日本経団連の御手洗会長は、６日の記者会見で、「世界は同時不況の瀬戸際にある」として、日本としては、補正予算案の成立とともに、中小企業の資金繰り対策や減税など、追加的な景気対策を検討すべきだとする緊急のアピールを発表しました。

週明けのニューヨーク株式市場は、アメリカの実体経済の先行きに対する不安が一段と強まり、平均株価は大きく値下がりしています。一方、外国為替市場でも、アメリカの実体経済に対する懸念からドルを売る動きが強まり、円相場は値上がりしています。

６日のニューヨーク原油市場は、アメリカの金融危機が世界的に景気を減速させ、原油の需要も落ち込むという見方から、時間外の取り引きで売り注文がふくらみ、およそ８か月ぶりに、一時、１バレル・９０ドルを割り込みました。

６日のアジア各国の株式市場は、アメリカで先週成立した金融安定化法の効果が不透明だという見方などから売り注文が増え、韓国や台湾で、ことしの最安値を更新するなど軒並み先週末の終わり値を大きく下回りました。

東京やアジア市場での株価の下落を受けた６日のヨーロッパの株式市場は、域内の金融機関が相次いで経営不安に陥るなど金融危機の影響が一段と深刻になったとして、ロンドンやフランクフルトで、株価指数が先週末に比べて４％を超える大幅な値下がりで取り引きが始まっています。

週明けの６日の東京株式市場は、アメリカ発の金融危機が世界経済にさらに悪影響を及ぼすのではないかという警戒感から全面安の展開になり、株価の下落に歯止めがかからず東証株価指数・トピックスは４年１０か月ぶりに１０００を割り込みました。

６日のアジア各国の株式市場では、アメリカで先週成立した金融安定化法の効果が不透明だという見方が広がる一方、世界経済の減速への懸念から売り注文が増え、軒並み先週末の終わり値を下回る水準で取り引きが行われています。

日銀は、先週末アメリカで金融安定化法が成立したにもかかわらず、週明けの６日も金融機関が資金をやりとりする短期金融市場で外資系の金融機関が資金を確保することが難しい状況が続いているため、６日午前、１兆円の資金を市場に供給しました。日銀による大量の資金供給はアメリカの証券大手「リーマン・ブラザーズ」の経営破たん以降、休日をはさんで１４日連続となります。

世界的な金融不安の影響で経営危機に陥っているドイツの金融機関「ヒポ・リアル・エステート」の救済問題で、ドイツ政府と銀行団は、最大で５００億ユーロ、７兆２５００億円の融資枠を設けて緊急融資をし、破たんを防ぐことで合意しました。一方、今回の問題で国民の不安が高まったことから、メルケル首相は、金融機関が破たんした場合、個人の預金を政府が全額保護する方針を初めて示しました。

今年度上半期の国内のゲーム市場の規模は、学習型のゲームなどに引っ張られる形でこれまで急速に伸びてきた家庭用のゲーム機の販売が落ち込んだことなどから、４年ぶりに前の年の同じ時期を下回りました。