ことし７月から９月までのＧＤＰ＝国内総生産の改定値は、企業の設備投資が落ち込んだことなどから、「年率」に換算した伸び率が１．８％のマイナスで２期連続のマイナスとなり、先月の速報段階よりも１．４ポイント下方修正されました。

来年の春闘に臨む経営側の指針となる日本経団連の報告書は、経営側として強く打ち出そうとしていた「雇用の安定」について、原案では「最優先」としてきた表現から「努力することが求められる」とする表現に後退させたことがわかりました。

週明けのニューヨーク株式市場は、経営危機に陥っているアメリカの大手自動車メーカー３社に対する金融支援が議会で承認されるのではないかという期待から、平均株価がおよそ１か月ぶりに９０００ドルを回復しました。

全国の地方銀行が、ことし９月の中間決算で処理した不良債権の額は、景気の後退で中小企業の倒産などが相次いだことから、去年の同じ時期に比べて４０％余り増え、貸し出しに占める不良債権の割合も、６年ぶりに増加に転じたことが分かりました。

金融危機の影響でアメリカ国内で自動車の販売台数が急激に落ち込んでいることから、トヨタ自動車が北米の５つの工場で生産の休止日を最大で１０日間追加するなど、日本メーカーは生産調整の動きを一段と強めています。

日本経団連の御手洗会長は、８日の記者会見で、多くの企業が派遣社員など非正規雇用の削減に踏み切っていることについて、「世界的に景気が急激に落ち込んでいるため、苦渋の選択として雇用調整を行っていると思う」としたうえで、景気を回復させることが雇用対策になるという考えを強調しました。

ことしに入ってから先月末までの企業倒産は１万１５００件余りと、すでに去年１年間の倒産件数を上回り、景気の急速な悪化で、中小企業を中心に倒産の増加傾向に歯止めがかからない状況となっています。

ことし１０月の日本の経常収支は、資源価格の高騰によって輸入額が増える一方で、金融危機による世界経済の減速を受けて輸出額は減少に転じ、黒字額が去年の同じ月を８か月連続で下回りました。

新しい技術を開発するため複数の企業が共同で設立する「技術研究組合」について、経済産業省は、これまでできなかった新技術の実用化を進められるよう業務の範囲を拡大させることになりました。

ＷＴＯ＝世界貿易機関の自由化交渉は、今月中旬にも開催される予定の閣僚会合を前に、農業分野の議長が６日、大枠での合意案を示しましたが、例外的に高い関税が認められる農産品の「重要品目」は、日本が求める半分の水準に限られ、政府は厳しい交渉を迫られることになります。