シンガポールで開かれているＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議は２日目の議論に入り、金融危機後の持続的な経済成長を実現するための成長戦略を来年のＡＰＥＣにかけて策定することなどを盛り込んだ共同声明を採択する見通しです。

国内の雑誌や書籍の販売が落ち込むなかで、出版大手の「集英社」はインターネットで漫画を配信する電子書籍の事業をアメリカなど海外に向けて本格的に展開することになりました。

大手電子部品メーカー各社は、これまで各国の景気対策などによって、生産が増えていた電機や自動車のメーカーからの受注を伸ばしてきましたが、先月から受注が減少に転じる会社が相次ぎ、先行きに不透明感が広がっています。

１１日からシンガポールで始まったＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議の共同声明案が判明し、金融危機後の持続的な経済成長を実現するため長期的な成長戦略を、日本が議長国となる来年のＡＰＥＣにかけて策定することなどが盛り込まれています。

中国の先月の輸出総額は、前の年の同じ月と比べて１３％以上のマイナスとなりましたが、減少幅は２か月連続して縮小し、高い成長を回復した中国経済で、残された懸念材料だった輸出にも改善の兆しが広がっています。

シンガポールで今月１５日に開かれるアメリカとＡＳＥＡＮ・東南アジア諸国連合の初めての首脳会合で、アメリカによるメコン川流域のインフラ整備や、クリーン・エネルギーの活用に向けた支援などを盛り込んだ共同声明が発表されることが明らかになりました。

日本やアメリカ、中国など太平洋を囲む２１の国と地域が参加するＡＰＥＣ・アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議がシンガポールで始まり、ＷＴＯ・世界貿易機関の自由化交渉の来年じゅうの妥結を目指し、交渉を加速させることなどについて議論を交わすものとみられます。

世界的な金融危機で景気対策の財源に多額の国債を発行したことなどから、国の借金の残高は、ことし９月末時点で過去最高の８６０兆円余りに達したことがわかりました。

政府は、深刻な業績不振に陥っている日本航空の資金繰りを支えるため、金融機関の融資に政府保証を付ける法案を来年の通常国会に提出する方向で調整に入り、日本政策投資銀行は、政府保証を前提に、年内に１０００億円程度の融資を実行する方針を固めました。

日本やアメリカ、中国など２１か国が参加するＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議の閣僚会議が１１日からシンガポールで始まり、経済の持続的な成長を実現するため、どこまで具体的な議論に踏み込めるかが焦点となります。