世界的な金融危機の影響で資金繰りに行き詰まり経営破たんした広島の不動産会社、アーバンコーポレイションは、経営再建を断念し、資産や事業を証券会社などに譲渡したうえで会社を清算することになりました。

先月の貿易統計は、先進国向けの自動車など輸出が、統計の比較ができる１９８０年以降で過去最大の減少率となったことなどから、２か月連続の貿易赤字となりました。

政府の来年度予算案の編成作業は最終段階に入り、麻生総理大臣が指示する３３００億円余りの「重要課題推進枠」の配分が、２２日内示され、医師不足対策や中小企業対策などに予算が配分される見通しです。

大詰めを迎えている来年度予算案の編成作業で、麻生総理大臣が指示する３３００億円余りの「重要課題推進枠」の配分が２２日、内示されるのを前に、自民・公明両党の政務調査会長が中川財務・金融担当大臣に雇用対策や医師不足対策などに予算を重点的に確保するよう要請しました。

国が建設を計画している滋賀県の大戸川ダムと熊本県の川辺川ダムは、地元の知事らが反対しているなかで工事を進めることはできないとして、２０日に内示された来年度予算の財務省原案にダム本体の事業費は盛り込まれませんでした。

財務省原案の一般歳出について、主な分野を見てみます。▽厚生労働省が所管する社会保障費は２４兆５９１７億円と、今年度当初予算に比べておよそ１３％の大幅な増加となり、一般歳出の半分近くを占めました。これは社会保障費の伸びを２２００億円抑制するという方針が見直され、抑制額が２３０億円にとどまったこと、基礎年金の国の負担割合を２分の１に引き上げることなどが主な要因です。▽公共事業費は、道路特定財源の一般財源化に伴い特別会計からおよそ７０００億円が加わることから、今年度当初予算よりおよそ４％増加して７兆２０９億円となります。▽防衛費は、米軍再編経費が大幅に増加する一方で、防衛装備品の調達方法を見直すなどのコスト削減を進めた結果、４兆７７４０億円と今年度当初予算より０．１％減りました。

景気が急激に悪化するなか、雇用対策のための支出や基礎年金の国の負担の増加で、一般会計の総額が８８兆５４００億円余りと過去最大の規模となる来年度予算の財務省原案が、２０日朝の臨時閣議に提出されました。

国内の鉄鋼メーカーの先月の粗鋼生産は、自動車向けなどの需要が急速に落ち込んだため、前の年と比べて１０年ぶりの大幅な減少幅となりました。

ヨーロッパの最大の航空機メーカー、エアバス社が造る超大型旅客機の導入を検討していた全日空は、世界的な金融危機で航空需要が急激に落ち込んでいることなどから、導入の判断を当面、延期することになりました。

アメリカ政府が、経営危機に陥っている大手自動車メーカーに大規模なつなぎ融資を実施する救済策を発表したことについて、日本の自動車メーカーは、アメリカの自動車市場を一段と冷え込ませる事態がひとまず避けられたと受け止めています。