メキシコで豚インフルエンザの感染が拡大していることを受けて、「日立製作所」は現地に駐在している社員の家族と出張者に対して帰国するよう指示を出したほか、多くの日本企業がメキシコへの出張を当面取りやめることを決めました。

政府は２７日朝の臨時閣議で、新たな経済対策を実施するため、１０兆８０００億円余りに上る国債を追加発行して財源を手当てすることを盛り込んだ補正予算案を決定し、国会に提出しました。

与謝野財務・経済財政担当大臣は、２７日の臨時閣議で、景気が予想以上に悪化していることから、これまで０％としていた今年度の経済成長率の見通しを、過去最悪のマイナス３．３％に下方修正したことを正式に報告しました。

日銀は、今月末に開く金融政策決定会合で、今年度の経済成長率の最新の見通しを示しますが、設備投資や個人消費などの内需が一段と冷え込むことが予想されるとして、これまでのマイナス２％の予測から、マイナス３％から４％程度に下向きに修正する方針です。

業績が悪化している、半導体大手の「ＮＥＣエレクトロニクス」と「ルネサステクノロジ」は、来年４月の経営統合に向けて交渉に入ることで基本合意し、２７日、正式に発表します。統合後の新会社は、世界第３位の半導体メーカーとなります。

旅行会社の間では、メキシコ行きのツアーを中止する動きが相次いでいます。このうち「ＪＴＢ」は、２７日以降に出発するメキシコ行きのツアーを当面の間、すべて中止することを決めました。

旅行会社の中には、メキシコ行きのツアーを中止する動きが出始めています。国土交通省は、日本旅行業協会に対しメキシコへの旅行客に注意を促すよう呼びかけています。

「デニーズ」などを展開する「セブン＆アイ・フードシステムズ」は、採算が見込めない全国の７０の店舗を当初の計画より１年前倒しで閉鎖する方針を固め、売り上げ低迷が続くなか、大手のファミリーレストランの間で、店舗の統廃合の動きが一段と加速しています。

世界的な景気悪化の深刻な影響を受けているスペインでは、失業率がＥＵ＝ヨーロッパ連合で最悪の１７パーセントを超えたことが明らかになりました。スペインの中央銀行は、失業率が来年には２０パーセント近くに達するという見通しも示しています。

主要８か国の経済界のリーダーが参加する「Ｇ８ビジネスサミット」が２４日、イタリアで開かれ、経済危機を発端に広がりつつある保護主義に強い危機感を示し、Ｇ８各国にＷＴＯ・世界貿易機関の貿易自由化交渉を年内に妥結するよう求める提言をまとめました。