年に引退し、世界各地を旅行。
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2011-8-1 0:00
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鉄道事故は中国経済の縮図(熊野信一郎のクロス・ボーダー)
中国の高速鉄道事故の背景には、鉄道網の急拡大がある。景気対策に利権が絡み、鉄道建設は制御不能に。「投資を目的とした投資」に依存する中国経済の縮図でもある。
7月23日に中国浙江省温州市で発生した高速鉄道同士の衝突・脱線事故は、2007年に全土を結ぶ高速鉄道網が本格運行を始めてから初の大規模な事故となった。北京〜上海間の新幹線の開通から1カ月も経っていないだけに、中国の鉄道開発に与えるダメージは大きい。日本の鉄道関連企業にとっても、直接・間接の影響は避けられないだろう。
中国政府は張徳江副首相に陣頭指揮に当たらせ、事故区間を担当する上海鉄道局の幹部3人を更迭した。迅速な初動は危機感の表れである。
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2011-7-29 0:00
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笑いで考える「穴に埋める国」との関係(小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 〜世間に転がる意味不明)
事故の第一報はツイッターのタイムラインで知った。
「中国の高速鉄道で脱線事故か」
というヘッドラインを見て、何人かが
「やっぱり」
「やると思ってました」
といった調子の、フライング気味の感想を書き込む。まだ緊迫感は無い。どこまでも凄惨なオスロの事件(オスロ市街と郊外の湖で起きた連続テロ事件:この時点で80人以上の死者がカウントされていた)と比べて、中国の脱線事故は、この時点では、どちらかといえば牧歌的な出来事であるというふうに受けとめられていたからだ。
「安心の中華クオリティー」
「底抜け脱線鉄道(笑)」
しかしながら、ほどなく、事故現場の写真が配信されると、タイムラインは、しばらくの間、微妙な静寂に支配される。
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2011-7-29 0:00
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これじゃあ、日本のモノが売れないはずだ!(新ローカリゼーションマップ)
昨日28日から『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか?』が書店に並んだ。本サイトでの「ローカリゼーションマップ」連載をまとめて、さらに書き下ろしの文章を加えている。最後のチャプターでは、ローカリゼーションマップの考え方を解説した。異文化市場向けに商品を作る際のヒントを提供できればと願っている。
今回より3回、連載書籍化にちなみ、通常の隔週のコラム掲載の谷間となる週に、新刊本のテーマをめぐるインタビューを紹介していく。ローカリゼーションに詳しい3人の方に原稿を読んで頂いた上で、インタビューしたものだ。直接、書籍について語ってもらうというよりも、本をネタに雑感を語りあうカジュアルなスタイルをとった。
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2011-7-29 0:00
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盗聴事件を契機に、マードック流「右傾化」への懸念が沸騰(ニュースを斬る)
168年の歴史を誇るタブロイド紙の「古傷」で大やけど
全世界50カ国に散らばる750のメディア企業新聞、テレビ、映画、出版などを傘下に収める巨大グループ「ニューズ・コーポレーション」(NC=本部ニューヨーク)。その総帥、オーストラリア出身のルパート・マードック(80歳)が創業以来最大の危機に立たされている。
「メディアの商社化」とでも言ったらいいのか。イギリス大衆紙で儲けたカネをつぎ込んで、英米の高級紙を次々と買収。買った高級紙のネームバリューと商品価値の高い情報を最大限に利用してグループ全体の社会的地位を上げる。その一方で、24時間ニューズ専門ケーブル・衛星テレビ局を興し、草の根の保守派を刺激し、世論の保守化を図る。
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2011-7-28 0:00
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貧困地域でも「ゆりかごから大学まで」(Money Globe- from NY(安井 明彦))
