きょうの東京株式市場、アメリカのIT企業の好調な業績などを背景に取り引き開始直後から買い注文が増え、日経平均株価は、一時1000円以上値上がりして取り引き時間中としての最高値を更新し、初めて5万2000円台をつけました。

企業の生産活動を示す先月・9月の鉱工業生産指数は、2020年を100とした指数で102.8となり、前の月を2.2％上回りました。上昇は3か月ぶりで、経済産業省は企業の生産活動の基調判断を「一進一退」で据え置きました。

総務省によりますと、9月の全国の完全失業率は2.6％で、前の月と変わらず横ばいでした。

30日のニューヨーク外国為替市場では、日銀の植田総裁が年内の利上げに慎重だとの受け止めから円を売ってドルを買う動きが広がり、円相場は一時、1ドル＝154円台半ばまで値下がりしました。ことし2月以来、およそ8か月半ぶりの円安水準です。

ヨーロッパ中央銀行は金融政策を決める理事会で3会合連続で主要な政策金利を据え置くことを決めました。アメリカの関税措置による経済や物価への影響を踏まえて、今後の金融政策を決定していく方針です。

ドイツやフランスなど、ユーロ圏のことし7月から先月までのGDP＝域内総生産の伸び率は、前の3か月と比べてプラス0.2％と、伸び率は2期ぶりに拡大しました。

ANAホールディングスは去年2月に就航したばかりの中価格帯の国際線ブランド「エアージャパン」の運航を来年3月で休止すると発表しました。世界的な航空機不足などが主な理由で、就航からわずか2年で方針転換を迫られた形です。

経営再建中の日産自動車は今年度1年間の決算について、これまで未定としていた本業のもうけに当たる営業損益が、2750億円の赤字になる見込みだと発表しました。アメリカのトランプ政権による関税措置の影響を織り込んだ結果だとしています。また、ことし9月までの半年間の決算については、営業損益を1800億円の赤字から300億円の赤字に上方修正した一方、これまで未定としていた最終的な損益が2300億円の赤字になる見込みだとしています。

東京電力ホールディングスはことし9月までの半年間のグループ全体の決算を発表し、福島第一原子力発電所の廃炉に向けた準備費用などとして巨額の特別損失を計上したため、最終的な損益は7100億円余りの赤字となりました。この期間の最終赤字の規模ではこれまで最大だった東日本大震災後の2011年度を上回って最も大きくなりました。

30日の東京外国為替市場、日銀の植田総裁の会見を受け、市場では、年内に利上げが行われるという見方が後退したことなどから円を売る動きが広がり、円相場は、1円以上値下がりしました。