日銀は、先週末アメリカで金融安定化法が成立したにもかかわらず、週明けの６日も金融機関が資金をやりとりする短期金融市場で外資系の金融機関が資金を確保することが難しい状況が続いているため、６日午前、１兆円の資金を市場に供給しました。日銀による大量の資金供給はアメリカの証券大手「リーマン・ブラザーズ」の経営破たん以降、休日をはさんで１４日連続となります。

世界的な金融不安の影響で経営危機に陥っているドイツの金融機関「ヒポ・リアル・エステート」の救済問題で、ドイツ政府と銀行団は、最大で５００億ユーロ、７兆２５００億円の融資枠を設けて緊急融資をし、破たんを防ぐことで合意しました。一方、今回の問題で国民の不安が高まったことから、メルケル首相は、金融機関が破たんした場合、個人の預金を政府が全額保護する方針を初めて示しました。

今年度上半期の国内のゲーム市場の規模は、学習型のゲームなどに引っ張られる形でこれまで急速に伸びてきた家庭用のゲーム機の販売が落ち込んだことなどから、４年ぶりに前の年の同じ時期を下回りました。

国内で自動車の販売不振が続くなか、メーカーの間では、新しいモデルの発売を正式に発表する前に事前の試乗会を開くなどして消費者の関心を高め、販売のてこ入れにつなげようという動きが広がっています。

世界的な金融不安の影響で経営危機に陥り、ドイツ政府と銀行団が、日本円で５兆円を超える借り入れ保証をして救済することになったドイツの金融機関「ヒポ・リアル・エステート」は、４日、一部の金融機関が緊急融資の合意を撤回したため、救済が白紙に戻ったことを明らかにしました。

自動車の販売不振が続く先進国とは対照的に、これまで急激な伸びを見せていた中国やインドなどの新興市場で、このところ、販売が伸び悩みの兆しを見せ始め、日本の自動車メーカーは現地生産を減らすなど経営の見直しを迫られています。

原油価格の高止まりが続くなか、日本航空は、国内線の採算性を高めるため小型で運航コストの低いブラジル製の旅客機を日本の航空会社で初めて導入することになり、ブラジルで１号機の引き渡しを受けました。

アメリカで金融安定化法が成立したことについて、中川財務・金融担当大臣は、４日朝、記者団に対し「今のアメリカや世界の金融情勢の中で議会下院が法案を可決したことはプラスに働くと思う。成立した法律には不良資産の買い取りや減税などが盛り込まれており、高く評価したい。今月開かれるＧ７＝先進７か国の財務相・中央銀行総裁会議も含めて、今後、よい方向に作用することを期待する」と述べて、金融安定化法の成立を高く評価する考えを示しました。

事実上の公的管理下にあるアメリカ最大手の保険グループ「ＡＩＧ」が経営再建のために売却する方針を固めた「アリコ」など日本の生命保険３社について、ドイツやフランスの大手など内外の保険会社が買収に向けた準備に入っていることがわかりました。

アメリカで金融安定化法が成立したことについて、政府・日銀は、金融市場の動揺を抑えて世界経済の安定につながるものと歓迎しています。