米国で貧困地域の教育改革を地域ぐるみで進めようという動きが広がっている。次世代を担う子供たちに照準を合わせた地域の取り組みに期待されるのは、教育改革の突破口としての役割だ。
教育で貧困からの脱出を「約束」
米国でプロミス・ネイバーフッド(PN)と呼ばれるタイプの教育改革がにわかに脚光を浴びている。「ゆりかごから大学まで」とも俗称されるPN型の教育改革は、貧困地域の子供たちの教育を、出生から大学を卒業するまで一貫して地域ぐるみで支えていこうとする点に特徴がある。教育改革を基点にして、貧困からの脱出を子供たちに「約束(プロミス)」できる「地域(ネイバーフッド)」を作ろうというわけだ。
学歴による賃金格差に象徴されるように、子供たちが貧困から抜け出すには、教育水準の底上げが有力な手がかりになる。
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2011-7-28 0:00
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キレるブータン人に驚いてはいけない(ブータン公務員だより)
ある時、ソナムというブータン人の友人と車に乗っていました。彼は、もともとブータンの財務省におり、今はブータンのスポーツ振興委員会に委員長として出向しています。日本の国立大学院に留学して政治学を学んでいたことがあり、日本についても詳しいです。
そんな彼と、「日本人とブータン人、見た目も雰囲気も似ているけれど、どこが一番違うと思うか」について話していた時のこと。
祭り見物に来ていた子ども
路地で走り回っていたガキ大将風の小学生。カメラを向けるとポーズ
彼は、笑いながら言いました。
「ブータン人は、いつも自信満々なんだよね」
なるほど。たしかに、それはある気がします。
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2011-7-28 0:00
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「自由な場所」、大陸にとって香港とは?(加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ)
現在、香港展覧会議中心の隣に位置するホテルの一室でこの原稿を執筆している。
筆者はこの地に1週間ほど滞在している。テレビ出演などでしばしば訪れる香港ではあるが、これだけまとまった時間をここで過ごすのは初めだ。
今回訪れたのは、アジア最大規模と言われる第22回香港ブックフェアー(『2011香港書展』)に出席するためである。共催者であり、香港を拠点に世界中に影響力を持つ中国語の週刊誌《亜洲週刊》に招待された。ブックフェアーにおけるメインイベントの一つである「名作家講座」の講師を務めさせていただいた。
筆者以外に、中国大陸から7人、香港から4人、台湾から4人の講師が参加し、講演した。
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2011-7-27 0:00
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モデル企業、コマツに学べ(「先端グローバル経営」に舵を切れ)
少子・高齢化、人口減少、円高、高い法人税など、日本企業を取り巻く経営環境は厳しさを増している。おまけに、東京電力福島第1原子力発電所の事故によって発生したエネルギー不足問題。日本国内にとどまっている限り、待っているのは「衰退」の2文字しかない。
では、どうしたらいいのか。
成長分野に身を投じて、自社の役割を見いだすことだ。より具体的に言えば、急成長している新興国に代表されるグローバル市場において自社の「強み」を発揮して、ビジネス展開をより加速するべきだと思う。
本コラムは、日本企業の経営者にとって最大の関心事である「グローバル化」に関する話題を取り上げる。グローバル化の成功事例や失敗事例などを通して、グローバル戦略の本質に迫りたい。
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2011-7-27 0:00
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汚職摘発は政争とセットになっている(中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス)
頼昌星氏が中国に送還された。これが、どういう意味を持つのか、どういう影響を与えるのか。前国家主席の江沢民氏の死亡説や復活説が流れているこの最中に思い出したように持ち上がった彼の帰国劇なのでやはり政治的意味や影響を勘繰らざるを得ない。
