１２日の東京株式市場は株価の下落に歯止めがかからず、東証株価指数・トピックスは、１０日に付けたバブル崩壊後の最安値を更新しました。

アメリカのガイトナー財務長官は、今週末に開かれるＧ２０＝主要２０か国の財務相・中央銀行総裁会議で、財政出動を伴う景気対策や金融機関に対する規制改革を、各国が協調して行うよう呼びかけていく考えを示しました。

損害保険大手の「損害保険ジャパン」と「日本興亜損害保険」は、経営環境が厳しさを増すなか、規模の拡大や効率化を図るため、来年春をめどに経営統合する方針を固めました。損保業界の再編は、「三井住友海上グループホールディングス」などが経営統合で合意したのに続くもので、大手損保は３グループに集約されることになりました。

先月のビール系飲料の出荷量は、景気の悪化で消費者の節約志向が強まっていることを反映して価格の安い「第３のビール」が初めて３０％を超え、これまでで最も高くなりました。

企業の設備投資の先行きを示す主な機械メーカーのことし１月の受注額は、世界的な景気の悪化で前の月に比べて３％余り減少し、今の形で統計を取り始めて以降、初めて４か月連続の減少となりました。

不動産市況の急激な悪化で、東京に本社がある大手不動産投資ファンドの「パシフィックホールディングス」が資金繰りに行き詰まり、東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請しました。グループ全体の負債総額は１９４０億円に上り、今年度の大型倒産では４番目の規模です。

ことし１月に経営が破たんした北海道のしにせデパート「丸井今井」の再建を支援するスポンサーとして、大手デパートの「高島屋」に続き、「三越伊勢丹ホールディングス」も名のりをあげ、両社の争奪戦が今後、本格化しそうです。

中国の先月の新車の販売台数は、車の購入にかかる税金の引き下げの効果が出たことなどから、前の年の同じ月と比べて２０％以上伸びて８０万台を超え、２か月連続してアメリカを上回り、世界一となりました。

金融庁は、企業の資金需要が増す年度末に向けて金融機関に十分な資金供給を促すため、来月から金融機関を対象に異例の特別検査に乗り出し、中小企業などに貸し渋りや貸しはがしを行っていないかどうか、調査することになりました。

与謝野財務・経済財政担当大臣は参議院予算委員会で、小泉内閣での政府系金融機関の民営化などの政策金融改革について、「不況が来ないことを前提とした制度論で、まちがいだったと思っている」と述べ、当時の改革は誤りだったという認識を示しました。