週明けのニューヨーク株式市場は、金融システムの安定化に向けて各国が相次いで具体策を打ち出していることに加え、アメリカで新たな景気刺激策が出されることへの期待感も出て、平均株価は、先週末に比べ４００ドル以上の大幅な上昇になり、９０００ドル台を回復しました。

世界的な金融危機への日本の対応策として、政府・与党が検討している「金融機能強化法」の改正案の骨子が明らかになり、金融機関に公的資金を投入する際、原則、経営責任を問わない一方で、中小企業向けの融資の着実な実行を求めることがわかりました。

政府は、今月の月例経済報告で、アメリカの金融危機をきっかけとした世界経済の減速が、日本の輸出や生産などにも影響を与えているとして、景気判断を「弱まっている」という表現に改め、２か月ぶりに下方修正しました。

週明けの２０日の東京株式市場は、外国為替市場でいくぶん円安が進んだことから、輸出関連など幅広い銘柄に買い注文がふくらんで、日経平均株価は３００円以上値上がりし、９０００円台を回復しました。

中国のことし７月から９月までの第３四半期のＧＤＰ＝国内総生産は、前の年の同じ時期に比べて９％の伸びと、ひとけた成長となり、中国の景気の減速傾向が強まっています。

日本経団連と連合の意見交換が２０日朝に開かれ、国際的な金融不安が広がるなか、連合側は、人件費や設備投資の削減が行き過ぎれば景気を一段と悪化させるとして、企業側に慎重な対応を求めました。

鉄鋼製品に対する需要が高まっていた影響で高値が続いてきた鉄スクラップは、世界的な経済の減速を反映して、このところ急激に値下がりしています。

企業の倒産で融資の焦げ付きが増えたり、保有する株式の値下がりで損失が出たりしたことによって、全国の地方銀行の間で、ことし９月期の中間決算の見通しを下向きに修正するところが相次いでいます。

アメリカ発の金融危機などの影響で、世界のヘッジファンドが投資家から預かった資産が９月の１か月間だけで８００億ドル、日本円でおよそ８兆円も減少したとみられることが明らかになりました。

１７日のニューヨーク株式市場は、この日発表された先月・９月の住宅着工件数が大幅に悪化したことから売り注文が増え、平均株価は１２０ドル余り値下がりしました。