アメリカで金融安定化法が成立したことについて、中川財務・金融担当大臣は、４日朝、記者団に対し「今のアメリカや世界の金融情勢の中で議会下院が法案を可決したことはプラスに働くと思う。成立した法律には不良資産の買い取りや減税などが盛り込まれており、高く評価したい。今月開かれるＧ７＝先進７か国の財務相・中央銀行総裁会議も含めて、今後、よい方向に作用することを期待する」と述べて、金融安定化法の成立を高く評価する考えを示しました。

事実上の公的管理下にあるアメリカ最大手の保険グループ「ＡＩＧ」が経営再建のために売却する方針を固めた「アリコ」など日本の生命保険３社について、ドイツやフランスの大手など内外の保険会社が買収に向けた準備に入っていることがわかりました。

アメリカで金融安定化法が成立したことについて、政府・日銀は、金融市場の動揺を抑えて世界経済の安定につながるものと歓迎しています。

アメリカの９月の雇用統計は、景気の動向を敏感に映し出す農業分野以外で働く人たちの数が前の月よりも１５万９０００人も減って５年半ぶりの大幅な減少となったほか、失業率も６．１％と前の月と同じ高い水準で推移し、アメリカの雇用情勢が際だって悪化していることが鮮明になりました。

事実上の公的管理下に置かれているアメリカ最大手の保険グループ「ＡＩＧ」が、巨額の債務を返済するための方針を発表しました。中核の保険事業については維持する一方、保険以外の分野については売却を含めて検討を進めるということです。

３日の東京株式市場は、アメリカの金融危機が実体経済に深刻な影響を与えているという懸念が広がり、輸出関連株を中心に売り注文が出て、日経平均株価は２００円以上、値下がりし、３年４か月ぶりに１万１０００円を割り込みました。

ニューヨーク株式市場の平均株価が３５０ドル近く値下がりしたことを受けて、アジア各国の株式市場の株価も、午前の取り引き開始直後から軒並み値下がりしています。

３日の東京株式市場は、アメリカで雇用の悪化を示す統計が発表され、アメリカの金融危機が実体経済に深刻な影響を与えているという懸念が広がったため、輸出関連株を中心に幅広い銘柄に売り注文が広がって、日経平均株価は３年４か月ぶりに１万１０００円を割り込んでいます。

信託業界最大手の三菱ＵＦＪ信託銀行は、海外の資産運用業務を強化するため、イギリスの資産運用会社、「アバディーン・アセットマネジメント」に最大で４００億円、出資することになりました。

民間の金融機関が住宅金融支援機構と提携して取り扱っている長期固定型の住宅ローン、「フラット３５」の今月の金利は４か月ぶりに上昇しました。