人口の増加や新興国の経済発展で、食料の需給が中長期的にひっ迫し、安定確保が困難になる事態も懸念されることから、政府は民間企業と協力し、中南米などで農業開発を拡大していくことなどを盛り込んだ指針をまとめました。

業績の悪化が続く日本航空の再建を進めるため、国土交通省は企業再生の専門家などでつくる有識者会議を開き、出席者からは、日本航空には緊迫感が足りないとして、企業年金の見直しなど聖域を設けず、業務を抜本的に改革するよう求める意見が相次ぎました。

中国最大の国有石油会社が、オーストラリアで開発が進められているガス田から２０年間にわたってＬＮＧ＝液化天然ガスの供給を受ける巨額の契約を結び、世界的な経済危機からいち早く抜け出したとみられている中国が、資源やエネルギーの確保を急ぐ動きが強まっています。

日本と中国の間で行われたことし上半期の貿易額は、世界的な景気悪化の影響を受けて７年半ぶりに前の年を下回りましたが、半年間としては初めて中国がアメリカを抜いて最大の輸出先になりました。

国内の鉄鋼メーカーの先月の粗鋼生産は、前の年と比べた水準は依然として低いものの、自動車や家電製品向けの生産が持ち直していることなどから、減少率は４か月連続で縮小しました。

証券会社や保険会社などの顧客情報が外部に漏れ出す事件や問題が相次いだことから、金融庁は金融機関に対し、社員の不正防止の教育や顧客情報の厳格な管理を徹底させるように監督を強めることになりました。

景気低迷や少子化などを背景にビールの売り上げが伸びないなか、大手メーカー各社がアルコールをまったく含まないビール風味の飲料を相次いで開発し、飲酒運転を禁じられているドライバーなどに向けて販売の底上げを図っています。

全日空は燃料価格の上昇に応じて加算する国際線の特別運賃、「燃油サーチャージ」を先月、廃止しましたが、原油の値上がりに伴って、ことしの１０月から特別運賃を再び導入することになりました。

中国商務省は、７月の海外から中国への直接投資の額が、前の年の同じ月と比べて３５パーセントを超える大幅な減少だったと発表し、回復傾向が強まりかけている中国経済の大きな懸念材料となっています。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ・連邦準備制度理事会とアメリカ財務省は、金融危機の対応策の１つとして行ってきた資産担保証券に基づく融資制度を当初期限としていたことしの年末から来年３月まで延長すると発表し、景気回復を確実にしようとする姿勢を示しました。