ニューヨーク株式市場は、オバマ大統領が経営危機に陥っているアメリカの自動車メーカーＧＭ＝ゼネラル・モーターズとクライスラーの支援にあたり、破産法の適用も辞さない考えを示したことで、経済に与える影響が大きいとの受け止めが広がり、平均株価は一時、３００ドル以上値下がりしました。

フランス最大手の自動車メーカー、プジョー・シトロエン・グループ（ＰＳＡ）は２９日、金融危機の影響で業績が大幅に悪化していることを受けて、ＣＥＯ＝最高経営責任者の交代を決めました。

経営危機に陥っているアメリカ最大手の自動車メーカー、ＧＭ＝ゼネラル・モーターズは、ワゴナー会長が辞任することを正式に発表し、政府からの追加の金融支援を受ける代わりに経営責任を取る形となりました。

企業の生産活動を示す２月の鉱工業生産は、自動車などの生産が引き続き減少していることなどから前の月を９％余り下回り、５か月連続のマイナスになりました。

４月から、燃費のよい自動車は購入の際にかかる税負担が減免されることになり、自動車メーカーの間では、減税の対象になる車種を増やすなど、販売不振の打開を目指す動きが活発になっています。

向こう３か月間の国内の鉄鋼の生産量は、景気の悪化で企業の設備投資が依然冷え込んでいる影響などから、４０年ぶりの低い水準が続く見通しです。

ロシア極東サハリンでの大規模なエネルギー開発プロジェクト「サハリン２」は２９日、初めてＬＮＧ＝液化天然ガスの輸出を日本に向けて行いました。

自動車メーカー各社は、販売不振による減産に伴って今月末にかけて仕事を失う非正規労働者の再就職を支援するため、資格取得を指導するなどの対応を強化しています。

深刻な世界経済の悪化を食い止めようと、主要２０か国の首脳が集まる金融サミットが来月２日にロンドンで開催されます。サミットでは、金融危機で財政難に陥った国への支援を機動的に行えるよう、ＩＭＦ＝国際通貨基金など国際金融機関の資金的な基盤を大幅に拡大することで合意する見通しです。

アメリカのオバマ大統領は、国内の主要な金融機関の首脳らをホワイトハウスに招き、不良資産の処理や金融機関に対する監督体制の強化などについて協力を求めました。