日本で需要が高い、遺伝子組み換えではないとうもろこしの価格が高騰し、安定的な確保が今後難しくなるという懸念から、原料として輸入しているメーカーの間では、遺伝子組み換えのとうもろこしの輸入を検討する動きが出ています。

電力各社で作る「電気事業連合会」の勝俣恒久会長は、今の電気料金の制度で、原油などの燃料費の上昇分を料金に転嫁する際に上限が設けられていることについて、原油価格の高騰が続けば費用を吸収できなくなるとして、料金制度の見直しを検討することが必要だという考えを示しました。

甘利経済産業大臣は閣議のあとの記者会見で、歴史的な原油の高値が続いていることについて、来月、青森県で開かれるサミット・Ｇ８エネルギー担当相会合で、消費国の危機感を共有し産油国に増産に向けた投資などを促していきたいという考えを示しました。

原料価格の高騰で食品など身近な商品の値上げが続いていますが、このところの一段の原油価格の高騰で、企業の中には値上げした商品をわずかな期間で再度値上げするケースも出ています。

政府は今月の月例経済報告で日本経済の現状について、「景気回復はこのところ足踏み状態にある」として、判断を据え置いた一方で、これまで景気を支えてきた輸出の伸びが鈍っているとして、景気の先行きに対する警戒感を強めています。

来月８日に青森で開かれるサミット・Ｇ８エネルギー担当相会合は、原油の歴史的な高値が続いていることを受けて、参加各国が「かつてない高い水準の原油価格に、重大な懸念を共有する」として、強い危機感を表明することになりました。

ニューヨークの原油市場で２１日、先物価格が１バレル＝１３５ドルを突破したことを受けて、２２日の東京市場でも中東産の原油先物価格が一日の値動きの上限まで値上がりし、２１日に続いて最高値を更新しました。

最高値を更新して高騰が続く原油価格について、経済産業省の北畑事務次官は２２日、記者会見で、投機資金の流入による異常な価格だとしたうえで、経済基盤が弱い発展途上国や国内の中小企業に対する影響に強い懸念を示しました。

大手鉄鋼メーカーのＪＦＥスチールが、石油のパイプラインなどに使う鋼管を製造する際に義務づけられている強度試験を行わず、データをねつ造して出荷していたことが明らかになりました。

ニューヨーク原油市場は、供給不足への懸念を背景に投機的な買い注文が一段と強まり、原油価格の国際的な指標であるＷＴＩの先物価格は１バレル＝１３５ドルを突破して、前日に続いて史上最高値を更新しました。