アジア各国の株式市場では、主要国が相次いで打ち出した金融安定化策への期待感などから軒並み株価が上昇し、１３日の終わり値より値上がりして取り引きが行われています。

オーストラリア政府は、アメリカ発の金融危機の余波が国内の実体経済にも及び始めているとして、年金生活者や中低所得者などを対象に、日本円でおよそ７６００億円規模の景気刺激策を発表しました。

連休明けの１４日の東京株式市場は、Ｇ７＝先進７か国の財務相・中央銀行総裁会議で打ち出された金融危機の打開に向けた対策への期待感から全面高の展開となり、日経平均株価は過去最大の１４％余り上昇し、９０００円台半ばまで回復しました。

金融機関が資金をやり取りする短期金融市場では、各国が金融安定化策に向けた具体策を相次いで打ち出しているものの、外資系の金融機関を中心に資金を確保しづらい状況が続いていることから、日銀は、連休明けの１４日も、あわせて２兆円の資金を供給しました。

与謝野経済財政担当大臣は、１４日の閣議のあとの記者会見で、先週末のＧ７＝先進７か国の財務相・中央銀行総裁会議を受けて、各国政府や中央銀行が金融安定に向けた対策を相次いで打ち出していることについて、金融機関の信用不安の解消につながっているなどとして高く評価しました。

アジア各国の株式市場では、主要国が相次いで打ち出した金融安定化策への期待感などから、韓国や香港などで軒並み株価の上昇が続いており、１３日の終わり値より５％前後値上がりしています。

経営が破たんしたアメリカの証券大手「リーマン・ブラザーズ」の日本法人の社員の多くが、１４日から、買収された証券最大手の「野村ホールディングス」グループの社員に移籍し、再出発しました。

ノーベル経済学賞の受賞が決まった、アメリカのプリンストン大学のポール・クルーグマン教授は、アメリカ政府が金融機関に対して投入を準備している公的資金について、大規模でなけなければ効果がないと指摘したうえで、金融危機が収まったとしても実体経済への波及は避けられないという認識を示しました。

連休明けの１４日の東京株式市場は、Ｇ７＝先進７か国の財務相・中央銀行総裁会議の後、主要国が相次いで打ち出した金融安定化策への期待感から全面高の展開となり日経平均株価は、１０００円以上値上がりして９０００円台を回復しました。

アメリカのポールソン財務長官はＦＲＢ・連邦準備制度理事会や複数の金融機関の首脳を招いて会合を開き、「金融安定化法」に基づく金融機関への公的資金の投入や不良資産の買い取りの制度の具体的な内容を詰めるため、協議が行われたもようです。