２９日のヨーロッパの株式市場はイギリスやベルギー、それにドイツなどで、金融機関に対する公的な支援が相次いで明らかになったことから金融危機の影響がさらに広がるという見方が強まり、すべての市場で株価が大幅に値下がりしました。

都市ガス最大手の「東京ガス」や「東北電力」などの企業グループは、民営化が計画されている全国最大規模の仙台市の公営ガス事業の譲渡先を決める審査に応募する方針を固め、３０日、仙台市に必要な申請を行うことになりました。

日銀は２９日夜、臨時の金融政策決定会合を開き、アメリカの金融危機が一段と深刻になり、欧米の金融機関の資金繰りが依然改善しないことから、アメリカやヨーロッパなど９つの中央銀行と協調し、現在実施している金融市場へのドル資金の供給策をさらに強化することを決めました。

株価が急落し、経営危機に陥っていたアメリカ第３位の銀行「ワコビア」についてＦＤＩＣ・連邦預金保険公社は、アメリカ最大手の銀行「シティグループ」が銀行部門を買収することで合意したと発表しました。

アメリカの金融危機を背景に金融機関が資金をやりとりする短期金融市場では、外資系の金融機関を中心に資金を確保しづらい状態が続いていることから、日銀は、２９日も１兆９０００億円を供給し、これで日銀による大量の資金供給は、休みをはさんで９日連続となります。

世界的な金融不安が続くなか、ヨーロッパの大手金融グループ「フォルティス」に対して、ベルギーなど関係するヨーロッパ３か国の政府は、日本円であわせて１兆７０００億円余りの公的資金を投入すると発表し、ヨーロッパでも金融不安の影響が広がっています。

原油や肥料の価格高騰が農家の経営を圧迫していることから、農林水産省は原油や肥料の効率的な利用に取り組む農家などに対し、経費の一部を補助する緊急対策を実施することになりました。

中国で「夏のダボス会議」として開かれていた経済フォーラムが２８日閉幕し、出席した各国の金融機関の幹部らは、サブプライムローンのような金融商品がはらんでいる危険性について把握するために世界共通のルールを作り、金融工学の行き過ぎに歯止めをかけるべきだという認識で一致しました。

ＬＮＧ＝液化天然ガスの需要が世界的に拡大するなか、資源開発で国内最大手の「国際石油開発帝石ホールディングス」は、国内向けのＬＮＧを確保するため、６年後の２０１４年ごろからオーストラリアのガス田で本格的な生産を始めることになりました。

ニューヨーク株式市場は、金融危機を打開するためにアメリカ政府が議会に提案している金融安定化法案をめぐって情報が乱れ飛んだことから、平均株価は激しく乱高下し、結局、１２０ドル以上値上がりして取り引きを終えました。