大手銀行の「あおぞら銀行」は、世界的な金融危機の影響で運用していた金融商品に多額の損失が生じたため、ことし３月期の決算で最終的な損益が２０００億円近くの赤字になる見通しとなり、業績悪化の責任をとってフェデリコ・サカサ社長が１０日付けで辞任しました。

世界各国で原子力発電所の建設計画が相次ぐなか、「東芝」や「東京電力」などが燃料となるウランを安定的に確保しようとカナダにある世界有数のウラン鉱山会社にあわせて２００億円を共同出資し、筆頭株主となることがわかりました。

自動車の販売の急激な落ち込みによって業績が悪化している自動車メーカーの間では、管理職を対象とした賃金カットを新たに決めるなど、人件費を削減する動きが広がっています。

食料以外の原料で作るバイオ燃料の実用化に向けて、石油会社や自動車メーカーが共同研究に乗り出すことになりました。今月下旬に研究組合を設立し、イネ科の植物などについて、育成から燃料の生産までの一連の技術の研究を進めることにしています。

日産自動車は、販売の急激な落ち込みで、ことし３月期の決算でグループ全体で２６５０億円の最終赤字に転落する見通しとなり、従業員の数を国内の１万２０００人を含むあわせて２万人を削減する計画を明らかにしました。

携帯電話やＰＨＳの去年の出荷台数は、前の年に比べて２０％近く減少し、景気の悪化で携帯電話市場も冷え込みが鮮明になっています。

去年の日本の「経常収支」は、資源価格の高騰で輸入額が過去最大となる一方、世界経済の悪化で輸出額が７年ぶりに減少したため、黒字額が前の年に比べて３４．３％減り、昭和６０年以降、最大の減少となりました。

今月１６日に発表される去年１０月から１２月までのＧＤＰ・国内総生産は、輸出の急激な減少などで年率に換算した伸び率が１０％以上のマイナスになるという民間の経済研究所などの予測がまとまりました。１０％以上のマイナスになれば、石油危機直後の昭和４９年以来、３４年ぶりのこととなります。

自前の通信網を持つ携帯電話会社が、新たに他社の回線も借りてデータ通信サービスを拡充する動きが相次ぎ、回線を持たない異業種の企業が新規参入する妨げにならないか懸念する声も出ています。

厳しい販売不振に陥っているトヨタ自動車やホンダなど乗用車メーカー７社の今年度の世界での自動車の販売台数は、前の年度の販売実績を１３％余り下回る規模に縮小する見通しとなっています。