世界経済の命運を一人の女性が握っている。ドイツのメルケル首相だ。ギリシャやスペインは確かに間違いを犯した。しかし同首相による緊縮策への過度の傾斜、財政・銀行統合への消極さも事態を間違いなく悪化させた。今こそ方針を転換する時だ。

池袋駅の北口にチャイナタウンが広がっている。「新華僑」が集まっているのが特徴だ。戦前からいる老華僑ではなく、留学生がそのまま残った人々だ。ここでは、女性起業家が大活躍している。

四川省が、鴻海精密工業の求人のため必死に手を講じている。同省は同社を誘致する際に「労働者を省が確保する」と約束した。ノルマ達成のため、公務員を工場に派遣する事態も頻発している。

日本語韓国の両方で、就職難を苦にした学生の自殺が増えている。韓国で正社員として就職できる大学生は30％前後にすぎない。国内での就職をあきらめ、海外での就職に切り替える求職者も増え始めている。

ロシアのプーチン大統領が訪中し、中露首脳会談に臨んだ。会談後の声明では両国の蜜月をアピールした。しかし事は単純ではない。同時に開催された上海協力機構の首脳会談では、主導権を巡って火花を散らした。

6月17日、いよいよギリシャの再選挙が行われる。世論調査を見る限り、緊縮反対派が優勢だ。彼らはEUやIMFから受けた融資と利子の返済拒否を公言してはばからない。こうした動向に対しEUや債権国では「ギリシャ脱退もやむなし」との意見が強まっている。

LVMHはアルノーCEOの下、ブランドを次々買収し、世界最大のブランド集団に成長した。だが、利益の5割強を稼ぐ「ルイ・ヴィトン」への依存度が高く変革を迫られている。次は仏エルメスの買収を目指す。ただし、同社の創業家の抵抗が強い。

この10年、旅行産業における最も大きな変化はLCC（格安航空会社）の台頭だろう。アジアでは、マレーシアのエアアジアを筆頭に次々に新しい航空会社が生まれ、海外旅行を楽しむ層の底辺拡大につながっている。

サムスンなどの韓国大企業が農業ビジネスに参入している。韓国の穀物自給率が26％と低いのを事業機会と捉えている。サムヤングループのキム・ユン会長は「インドネシアで澱粉原料を試験栽培している。カンボジアやベトナムにも関心がある」と語る。

人類は長年にわたって、HIVとの闘いを続けている。そして今後数週間の間に、人類は勝利を手にするかもしれない。米国当局が6月15日までに、「ツルバダ」という薬品をHIV感染予防薬としても認可する見通しだ。