３日の東京株式市場は、２日のニューヨーク市場で金融不安が再び高まって株価が急落し、７０００ドルの大台を大きく下回ったことから取り引き開始直後からほぼ全面安の展開となって株価は値下がりし、東証株価指数・トピックスはバブル崩壊後の最安値を更新しました。

アメリカ最大手の保険グループ「ＡＩＧ」の赤字が巨額に膨らみ、あらためてアメリカ政府の追加支援を受けることになったことについて、ＡＩＧの日本法人は「日本の保険契約の内容や保険金などの支払いに影響はない」としています。

ニューヨーク株式市場は大手銀行シティグループが事実上公的管理のもとに入ったのに続いて、大手保険グループＡＩＧが巨額の赤字を計上したことから金融不安が再び高まり、平均株価は一気に７０００ドルの大台を割り込み終値はおよそ１１年１０か月ぶりに６８００ドルを下回りました。

２月の大手デパートの売り上げは、「高島屋」と「大丸」が衣料品などの販売不振でおよそ１１年ぶりの落ち込みとなるなど、景気の急激な悪化による消費の冷え込みに歯止めがかからない状況が続いています。

ことしの１月の国の税収は、世界的な金融危機の影響で株価が大きく下落し、株式の売却益に掛かる所得税の税収が大幅に減ったことなどから前の年の同じ月を１０パーセント余り下回りました。世界的な経済の悪化によって企業の大幅な業績悪化が次々に明らかになっており、さらに税収が減るという見方も出ています。

事実上の公的管理のもとで、経営再建中のアメリカ最大手の保険グループ「ＡＩＧ」が、去年１２月までの３か月の決算で、日本円でおよそ６兆円の巨額の赤字に陥り、アメリカ政府は、最大でおよそ２兆９０００億円の追加の金融支援を行うと発表しました。また、アリコなど一部の保険事業については、金融当局の監督下に置かれることになりました。

事実上の公的管理のもとで経営再建中のアメリカ最大手の保険グループ「ＡＩＧ」は、政府から３００億ドル、およそ２兆９０００億円の追加的な金融支援を受けるとともに、生命保険のアリコなど保険事業の一部を政府に譲渡することで合意したと欧米のメディアが伝えました。

去年１０月に経営破たんした「大和生命」はアメリカの生命保険大手、「プルデンシャル」の支援を受けて経営の再建を進めることが正式に決まりました。

大手鉄鋼メーカーの新日鉄と住友金属は、将来的に需要の拡大が見込めないとして、ステンレス製の鋼管をつくる両社の事業をことし７月に統合し、生産体制の集約を図ることになりました。

先月、国内で販売された軽自動車を除く新車の台数は２１万８０００台余りと、前の年の同じ月を３２．４％下回り、減少率は第１次石油危機の影響を受けた昭和４９年５月以来およそ３５年ぶりの記録的な落ち込みとなりました。２０％を超える落ち込みは去年１１月以来４か月連続のことです。