政府税制調査会は１１月３０日から来年度の税制改正大綱の取りまとめに向けた議論が始まり、各省庁から出された減税の要望や、マニフェスト＝政権公約に掲げたガソリン税などの暫定税率の廃止など、意見の隔たりが大きいテーマをめぐって、今後、調整が本格化します。

日銀の白川総裁は３０日、名古屋市で記者会見し、現在の物価情勢について「緩やかなデフレ状況にある」と述べ、日本経済が物価が持続的に下落するデフレの状況にあるという認識を初めて示すとともに、低金利政策を維持することで景気を下支えしていく考えを重ねて強調しました。

景気の悪化に苦しむ中小企業の借入金の返済を猶予するなど、貸し出し条件の変更に応じるよう金融機関に促す法律、「中小企業金融円滑化法」が３０日の参議院本会議で、欠席した自民党を除く各党などの賛成で可決され、成立しました。

週明けの東京外国為替市場は、先週末、急激に値上がりした円を売る動きが出た海外市場の流れを引き継ぎ、１ドル・８６円台半ばでの取り引きとなっています。市場関係者は「先週末は、ドバイの政府系企業の資金繰り不安で急激に円高ドル安が進んだが、ＵＡＥ＝アラブ首長国連邦の中央銀行が支援策を打ち出し、値上がりしていた円を売る動きが出た」と話しています。

東京市場に先駆けて日本時間の早朝から始まったシドニーとウェリントンの外国為替市場は、１ドル・８６円台後半での取り引きとなっています。

株式市場の低迷を反映し、ことし１年間に国内の証券取引所へ新たに上場する企業の数は、去年より３０社減り、ピーク時の１０分の１程度まで減少する見通しです。

先週末の東京市場で円相場が１４年ぶりに１ドル・８４円台まで値上がりし、株価も大幅に下落したことから、円高や株安の流れがどこまで続くのか、週明けの東京市場の動向が注目されます。

来年度予算案の規模を圧縮するため、政府内では政権公約の実現に必要な予算の見直しが検討されていますが、高校の授業料の実質無償化については、高額所得の世帯も含めて高校生がいるすべての家庭を対象とすべきかどうかで意見が分かれており、年末の予算編成に向けて今後議論が本格化しそうです。

日本とアメリカの政府間の航空交渉が来月ワシントンで開かれ、羽田空港とアメリカを結ぶ初めての国際定期便の就航や、航空会社が路線や便数を自由に決めることができる航空自由化協定の締結をめぐって、大詰めの交渉が行われる見通しです。

およそ１４００億円の負債を抱えて経営破たんした分譲マンション大手の穴吹工務店が、２８日高松市で債権者などへの説明会を開き、資金繰りに行き詰まり、破たんに至った経緯などを説明しました。