景気の後退でビール系飲料の販売が伸び悩むなか、メーカー各社は販売の底上げを図ろうと第３のビールでも糖質を少なくするなど新たな特徴を持たせた低価格の商品を相次いで投入しています。

日銀は厳しさを増している企業の資金繰りを支援するため、今週中にも臨時の金融政策決定会合を開いて、資金需要が一段と高まる年末から年度末にかけて、金融機関に対し貸し出しに必要な資金を融通する制度を１０年ぶりに導入する方向で検討することになりました。

原油価格の下落傾向が続くなか、ＯＰＥＣ・石油輸出国機構がエジプトのカイロで臨時の会合を開き、さらに生産量を減らすかどうか協議しましたが、１１月から始めた減産の効果を見極めるべきだなどとして、生産量の維持を決め、追加の措置については、先送りしました。

金融危機で経営が悪化しているアメリカ最大手の銀行の「シティグループ」は、日本にある傘下の「日興シティ信託銀行」を売却する方針を固めました。日本円で４兆円余りに上る公的資金の受け入れで経営再建を目指すシティグループの日本の事業にも、金融危機の影響が広がり始めました。

自動車メーカーの「スズキ」は、ヨーロッパでの急速な販売の落ち込みで、現地の生産拠点となっているハンガリーの工場で減産に踏み切ることを決め、来年２月までに正社員１２００人を解雇することになりました。

アメリカの証券大手「リーマン・ブラザーズ」の経営破たんで金融市場が一段と混乱し、国内の金融機関が保有している証券化商品にことし９月までの３か月で新たに発生した損失は７０００億円に上って、前の３か月の５倍に拡大したことがわかりました。

政府の経済財政諮問会議は、消費税率の引き上げで得られる財源はすべて社会保障の給付に充てることなどで一致し、政府・与党が年内に取りまとめる税制改革の「中期プログラム」に反映させるよう、与党の税制調査会などと調整に入ることにしています。

政府税制調査会は、来年度の税制改正について、景気対策の減税措置は一定の期間に限るとともに、政府・与党が年末までに策定する税制改革の中期プログラムでは消費税率の引き上げなどの実施時期を明らかにするよう求める答申を麻生総理大臣に提出しました。

東京に本社がある中堅の不動産会社、「モリモト」が世界的な金融危機の影響で、マンションの売れ行きが急激に悪化して経営に行き詰まり、２８日、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請しました。負債総額は１６００億円余りに上るということです。

仕事を求めている人１人に対し、企業から何人の求人があるかを示す、先月の有効求人倍率は０．８０倍で、世界的な金融危機の影響もあり、９か月連続して前の月を下回りました。