青森市で開かれていた、日本、アメリカ、中国など世界の主要消費国５か国のエネルギー担当相会合は、原油の歴史的な高値に対する「深刻な懸念」を表明したうえで、原油に代わるエネルギーの開発を本格化させるなどの対策を取りまとめた共同声明を採択して終了しました。

６日のニューヨーク原油市場で先物価格が１バレル・１３９ドルを突破し、史上最高値を更新するなど、原油高騰に歯止めがかからないなか、日本やアメリカ、中国など世界の主要消費国５か国のエネルギー担当相が集まった会合が７日、青森市で開かれ、今の原油価格の水準は「異常だ」として、「深刻な懸念」を表明することにしています。

ニューヨーク原油市場は、アメリカの景気減速懸念からドル安が加速したことで投機的な買い注文が急増して、先物価格はわずか１日で１１ドル余り値上がりし、１バレル＝１３９ドルを突破して史上最高値を更新しました。

ヨーロッパ中部の３か国を訪れていた日本経団連の御手洗会長は、６日、ポーランドのワルシャワで会見し、拡大を続けるＥＵ＝ヨーロッパ連合が世界市場で急速に重要性を増しているとして、日本とＥＵがＥＰＡ＝経済連携協定を早期に締結できるよう政府への働きかけを強める考えを明らかにしました。

日本やアメリカなど世界のエネルギー消費の５０％近くを占める主要５か国の担当閣僚が集まり、歴史的な高値が続く原油対策について話し合う国際会議が、７日、青森市で開かれます。

アメリカ労働省は５月の雇用統計を発表し、失業率が前の月より一気に０．５ポイント上昇して５．５％となりました。雇用情勢が悪化して景気をさらに押し下げるのではないかという懸念が強まっています。

世界的な金融市場の混乱に伴って、全国の金融機関がことし３月期の決算で計上したサブプライムローンなどの証券化商品の損失が２兆４０００億円余りに達したことが明らかになりました。

ニューヨーク株式市場は、アメリカの個人消費が堅調だという見方が強まり、幅広い銘柄で買い注文が増えて、株価は２００ドル以上値上がりしました。

原油高に伴う燃料価格の高騰で、オーストラリアの「カンタス航空」は、日本とオーストラリアを結ぶ便について、ことし９月以降の運休や減便を決め、原油高が海外の航空会社の日本路線の運航計画にも影響を及ぼし始めています。

ヨーロッパ中央銀行は５日開いた理事会で、アメリカのサブプライムローン問題の影響でユーロ経済圏でも景気の減速が懸念されるものの、ユーロ導入以来最も高い水準で推移している物価の上昇を抑えるため、今の政策金利を引き続き維持することを決めました。