携帯電話やＰＨＳの国内での出荷台数は、景気悪化の影響などで落ち込みが続いてきましたが、スマートフォンと呼ばれる高い機能の携帯電話の人気が高まったことなどから、ことし上半期の出荷台数は４年ぶりに前の年の同じ時期を上回りました。

直嶋経済産業大臣は、１０日の閣議後の記者会見で、このところの円高ドル安について、「企業の想定為替レートよりも相当高い水準にあり、日銀も認識を共有してもらいたい」と述べました。

日銀は、１０日の金融政策決定会合で、企業業績は改善傾向をたどっているものの、景気の回復は緩やかで、円高の影響も見極める必要があるなどとして、今の金融緩和策を当面維持することを決めました。

ホンダは、アメリカやカナダなどで販売したアコードやシビックなどあわせて４３万台余りに、差し込んだ鍵を固定する部品に不具合があり、最悪の場合、止めてあった車が動き出すおそれがあるとしてリコールを発表しました。

先月に倒産した企業の数は９００件余りと、前の年の同じ月を１１か月連続で下回って減少傾向が続いています。これは、家電のエコポイント制度やエコカーに対する補助金、それに、中小企業向けに借入金の返済猶予を金融機関に促す制度の効果などによるものです。

ことし１月から６月までの上半期の日本の経常収支は、アメリカやアジア向けを中心に自動車などの輸出が急速に回復したことなどから、経常黒字は去年の同じ時期に比べ、大幅に拡大しました。

外国為替市場でのこのところの円高について、野田財務大臣は９日朝、記者団に対して「為替相場の過度な変動や無秩序な動きは経済・金融に悪影響を及ぼし、望ましくないと考えており、細心の注意を払う必要がある。今後も市場の動向を注意深く見守っていく」と述べました。

大分県別府市で開かれていたＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議の成長戦略の策定に向けた会合は、経済成長と温暖化対策の両立など５つの分野について行動計画をまとめることを盛り込んだ議長声明を採択して閉幕しました。

大手電機メーカーなどの間で、経営の効率化や競争力の強化を図るため、グループ会社のすべての株式を取得して「完全子会社」とし、上場を取りやめる動きが相次いでおり、この１０年間で最も多いペースとなっています。

ＡＰＥＣ＝アジア太平洋経済協力会議の成長戦略の策定に向けた会合が大分県別府市で始まり、初日の７日は、各国の取り組みが域内の経済成長にどう貢献しているかを評価する共通の指標などについて意見が交わされました。