世界的に自動車の販売が急激に落ち込んでいることから、ホンダは、１０月に修正したばかりの来年３月期の業績見込みをさらに下方修正し、今年度下半期の営業利益が赤字に転落する見通しになりました。これに伴いホンダは、国内での減産を強化し、期間従業員を来年２月までに４５０人削減するとしています。

業績の悪化で製造業を中心に派遣社員などの非正規従業員を減らす動きが広がっていることについて、経済同友会の桜井代表幹事は１７日の記者会見で、非正規従業員にならざるをえなかった人もおり、雇用調整の判断は慎重にすべきだという考えを明らかにしました。

日産自動車は、車の販売の減少に歯止めがかからないことから、国内の車の生産台数を新たに７万８０００万台減らし、５００人の派遣社員を追加的に削減することを決めました。これで日産では今年度当初にいた２０００人の派遣社員全員が契約を解除されることになります。

大手精密機器メーカー、キヤノンの子会社が、来年、長崎県波佐見町で計画していた、従業員１０００人以上の規模のデジタルカメラの工場の建設を延期することを明らかにしました。

１７日の東京外国為替市場は、アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会が政策金利を大幅に引き下げて日本の政策金利を下回ったことから、金利が低いドルを売る動きが広がり、円相場は値上がりしています。

世界的な金融危機で、資金繰りの悪化が、中小企業から規模の大きな企業にも広がっていることから、政府は、新たに中堅企業を対象に、「商工組合中央金庫」を通じて低い金利で運転資金などを融資する支援策を実施することになりました。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会は、１６日、金融政策を決める公開市場委員会を開き、銀行どうしが当面の資金をやり取りする際の金利水準を決める政策金利を、これまでの１％から追加的に引き下げて０から０．２５％の間に目標を置くことを決めました。アメリカの政策金利が０％台になるのは、史上初めてのことで、ＦＲＢは、これ以上の景気後退を食い止める姿勢を示したものとみられます。また、今回の引き下げで、アメリカの政策金利は、０．３％となっている日本の政策金利を下回ることになります。

富士重工業は、世界経済の悪化で業績が急速に落ち込むなか、２０年近く参戦を続けてきた、Ｆ１と並ぶ自動車レースの頂点「世界ラリー選手権」から、ことしかぎりで撤退することになりました。

政府は、来年度の予算編成の焦点の１つとなっている、社会保障費の抑制幅を圧縮する財源として、年金特別会計の余剰金１３００億円から１４００億円程度を充てる方向で、詰めの調整を進めることになりました。

アメリカ最大手の証券会社ゴールドマン・サックスは、先月末までの３か月の決算を発表し、金融危機に伴う市場の混乱によって収益が大幅に減少し、最終損益は上場以来初めての赤字に転落しました。