アメリカ最大手の銀行「シティグループ」系列の証券大手「日興コーディアル証券」は、希望退職者の募集のほか、来年から役員を５人減らすことを明らかにし、世界的な金融危機による「シティグループ」の経営悪化に伴って、今後も日本国内の系列各社では、いっそうのコスト削減が課題となりそうです。

大手金融グループの「中央三井トラスト・ホールディングス」は、世界的な金融危機の影響で、収益が低迷するなかでも公的資金の返済を計画どおり進めるため、３００億円規模の資本増強を行う方針を固めました。

政府系の金融機関が中小企業を対象に行っているアンケート調査で、今後の売り上げの見通しについて「減少する」と答えた企業が今月は大幅に増えて、比較できる統計のある昭和５０年以来、過去最悪の水準に落ち込みました。

東京都の出資で設立され経営再建を進めている新銀行東京は、現在参議院で審議されている金融機能強化法の改正案による公的資金投入を申請しないことを決めたうえで、参議院の委員会が要請している銀行幹部への参考人質疑を断りました。また、石原知事も「出席する理由はない」として、参考人質疑を断る意向を示しました。

三菱自動車工業は、世界経済の悪化によって自動車の販売不振が続いているため、車の減産を拡大するとともに、国内の工場で働く期間従業員と派遣社員あわせて１１００人を年内に削減することを決めました。
　　　　　　　　　　

主な生命保険会社のことし９月の中間決算は、金融危機の拡大で株価が急落した影響で、各社とも保有する株式の含み益が大幅に減少し、株価の動向しだいでは、各社の財務内容が今後さらに悪化することが懸念されます。

国土交通省は、自動車の交通量が今後は減少も見込まれるとする新しい予測がまとまったことを受けて、道路事業を厳格に評価することなどを盛り込んだ向こう５年間の道路の中期計画をまとめることになりました。

「三洋電機」の株式を買い取って子会社化する方針を決めた「パナソニック」は、三洋の大株主の金融機関に対して、一株当たりの買いつけ価格を提示しましたが、金融機関側は金額が低すぎるとして強く反発しており、今後の交渉は難航しそうです。

大手電機メーカーの「パナソニック」は、世界経済の急激な減速の影響で、デジタル家電の販売が低迷し、年末商戦の見通しも厳しいことから来年３月期の営業利益が当初の予想より３０％以上減少するとして、業績予想を大幅に下方修正する方針を固めました。

日本商工会議所の岡村会頭は、２６日の記者会見で、このところ自動車メーカーなどで派遣社員などを中心に人員を減らす動きが広がっていることについて、「極力、雇用維持に努めるべきだと思う」と述べ、人員削減は極力抑えるべきだという考えを明らかにしました。