８日の東京株式市場は、アメリカ発の金融危機に端を発した実体経済悪化への懸念から午後に入って一段と売り注文が膨らみ、日経平均株価は値下がり幅が、一時、５００円を超えました。

８日の東京外国為替市場は、金融危機が長期化しアメリカの実体経済が一段と悪化するのではないかという懸念からドルを売る動きが広がり、円相場は１ドル・１０１円台とおよそ半年ぶりの円高水準まで値上がりしています。

８日の東京株式市場は、７日のニューヨーク市場で平均株価が５００ドル以上値下がりし、アメリカ発の金融危機に端を発した実体経済悪化への懸念から世界的な株安の連鎖に歯止めがかからない状態が続き、日経平均株価は大きく値下がりして７日に引き続き１万円を割り込んでいます。

アメリカ発の金融危機が世界的な広がりを見せるなか、ドイツの自動車メーカーが工場の一時操業停止など生産調整の動きを強め、金融危機の影響はヨーロッパの実体経済にも波及しています。

アメリカの中央銀行にあたるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会のバーナンキ議長は、金融危機の影響でアメリカ経済の低迷は長期化し、今後の見通しも悪化しているとして金融政策を見直し金利の引き下げも検討する考えを示しました。

アメリカの中央銀行にあたるＦＲＢ・連邦準備制度理事会は、金融危機で金融市場の資金が滞っている問題に対処するため、企業が発行する社債を買い取る制度を新たに設けると発表しました。

ＩＭＦ＝国際通貨基金は、アメリカのサブプライムローン問題をきっかけとした世界の金融機関の損失があわせて１兆４０００億ドル、日本円にしておよそ１４３兆円に上るという見通しを発表し、各国の金融当局に対し銀行に資本を注入するなどの積極的な関与を求めました。

ニューヨーク株式市場は、アメリカの金融危機が世界経済を一段と悪化させることへの懸念が強く、平均株価は５００ドル以上値下がりして終わり値は５年ぶりに９５００ドルを割り込みました。

日経平均株価が一時、１万円を割り込むなど世界的な株安の連鎖に歯止めがかからないなか、株式を運用している年金への影響が懸念されています。

日米財界人会議は最終日の７日、アメリカ発の金融危機の世界経済への影響を最小限にとどめるためにアメリカ政府に対して、日本の不良債権問題への取り組みを教訓に早急に対策を講じるよう求める共同声明を取りまとめました。