頼昌星氏という名前をご存じない人もいるだろう。新中国建国後最大規模の汚職事件と言われた「遠華密輸事件」の主犯とされる人物で、カナダ・バンクーバーで難民申請をし、却下され続けている。
遠華とは彼が総裁を務めた企業集団「遠華集団」から取った名で、密輸事件はアモイを本拠地とするこの貿易会社が舞台となった。この会社は1994年に創設。不正に得た金額が96〜99年にかけて少なくとも530億元(800億元という説も1000億元という説も)に上る官ぐるみの関税脱税事件である。
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2011-7-27 0:00
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韓国人の休暇:休みたくても休めないのは昔の話!?(日本と韓国の交差点)
ファイナンシャルタイムズのドイツ語版(7月10日付け)が、韓国人の労働に関する記事を掲載し、韓国で反響を呼んだ。ソウル発の記事で、韓国の労働時間の長さと休暇日数の少なさ、韓国観光公社の社長イ・チャム氏(韓国に帰化したドイツ人)のインタビューを取り上げた。
筆者はドイツ語が分からないので韓国の聯合ニュースが翻訳した記事を読んだ。主な内容は以下のようなことである。
「韓国は他の先進国に比べて労働時間が長い。自殺率も高い」
「韓国人は年平均11日しか休暇がない。これを短期に分けて休まなければならない」
「韓国人は年平均4日しか旅行しない。労働意欲の高い日本人でも、韓国人の10倍以上の時間を旅行に費やしている」
「OECDによると韓国人の年間労働時間は平均で2256時間。
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2011-7-26 0:00
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「鬼神哭泣」・・・文字、思想の原点(中国経済史紀行)
■ 商人の起源
氓(ぼう)の蚩蚩(しし)たる
布(ふ)を抱いて絲を貿(か)う
來りて絲を貿うに非ず
來りて我に即(つ)きて謀(はか)る
『詩経』国風の「氓」と題する詩の冒頭である。
大意は、「どこの誰かは知らないけれど、ちょっと気になるイイ男、お金を持って生糸を買いに、生糸を買いにと思いきや、私を口説きに来たんだわ」。
都会の洒落た雰囲気を漂わせたヤサ男に、初な田舎娘がコロッと参っている所である。
この「蚩蚩」たる「氓」とは、殷の遺民のことで、当時行商人として中原各地を往来していたという説がある。
中国歴代の王朝では、殷は夏に次いで2番目に古く、およそ紀元前1600年頃から、紀元前1050年頃まで続いたと考えられている。
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2011-7-25 0:00
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『ヤノマミ』が現代人に問いかけるもの 〜彼らも私たちも岐路に立たされている(超ビジネス書レビュー)
『ヤノマミ』国分拓著、NHK出版、1785円
「ヤノマミ」とは、ヤノマミ族の言葉で「人間」を指す。ブラジルとベネズエラに広がる森に生きる先住民である彼らは、3万人程度いると推定され、200以上の集落に分かれて暮らしている。
かつてアメリカ大陸には、1000万から5000万人いたとされる先住民だが、コロンブスの渡来以降、虐殺や文明人によって持ち込まれた病原菌により、人口は全盛期の1%以下まで激減。そうした中、ヤノマミは1万年以上に渡る伝統と習俗を保持し続けている。
本書はドキュメンタリー制作番組のディレクターである著者が2007年11月から2008年12月にかけての4回、150日に渡ってヤノマミの集落で同居しつつ取材した模様を記録したルポルタージュである。
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2011-7-25 0:00
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高齢者を特別扱いしない医療保険(知られざる韓国経済)
前回は韓国の年金制度を取り上げましたが、今回は医療保険を取り上げます。
年金と同じように高齢化とともに国民負担が増す制度が医療保険制度です。韓国の医療保険の全体像を見て特筆すべき点は、韓国の健康保険では高齢者が特別に優遇されているということはなく、保険料は若干安くなっているとはいえ、ほかの年齢層と医療費の自己負担率が概ね同じとなっていることです。
日本では通常の自己負担率が30%であるのに対して、70〜74歳の前期高齢者が20%、75歳以上の後期高齢者が10%と低くなっていますが(※1)、韓国ではこのような高齢者に対する優遇措置はありません。前回は国民年金が高齢者に厳しい制度になっている点を見ましたが、医療保険も高齢者に厳しい制度と言うことができそうです。
