企業の設備投資の先行きを示す主な機械メーカーのことし２月の受注額は、前の月に大幅に伸びた鉄鋼業向けの発電設備や鉄道車両が大きく減ったことから、前の月を２か月ぶりに下回りました。

サブプライムローン問題をきっかけに株価の低迷が続いていることから、市場に流通する株式を減らして株価を上昇させようという企業が増え、企業が自社の株を買い戻す「自社株買い」の総額は、昨年度は４兆６０００億円余りとこれまでで最も多くなりました。

ＩＭＦ＝国際通貨基金は、９日、最新の世界経済見通しを発表し、サブプライムローン問題に端を発した金融市場の混乱を受けて、アメリカのことしの経済成長率が０．５％まで大きく落ち込み、緩やかな景気後退に入るという見通しを示しました。

日銀の新しい総裁に就任した白川方明氏は、９日夜、記者会見し、「全身全霊を傾けて日本経済の発展に貢献したい」と抱負を述べました。また、今週末に開かれるＧ７＝先進７か国の財務相・中央銀行総裁会議では、日本が金融危機に陥った際の経験を踏まえて混乱の収束に向けた提言を行う考えを明らかにしました。

ことし７月に閉店することになった大阪・道頓堀の食堂「大阪名物くいだおれ」の「くいだおれ人形」の経済波及効果は、年間で１７億円近いという試算を、大阪の大学教授がまとめました。

大手電機メーカー「東芝」は、傘下の原発メーカー「ウェスチングハウス」を通じて、アメリカで大型の原子力発電所２基の建設を新たに受注しました。ウェスチングハウスを買収して以降初めての新規の建設契約で、数多くの原発建設計画が進むアメリカでの受注をさらに伸ばす方針です。

新日鉄やＪＦＥスチールなど大手鉄鋼メーカー各社は、海外の大手資源会社との間で、鉄鋼製品の原料用の石炭の価格を前の年度の３倍の過去最高額に引き上げることで合意しました。さきの鉄鉱石に続く原料価格の大幅な上昇で、今後、自動車や家電製品などの価格に波及する可能性も出てきそうです。

サブプライムローン問題による金融市場の混乱で、巨額の損失を出したアメリカの大手証券会社「メリルリンチ」のジョン・セイン会長が、８日、東京都内でＮＨＫのインタビューに応じ、市場の混乱が収束するまでにはあと半年から１年はかかるという見通しを示しました。

大手鉄鋼メーカーのＪＦＥスチールが、ブラジルに高炉を備えた新たな製鉄所を地元の大手資源会社などと建設する方向で検討を進めることが明らかになり、海外に製鉄所を設けて国際競争力を強化しようという、日本の鉄鋼メーカーの動きが一段と加速しそうです。

昨年度の企業倒産は、原材料価格の高騰や、建築基準法の改正の影響を受けて、小売りや建設などの中小企業を中心に倒産が大幅に増加し、今の形で統計を取り始めた平成１７年度以降、初めて１万件を超えました。