２６日の東京外国為替市場で、およそ１４年ぶりとなる１ドル・８６円台まで円高ドル安が進み、改善に向かいつつある自動車や電機といった輸出企業の業績が再び悪化しかねないという懸念が広がっています。

日本時間の２６日夕方に始まったロンドンの外国為替市場では、東京市場で急速に円高ドル安が進んだこともあって一部でドルを買い戻す動きも出て、１ドル・８６円台の後半で取り引きが行われています。

政府が物価の下落が続くデフレに陥ったと認定するなか、大手牛丼チェーン「松屋フーズ」が価格を４年ぶりに引き下げることになり、前回のデフレ局面で激化した牛丼の価格競争が再び激しくなりそうです。

円高が進んでいることについて藤井財務大臣は、記者団に対し、「異常な動きに対しては適切な措置をとらなければならない」と述べ、今後、急激に円高が進んだ場合には市場介入もありうるという考えを示しました。

２６日の東京株式市場は、急速な円高を懸念して輸出関連銘柄に売り注文が出る一方、このところ値下がりしていた銘柄に買い戻しの動きも出て、株価は小幅な値上がりとなっています。▽日経平均株価、午前の終値は、前日の終値より３円７２銭、高い、９４４５円３６銭、▽東証株価指数＝トピックスは０．４４上がって８３３．７３。▽午前の出来高は９億８７７１万株でした。

ニューヨーク市場の金の先物価格は、外国為替市場でドル安が進んだことでドルに代わる投資先として金を買う動きが強まり、一時、１オンス＝１２００ドル近くまで値上がりし、史上最高値を更新しました。

２６日の東京外国為替市場は、アメリカの超低金利政策が長期化するという見方から金利の低いドルを売って円を買う動きが広がり、円相場は去年１２月の１ドル＝８７円１９銭を突破し、１４年４か月ぶりの高値を付けました。

経営再建中のアメリカの大手自動車メーカー、ＧＭ＝ゼネラル・モーターズは、ドイツの子会社オペルなどヨーロッパ全体で現在５万人余りいる従業員のうち９０００人近くを削減する方針を明らかにしました。

ニューヨーク外国為替市場では、ドルを売って円を買う動きが加速し、円相場はおよそ１０か月ぶりに１ドル８７円台前半まで値上がりしています。

トヨタ自動車が、アメリカで販売した複数の車種で運転席のフロアマットがずれて、アクセルが戻らなくなる危険性が指摘されている問題で、トヨタは、４２０万台余りを対象にアクセルペダルを短くしてフロアマットにひっかからないよう改修するなど無償修理を行うと発表しました。トヨタにとって過去最大規模の無償修理となります。