アメリカの中央銀行にあたるFRB＝連邦準備制度理事会は銀行の破綻が相次いだあとに開いた先月の会合の議事録を公表しました。会合では金融不安の影響で複数の参加者が利上げの見送りに言及したものの最終的には小幅な利上げを選択した経緯が明らかになりました。

G20＝主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が日本時間の13日午前7時半すぎからアメリカのワシントンで開幕しました。欧米でくすぶり続ける金融不安への対応のほか、インフレやそれを抑えるための金融引き締めが世界経済に及ぼす影響などについて意見が交わされる見通しです。

12日のニューヨーク原油市場は原油の需給が引き締まるとの見方が強まり、国際的な原油の先物価格が一時、1バレル＝83ドル台をつけておよそ5か月ぶりの高値まで上昇しました。原油価格の上昇が続けばインフレ圧力が強まり、日本でもガソリン価格など暮らしに影響が及ぶ可能性があります。

アメリカの3月の消費者物価指数が発表され、前の年の同じ月と比べて5.0％の上昇となり、2021年9月以来、1年半ぶりに5％台となりました。

12日の東京外国為替市場、アメリカの消費者物価指数が発表されるのを前に、インフレを抑えるための利上げが続くという観測からドル買い円売りが進み、円相場は値下がりしました。

今週、アメリカのワシントンで開かれるG20＝主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に先立って、日本時間の13日未明にも、現地でG7＝主要7か国の会議が開かれます。この会議で日本は議長国を務め、欧米で金融不安がくすぶり続ける中、足元の市場の動向や世界経済に与える影響などについて議論が交わされる見通しです。

国の委託を受けてガソリン価格を調査している石油情報センターによりますと、レギュラーガソリンの小売価格は今月10日時点の全国平均で1リットル当たり168.3円となり、先週から0.2円値上がりしました。4週連続の値上がりとなります。

企業の間で取り引きされるモノの価格を示す先月の企業物価指数は、前の年の同じ月と比べて7.2％上昇し、2020年の平均を100とした水準で119.4でした。指数の高止まりが続いていますが、2月と比べて伸び率は鈍化しています。原油などエネルギー価格の下落や政府の経済対策の効果で電気や都市ガスの料金が下落したことなどが要因です。

G20＝主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議が日本時間の13日から2日間にわたってアメリカのワシントンで開かれます。減速懸念が強まっている世界経済の現状や、欧米でくすぶる金融不安への対応についても意見が交わされる見通しです。

11日の東京外国為替市場、日銀の植田新総裁が10日の就任会見で今の大規模な金融緩和を継続する考えを示したことから、より高い利回りが見込めるドルを買って円を売る動きが強まり、円相場は値下がりしました。