先月、２月の全国のスーパーの売り上げは、景気の悪化で消費者の節約志向が強まり、食料品や衣料品の販売が振るわなかったことから、前の年の同じ月を３か月連続で下回って１８年ぶりに１兆円を下回りました。

アメリカ財務省は、金融機関の経営の足かせとなっている不良資産を切り離すため、財務省と民間の投資家が官民合同で基金を設立し、金融機関から最大１兆ドル規模、日本円にして１００兆円近くの不良資産を買い取ることで金融危機の抜本的な解決を図っていくと発表しました。

ニューヨーク株式市場は２３日、アメリカ政府が、金融機関が抱える不良資産の買い取り策を発表したことで、金融不安が和らぐとの見方が広がり、平均株価の終値は５００ドル近く上昇しました。

金融危機で欧米の投資ファンドの活動が世界的に停滞する傾向にあるなかで成長市場であるアジアへの投資を拡大するため、証券大手、大和証券グループは、コンサルティング会社と共同でアジアの現地企業やアジアに進出を目指す日本企業に投資するファンドを新たに設立することになりました。

国土交通省が発表したことしの地価公示によりますと、景気の急激な悪化で、全国の土地の平均価格は、３大都市圏をはじめ全国のほぼすべての地点で値下がりし、住宅地と商業地ともに３年ぶりに下落に転じました。

世界的に水不足が深刻化するなかで、産学官でつくる「民間活力開発機構」は、大量の電力を使用することからこれまで実用化できなかった小型の浄水装置を開発し、今後、中東やアジア向けにも販売していくことになりました。

「三菱東京ＵＦＪ銀行」は、景気が急激に悪化するなか、収益力を高めるため、今後３年間で、地域が重なっている店舗およそ５０か所を削減するとともに、２００か所以上のＡＴＭ＝現金自動預け払い機のコーナーを減らす合理化計画をまとめました。

金融危機で損失を抱えた個人投資家から「金融商品の説明が不十分だ」という苦情が増えていることなどから、個人投資家から相談を受けてトラブルを解決するＮＰＯ法人を証券関連の業界が共同でこの夏にも設立することになりました。

世界的な景気悪化が続くなか、ＥＵ＝ヨーロッパ連合は東ヨーロッパ諸国で通貨の急落などによる財政危機が広がる恐れもあるとして、独自に設けている緊急融資の上限をこれまでの２倍に引き上げることを決めました。

厳しい雇用情勢を受けて、麻生総理大臣は、２３日に日本経団連の御手洗会長や連合の高木会長と会談し、いわゆる政・労・使が一体となって、雇用の安定や創出に取り組むことで合意する見通しです。