来年の春闘に向けて経営側の指針となる日本経団連の報告書は、業績が落ち込んでいる企業は定期昇給について凍結も含めて労使の議題とすべきという方針が盛り込まれる見通しとなり、来年は厳しい春闘となりそうです。

農林水産省は、来年度からコメ農家を対象に始める「戸別所得補償制度」について、都道府県などの担当者を集めた説明会を開き、出席者からは、制度の具体的な運用について質問が相次ぎました。

「日本郵政」の斎藤次郎社長は２８日の記者会見で、現在、１０００万円までとされている郵便貯金の預け入れ限度額について、「利用者が不便を感じている」として撤廃すべきだという考えを示しました。

政府は、３０日に取りまとめる２０２０年までの中長期的な経済成長の戦略の骨格について、環境関連産業や医療関連産業の成長を促すことなどによって、２０２０年までの平均で、名目で３％、実質で２％を上回る経済成長率を目指すと明記する方向で最終調整を進めていることがわかりました。

人口の増加や新興国の経済成長に伴って、世界的に水不足が深刻化するなか、日本のメーカーの間では、新興国で工場から出る排水を処理して工業用水として販売するなど水処理に関するビジネスに力を入れています。

大手酒類・飲料メーカーの「サントリーホールディングス」は、成長が見込める中国での清涼飲料市場に本格的に参入するため、世界的な大手飲料メーカーの「ペプシコ」と提携することになりました。

日本の成長戦略の一環として、経済産業省は、アジアなどの発展途上国が進めている大規模なインフラ事業を日本企業が円滑に受注できるよう、支援を強化していくことになりました。

デフレで消費者の節約志向が強まるなか、ことしの全国のデパートの売り上げは、２４年ぶりに７兆円を下回る見通しとなり、デパート各社の間では、業績を立て直すために人員の削減を進める動きが広がっています。

来年度の地方全体の予算規模を示す地方財政計画の総額は８２兆円余りと、厳しい経済情勢を受けて今年度より減っていますが、地方交付税が１兆円余り増額されたことなどから、地方がみずからの裁量で使える一般財源の総額は３３００億円増えています。

２５日に決まった国の来年度予算の政府案が国民の暮らしに与える影響のうち、子育ての支援では、来年度から始まる子ども手当は、今の児童手当とあわせて、中学生までを対象に１人当たり月額１万３０００円を支給します。また、生活支援関連では、所得の低い母子家庭を対象に支給している「児童扶養手当」は、母親のいない父子家庭にも来年８月分から支給されることになり、５０億円が上積みされました。生活保護を受けながら、親が１人で子育てしている世帯に支給されてきた母子加算は、今月から再開されていますが、来年度も続けるために１８３億円が盛り込まれました。