２８日の東京株式市場は株価の下落に歯止めがかからず、日経平均株価は昭和５７年１０月以来、２６年ぶりに７０００円を割り込みました。

ドイツの大手自動車メーカー、ダイムラーは、金融危機のため販売が落ち込んでいることから、この年末年始、国内の生産拠点での従業員の休暇を拡大し、最大で１か月間生産を停止することを決めました。

週明けのニューヨーク株式市場は、アメリカの住宅販売に関する統計が市場の予想を上回ったことなどから平均株価は堅調に推移しましたが、金融危機が広がることへの警戒感が強く、取り引き終了間際に一気に売り注文が膨らみ、結局、終わり値はおよそ５年７か月ぶりの安値となりました。

トヨタ自動車が９月までの３か月間に世界で販売した車の台数は、世界的な金融危機の影響などで欧米での売れ行きが大きく落ち込んだことから去年の同じ時期よりもおよそ４％減りました。この結果、ことし１年間の販売台数も前年の実績を割り込む見通しが強まりました。

世界的な金融危機の影響で、先進国を中心に自動車が売れなくなっている影響で、日本の自動車メーカーが先月海外で生産した車の台数は、主要８社のうち５社で前の年より減少しました。

金融危機の影響でアイスランド政府の管理下に置かれたアイスランド最大手の銀行が発行した円建ての債券５００億円分について、利払いが期日の２７日までに行われず、事実上の債務不履行になっていることがわかり、債券を購入した投資家に損失が出る見通しになりました。

週明けの２７日の東京外国為替市場は、金融危機の拡大で世界経済の先行きに不安が強まるなか、ドルを売って、リスクが比較的小さいとされる円が買われ、２円以上円高ドル安が進みました。

日本経団連の御手洗会長は２７日の記者会見で、急激に円高が進み、株価がバブル崩壊後の最安値を更新したことについて「危機的な状況だ」として、政府・日銀は円高を是正するため市場介入をすべきだという考えを示しました。

週明け、２７日の東京株式市場は、世界経済の悪化と円高の進行への警戒感が引き続き根強く、日経平均株価はバブル崩壊後の最安値を大きく下回って７１００円台まで下落しました。

週明けの２７日の東京外国為替市場は、金融危機の拡大で世界経済の先行きに不安が強まるなか、ドルやユーロなどを売って、リスクが比較的小さいとみられている円を買う動きが一段と広がり、円高が進んでいます。