企業の間で取り引きされる「モノ」の価格の動きを示す、先月の「企業物価指数」は、中国をはじめ新興国の需要拡大で原油などの資源価格が上昇していることから、去年の同じ月と比べて０．４％上昇し、１年５か月ぶりにプラスに転じました。

内閣府が１０日に発表したことし１月から３月までのＧＤＰ＝国内総生産の改定値は、推計よりも個人消費が増加したことなどから、年率に換算した伸び率は、先月の速報段階の４．９％のプラスから、５．０％のプラスに上方修正されました。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会は、アメリカ経済の最新の情勢について、個人消費や企業支出が増えたことから、アメリカ全域で景気の緩やかな改善がみられると発表しました。

アメリカの中央銀行に当たるＦＲＢ＝連邦準備制度理事会のバーナンキ議長は、ヨーロッパで広がる信用不安について、「市場が安定に向かえば、アメリカの経済成長への影響はそれほど大きくはならない」と述べ、アメリカ経済へ与える影響は深刻なものにはならないという見解を示しました。

全国のコメ農家を対象に今年度から始まった戸別所得補償制度への申請件数は、先月末時点で５４万件と、全体の３０％余りとなっています。

インドで先月１か月間に販売された新車の乗用車の台数は１９万台余りとなって、去年の同じ月を３５％上回り、インド経済が回復傾向を強めていることを裏付けています。

９日の東京株式市場は、ヨーロッパの信用不安に対する根強い懸念を背景に、輸出関連の銘柄を中心に売り注文が出て、日経平均株価は、ことしの最安値を更新しました。

ＥＵ＝ヨーロッパ連合は、ギリシャの財政赤字の実態を正確につかんでいなかったことが市場の混乱を深刻化させたとして、ＥＵの統計機関の権限を強化して、加盟国が報告する数値が正しいかどうかを監査できるようにすることを決めました。

ニューヨーク外国為替市場では、ヨーロッパの財政赤字の問題が東欧諸国にも広がるという懸念から、ユーロが売られる一方で、金を比較的安全な資産とみて買い求める動きが強まり、ニューヨーク市場の金の先物価格は史上最高値を更新しました。

８日に発足した菅内閣は、経済成長に加えて危機的な状況にある財政の再建に力を入れる姿勢を示していますが、まずは今月中に取りまとめる「財政運営戦略」で、具体的な方策が問われることになります。