政府は今月の月例経済報告で、日本の景気について「急速に悪化している」と下方修正しました。月例経済報告が下方修正されるのは４か月連続で、ＩＴバブル崩壊の影響を受けた平成１３年以来のことになります。

岡山県倉敷市にある三菱自動車工業水島製作所は、世界経済の悪化で自動車の販売不振が続いていることを受けて、来月、乗用車の製造ラインの操業を７日間だけとする異例の生産調整を行うことになりました。

北洋銀行を傘下に持つ「札幌北洋ホールディングス」が改正金融機能強化法に基づいて公的資金の投入を申請する検討に入ったことについて、中川財務・金融担当大臣は「地域経済にとって非常によいことだ」と述べ、ほかの金融機関でも活用を検討する動きが広がることに期待感を示しました。

トラック運送大手の西濃グループは、景気悪化で国内の荷動きが急激に減る中、競争力を強化するため、西武グループの中堅の運送会社「西武運輸」を買収すると発表しました。

世界的な金融危機で株価が大幅に値下がりしたことなどから、去年末の時点の国内の投資信託の残高は、６年ぶりに減少に転じ、減少した額は２７兆円余りとこれまでで最大となりました。

通貨ユーロを導入しているヨーロッパ経済圏のことしのＧＤＰ・域内総生産の伸び率は、世界的な景気の悪化から工業生産や個人消費がさらに停滞するとして、これまでの０．１％からマイナス１．９％へと大幅に落ち込む見通しになりました。

景気の急激な悪化で個人消費が冷え込むなか、都内に店舗を持つしにせデパートの「松屋」がことし２月期の決算で最終赤字に陥る見通しになるなどデパート各社の間で業績の悪化が広がっています。

全日空と日本航空は、世界的な景気悪化でビジネス客を中心に利用者が急激に減少していることから、これまで拡充を進めてきた中国やインドなどの新興国向けの路線について、緊急措置として休止や減便などの見直しを行うことになりました。

世界的な金融危機の影響で消費が冷え込むなか、中国政府は２０日から小型車の購入の際にかかる税金を半減して急減速している自動車販売のてこ入れを図ることになり、小型車に力を入れる日本の自動車メーカーにとって追い風となりそうです。

大手電機メーカーの「パナソニック」は、ノートパソコンなどに使われるリチウムイオン電池の分野は、厳しい経済情勢下でも高い成長が見込まれるとして、およそ１０００億円を投じて新しい工場を建設することになり、１９日に大阪市で起工式が行われました。