ことし８月の日本の「貿易収支」は、原油や石炭など資源価格の高騰の影響で、輸入額が輸出額を上回り、２年７か月ぶりに２３６０億円の赤字となりました。

１４日のニューヨーク株式市場は、アメリカ政府が、金融機関の資本増強のための公的資金の投入を決めたことで朝方、株価が大幅に値上がりしましたが、その後は景気の先行きへの厳しい見方などから売り注文が増え、結局、平均株価は７０ドル余り値下がりしました。

アメリカ政府は、総額２５００億ドル日本円にして２５兆円余りに上る公的資金を国内の大手金融機関の資本増強のために投入することを柱とする金融危機対策を発表し、金融不安の収束に向けて政府が直接乗り出す姿勢を鮮明にしました。

アメリカ最大手のシティグループなど９つの金融機関は、政府が１４日発表した総額２５００億ドルの公的資金投入を柱とする金融危機対策に基づき、正式に公的資金の投入を申請することを発表しました。

アメリカ政府は、総額２５００億ドル、日本円でおよそ２５兆円あまりの公的資金を国内の大手金融機関の資本増強のために投入することを柱とする金融危機対策を発表しました。

アメリカのブッシュ大統領は、日本時間の１４日夜、声明を発表し、最大７０００億ドルの公的資金を投入できる金融安定化法を活用して国内の大手金融機関への公的資金の投入を行うことを決めたことを明らかにしました。

１４日のヨーロッパの株式市場は、アメリカが金融機関の資本増強のための公的資金の投入について本格的な検討に入り、金融システム安定への期待感から、前日に続いてすべての市場で株価は大きく値上がりして取り引きが始まっています。

先月の消費動向調査は、ガソリン価格が値下がりしているため、消費者心理の先行きを示す指数が半年ぶりに改善しました。しかし、今回の調査はアメリカ発の金融危機の前に実施されており、内閣府は、今後の指数の動向を見極める必要があるとして「消費者心理は悪化している」という判断を維持しました。

１４日は株価が回復し円相場も値下がりしましたが、中小企業では金融機関から資金を借りにくい状況や原材料の高騰が続いて厳しい経営を強いられているところがあり、東京商工会議所の相談窓口には、中小企業の経営者から資金繰りに関する相談が多く寄せられています。

農薬に汚染されたコメが不正に転売された事件を受けて、農林水産省は、有害な「カドミウム」が検出された国産米についても焼却処分にし、市場には流通させないことになりました。