アメリカの大手自動車メーカークライスラーは３０日、日本の民事再生法にあたる連邦破産法１１条の適用を申請しました。あわせて、イタリアの大手自動車メーカーフィアットとの提携合意も発表し、アメリカ政府の資金繰り支援も受けながら再建をはかることになりました。

昨年度１年間に国内で生産された自動車の台数は、世界的な新車の販売不振で自動車メーカー各社が大規模な減産に踏み切った結果、前の年度より１５％余り減って、７年ぶりに１０００万台を割り込みました。

携帯電話大手３社の昨年度１年間の販売台数は、各社とも前の年に比べて１５％から３０％余りも落ち込み、消費低迷による携帯電話市場の冷え込みが鮮明になっています。

北京を訪れている麻生総理大臣は、日中両国の若手の企業経営者らを前に講演し、今後の両国の経済協力について、投資や貿易、それに人の移動などの自由化を進め、経済の連携を強化するＥＰＡ＝経済連携協定の締結の可能性を模索する必要があるという認識を示しました。

経営危機に陥っているアメリカの大手自動車メーカー、クライスラーは、債務の削減をめぐる交渉で一部の債権者との交渉が暗礁に乗り上げ、このままではクライスラーは連邦破産法の適用申請に踏み切らざるをえないとアメリカのメディアが伝えました。

ＷＨＯ＝世界保健機関が３０日朝、新型インフルエンザの警戒レベルを「フェーズ５」に引き上げたことを受け、多くの日本企業は新たな対応が必要か検討を進めていますが、自動車メーカーなどのメキシコやアメリカの現地工場は、いまのところ操業を続けるとしています。

証券取引所を通さずに株式を売り買いできる国内の私設取引市場の間では、金融危機の影響などで取り引きが低迷するなか、少しでも投資家を呼び込もうと、取り引きの時間を延長するなどサービスを拡充する動きが相次いでいます。

アメリカの中央銀行にあたるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会は、金融政策を決める公開市場委員会を開き、景気後退のペースがいくぶん緩和され、経済の見通しも「わずかに改善した」としながらも、経済活動が弱い状況はしばらく続くとして、これまでの事実上のゼロ金利政策を維持することを決めました。

アメリカ商務省が発表した、ことし１月から３月にかけての第１四半期のＧＤＰ＝国内総生産の速報値は、輸出と企業の投資が大幅に減少したため、年率に換算して前の期に比べて６．１％のマイナスと、市場の予想を大幅に下回る落ち込みとなりました。具体的には▽輸出が３０％のマイナス、▽企業の投資が３７．９％のマイナスと大幅に落ち込んでおり、アメリカの景気後退の深刻さをあらためて裏付ける結果になっています。

経営危機に陥っているアメリカの大手自動車メーカー「クライスラー」は、最大の焦点となっていた債務の削減をめぐって、主要な債権者である金融機関との間で基本合意に達し、政府の追加支援を受けるための条件となっているイタリアの自動車メーカー、フィアットとの提携に向けて前進しました。