アメリカの中央銀行にあたるＦＲＢ・連邦準備制度理事会は、２８日、金融政策を決める公開市場委員会を開き、「政策金利」を０から０．２５％の間に目標を据え置くとし、事実上のゼロ金利政策を維持することを決めました。また、金融市場への資金供給を増やす量的緩和策を継続するため、必要に応じて長期国債を買い入れる用意があることを明確に示しました。

ＩＭＦ・国際通貨基金は最新の「世界経済見通し」を発表し、ことしの世界全体の成長率は０．５％と、第２次世界大戦後最悪の水準になるほか、日本の経済成長もマイナス２．６％にまで大幅に落ち込むという見通しを示しました。

ＩＬＯ＝国際労働機関は、金融危機の影響で世界の失業者の総数がことし２億３０００万人に達し、失業率も世界の平均で７％を超える可能性があると指摘しました。ＩＬＯでは「各国の政府が協調し、若者や女性など弱い立場にある労働者をサポートする手だてを取る必要がある」としています。

大手金融グループ「三井住友フィナンシャルグループ」の去年４月から１２月までの決算は、融資の貸し倒れや、保有する株式などの値下がりに伴う損失の処理が膨らんだため、最終的な利益が前の年を７０％余り下回る大幅な減益となりました。

金融危機で東京株式市場が低迷するなか、東京証券取引所は、国内外の新興企業を呼び込むため、上場基準を緩和した新市場「ＴＯＫＹＯ　ＡＩＭ」をことし４月にも設立することになりました。

金融機関の貸し渋りが問題となっていた１０年前の日銀の金融政策決定会合の議事録が公開され、金融機関への資金供給の手段を拡大して企業の資金繰りを支援すると日銀の財務が悪化するとの懸念が相次いでいたことが明らかになりました。

世界的な景気の悪化を受けて、鉄鋼大手の住友金属は減産の規模を大幅に拡大し、計画の２倍近い１００万トン余りまで引き上げる方針を固めました。

世界的な金融危機で巨額の赤字に陥った証券最大手の「野村ホールディングス」は、傘下のインターネットの証券会社を子会社に統合させて個人向けの業務を強化するとともに、不採算の事業の縮小や撤退で経営の建て直しを進めることになりました。

ＮＥＣの子会社で、電子部品を製造している「ＮＥＣトーキン」は、業績の悪化から栃木県などにある国内３つの製造拠点を閉鎖し、早期退職を募集することで正社員４５０人程度の人員削減を行う方針を明らかにしました。

食料や農業の政策に関する向こう１０年間の新たな基本計画を策定するため、農林水産省は、２７日、外部の有識者で作る審議会を開き、コメの生産調整、いわゆる「減反政策」をはじめとするコメ政策の見直しなどの検討に入りました。