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2011-7-25 0:00
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日本を信用できる?海外からの厳しい視線(坂田亮太郎のチャイナ★スナップ)
東日本大震災が起きた直後、中国で食塩が売り切れる事態が起きた。食塩中に含まれるヨウ素を摂取すれば放射性物資が体内に入り込むのを防げるというデマが広がったためだ。
この記事を読んだ私は嫌悪感に襲われた。隣の国で多くの人が死んでいるのに不謹慎だと。放射性物質が漏れても、風向きを考えれば中国の被害は少ない。そもそも中国からの汚染物質でいつも迷惑しているのは風下側の日本だぞ…。頭の中で次から次へと悪口がわき上がった。
頭に血が上った私は知人の中国人に不満をぶちまけた。「こんなバカげたデマが広がるなんて中国の教育レベルは低い」とまで言った。相手は反論することなく自嘲気味に答えた。「中国では政府が『安全』と言う時は本当に危険で、逆に『危険』と言う時は安全だと人々は考えてしまうんですよ」と。
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2011-7-22 0:00
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イタリアは死なず!〜インド・アフリカ・パワーでよみがえる?(田村耕太郎の「経世済民見聞録」)
欧州の金融破たんが言われて久しい。ギリシャから始まったソブリン危機の連鎖はポルトガル、スペインと波及。G7メンバーでもあるイタリアまで、ただでは済まない様相を呈してきた。
6月下旬に私はナポリを訪れた。ナポリで開催されるグローバル・インディア・ビジネス・ミーティング(GIBM)に講演者として参加するためだ。一部の日本の識者は、イタリアを「緩やかな衰退のモデル」と位置づけ、日本も見習うべきとしている。だが、イタリアはまだまだパワフルである。
同時に、インドのパワーと世界からのモテモテぶりを見せつけられた。今回はイタリアのしたたかさとインドのパワーについて書いてみたい。
ダボス会議の仕掛け人の知恵
GIBMは、タタ・グループやバジャイ・オートなど、そうそうたるインドの財界人をイタリアに引っ張ってきた会合。
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2011-7-22 0:00
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長い梅雨のため農産物価格が高騰、食料需給に不安(日本と韓国の交差点)
韓国は日本と同じく四季があって、6月から7月にかけて梅雨がある。四季の楽しみ方も日本と韓国は非常に似ている。春は梅や桜の花見をしたり、子供を連れてイチゴ狩りに行ったりする。夏は海水浴、渓谷で避暑。秋は紅葉狩り。農園に行って、りんご狩りや梨狩りを体験。冬は雪まつりやスキーを楽しむ。1月1日は山に登って日の出を迎える。おいしいものを食べて、農産物をお土産にもらえる日帰りバスツアーが人気なのも同じだ。
韓国で雨が降ると、スーパーには小麦粉とネギ、サラダ油の特設コーナーができる。雨の日は油っこいブチンゲが食べたくなるのだ。ポータルサイトで「雨」と入力して検索したら「雨の日はブチンゲ」と出てくるほど、韓国人にとって「雨=ブチンゲ」なのだ。
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2011-7-21 0:00
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外国製品を買う人を「売国奴」と罵ることは「愛国」か?(加藤嘉一の「脱中国論」現代中国を読み解く56のテーゼ)
前回コラム「『大陸と台湾』はOK、でも『中国と台湾』はノー」では、筆者が拠点を置く中国大陸において、「台湾」を扱うことがいかに困難なことか、具体的なエピソードを交えてお伝えした。
読者の皆さんもご存じの通り、中国と台湾は、現在に至るまで事実上の分離状態にある。多くの「中国人」が懇願する「祖国統一」はいまだ達成されていない。
筆者は、日ごろ北京で暮らしている。6月中旬に生まれて初めて台湾を訪れた。滞在中に、「中国」をどう見るかというテーマをめぐって、各界の有識者や学生たちと徹底議論した。
第三者という立場にある“特権”を行使して言わせていただきたい。「中国人」と「台湾人」の間に存在する心の距離は、筆者が想像していた以上に遠い。
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